理事長あいさつ

みんなの健やかな毎日のために、AMEDは走り続けます

写真「3つのLIFE」を大切にした
医療分野の研究成果を一刻も早く実用化し、
患者さんやご家族のもとにお届けすること。

AMEDの使命は、まさにこの一点につきます。そのために、AMEDは日本の医療分野の研究開発に関する予算を一元化し、重点的・戦略的に配分、かつ強力なマネジメントによって、基礎から実用化まで切れ目のない研究開発の実現を目指しています。設立からわずか1年ではありますが、その間に実にさまざまな取り組みを進めてきました。

まず、研究事業については、設立時点で文部科学省・厚生労働省・経済産業省からの約3,300の研究課題をスムーズにスタートさせるとともに、AMED発の新しい事業も多数立ち上げました。特に「調整費」では医療研究の現状や社会のニーズを踏まえ、機動的な配分を行いました。例えば、「希少疾患・未診断疾患イニシアチブ(IRUD)」やAYA世代(思春期および若年成人)のがんの本態解明と治療法の開発、アフリカにおける顧みられない熱帯病(NTDs)対策のための国際共同研究など、多数の事業やプログラムが平成27年度に立ち上げられ、すでに取り組みが始まっています。

国内外の機関等との連携も積極的に進めています。国内では平成27年8月、医薬品医療機器総合機構(PMDA)と連携協定を結びました。これにより研究から治験、実用化までがよりスムーズに橋渡しされ、日本発の革新的な医薬品・医療機器等の創出を加速できると確信しています。一方、海外では米国国立衛生研究所(NIH)と平成28年1月、協力に関する覚書を締結しました。今後、共同研究や人材交流、研究成果のデータ共有などを行っていく予定です。さらに、感染症研究に関する国際ネットワーク(GLoPID-R、JPIAMR)および国際希少疾患研究コンソーシアム(IRDiRC)にも加盟しました。今後は、こうしたネットワークを活用し、日本からの発信を含めた情報共有のさらなる緊密化を図っていきます。

また、研究者が効果的・効率的に研究費を活用できるよう制度改革を実施し、従来の省庁の枠組みにとらわれない、新しい運用ルールを設定しました。今後、研究者や研究機関の方々にも新ルールの内容についてご理解いただくと同時に、現場感覚に基づいた新しいアイデアをお寄せいただけたらと考えています。

平成28年度は、ゲノム医療の社会実装や、世界的な脅威となっている多剤耐性菌への取り組みなどを進めるほか、iPS細胞を用いた再生医療製品の実用化等、再生医療研究も強力に推進していきます。また、米ワシントンDC、英ロンドン、シンガポールの3カ所に事務所を設置し、海外政府や研究機関などと連携を深め、積極的な情報収集・発信を行います。もちろん、研究成果の最大化と最速化の実現に向けたプロジェクトマネジメントの仕組みの改革も引き続き進めていく所存です。

生命を延ばす医療だけでなく、一人ひとりの生活や人生の質の向上にも寄与する研究開発成果を生み出し、いち早く人々に届ける。すなわち、生命(LIFE1)、生活(LIFE2)、人生(LIFE3)という「3つのLIFE」を大切にする医療研究をどのように具現化していくか。AMEDの設立が一つの契機となり、国の成長の原動力となることを願ってやみません。

平成28年4月1日
日本医療研究開発機構理事長 末松 誠

最終更新日 2016年4月1日

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