難病研究課 難治性疾患実用化研究事業

基本情報

分野 難病に対応した研究
開発フェーズ 基礎的,応用,非臨床研究・前臨床研究,臨床試験,治験,市販後,観察研究等,該当なし
お問い合わせ先
戦略推進部 難病研究課
TEL: 03-6870-2223

概要

本事業は、「希少性」「原因不明」「効果的な治療方法未確立」「生活面への長期にわたる支障」の4要件を満たす希少難治性疾患を対象として、病因・病態の解明、画期的な診断・治療・予防法の開発を推進することで、希少難治性疾患の克服を目指すものです。なお、研究開発費の効率的活用の観点から、「がん」「生活習慣病」「精神疾患」等、他の事業において組織的な研究の対象となっている疾病等は本事業の対象としません。

事業の目標と成果

本研究事業が含まれる難病克服プロジェクトでは、2020年頃までに希少難治性疾患をターゲットに医薬品・医療機器等の薬事承認や適応拡大を11件以上達成すること、欧米等のデータベースと連携した国際共同臨床研究及び治験を開始すること、未診断又は希少疾患に対する新規原因遺伝子又は新規疾患の発見を5件以上達成することを目標としており、その達成に向けた成果が望まれます。

事業で扱う研究

事業全体図 ※画像をクリックすると、拡大図が開きます

1. 希少難治性疾患の克服に結びつく病態解明研究

希少難治性疾患の克服の為に疾患発生のメカニズムや分子病態の解明等の発見をめざします。

2. 希少難治性疾患に対する画期的な医薬品医療機器等の実用化に関する研究

大学等による質の高い基礎的研究に立脚し、希少難治性疾患患者に寄与する優れた「成果やシーズ」を着実に実用化プロセスに乗せるため、大学等と企業等との連携を通じて、ヒトへの医療応用を目指します(原則として第II相試験まで)。

2-1. 薬事承認を目指すシーズ探索研究(ステップ0)
低分子医薬品、バイオ医薬品の開発候補物の創出を目的とした研究を行い、原則として研究開発期間終了時までに、特許出願と治験準備に進める状態になっていることを目指します。
2-2. 治験準備(ステップ1)
治験への移行を目的とした非臨床試験の実施、治験用製剤又は製品の確保(治験薬のGMP準拠下製造、製品のQMS準拠下製造等)、治験プロトコールの作成、治験相談の実施等を行い、原則として研究開発期間終了時までに、治験へ進める状況となっていることを目指します。
2-3. 治験(ステップ2)
治験を実施(治験計画届の提出、第I相試験の実施、第II相試験の実施、POCの取得、GMP・QMS製造等し、原則として研究開発期間終了時までに、薬事承認申請を実施する企業等への導出が成立することを目指します。

3. 診療に直結するエビデンス創出研究

診療ガイドライン等を作成・改定するために、疾患の自然歴に関する新たな知見の創出、診断バイオマーカーや治療効果指標の妥当性の検証、治療法の最適化に関する検証等のエビデンスの創出を目指します。

4. オミックス解析を通じて希少難治性疾患の医療に貢献する基盤研究(オミックス解析拠点)

希少難治性疾患の患者検体の解析を請け負い、オミックス解析を駆使し、希少難治性疾患の発症に関与する生命現象を新規に発見すること、その結果について診断等を通じて臨床現場等に還元すること及びオミックス解析データを治療法、診断法開発のための基盤情報として他の研究へ供出することを目指します。

5. 未診断疾患イニシアチブ (Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases :IRUD):希少未診断疾患に対する診断プログラムの開発に関する研究

未診断疾患患者に対して、臨床情報及び必要に応じて遺伝学的解析結果等を踏まえた総合的診断を行う体制、及び国際連携可能なデータベース構築等による積極的なデータシェアリングを行う体制の構築を目指します。

6. 未診断疾患イニシアチブの成果を発展させる研究(IRUD Beyond)

6-1. 希少難治性疾患、未診断疾患領域における研究開発成果の国際共有推進を目指す調査研究(beyond borders)
希少・難治性疾患および未診断疾患領域における研究開発成果を迅速、かつ効果的に国際共有することを目指します。
6-2. モデル動物等研究コーディネーティングネットワークによる希少未診断疾患の病因遺伝子変異候補の機能解析研究(beyond genotyping)
モデル動物等コーディネーティングネットワークにより、原因遺伝子変異候補の機能解析を行い、主に“N-of-1”(新規疾患の示唆)の診断確定を目指します。
6-3. 希少難治性疾患・未診断疾患領域における革新的開発候補物の非臨床POC確立を目指す研究(beyond diagnosis) 
IRUDの成果を治療等へ結びつけるために、ヒトへの医療応用を目指した次の開発ステージへのステップアップを目指します。

7. 希少難治性疾患の研究及び医療の発展に資する情報基盤構築研究(難病プラットフォーム)

希少難治性疾患に関する情報を集約、管理し、他の研究で二次活用できる基盤(プラットフォーム)を構築すること、及び、当該領域における診断や病因、創薬ターゲット等の候補を提示することができるAIを用いたシステムを開発することを目指します。

8. 希少難治性疾患に対する画期的な治療法開発のための基盤技術開発研究

希少難治性疾患に対する遺伝子治療薬または核酸医薬開発のための基盤技術(抗原性の低減、遺伝子導入効率の向上、標的組織へのデリバリー向上等)の開発を目指します。

9. 希少難治性疾患に対する画期的な治療法開発のための研究基盤確立研究(治験用ベクター製造)

治験用ベクター製造設備の整備を行い、本事業の研究開発課題等からの委託を受け、製造・供給できる体制の確立を目指します。

10. 医と食をつなげる新規メカニズムの解明と病態制御法の開発

バリア臓器と他臓器との「臓器連関」に着目した研究内容であり、原則、最終的に10年後の実用化を目指し、研究開始から3年度以内に病態の解明を通じた、革新的な新規予防法、治療法へと発展し得るシーズ発掘を目指します。

10-1. 生体試料等の中央管理機能を担う研究開発課題
自ら生体試料(デンタルプラーク・小腸粘膜・腸内細菌等)の収集を行うとともに、疾患領域に着目した研究開発課題(10-2)から生体試料を受け入れて中央管理を行います。
10-2. 疾患領域に着目した研究開発課題
生体試料等の中央管理機能を担う研究開発課題(10-1)と連携し、研究開始から3年度以内に革新的な新規予防法、治療法へと発展し得る有望なシーズの発掘を目指します。

評価・運営体制

本事業は、事業の運営や各プログラムの連携協力・推進等の調整を行うプログラムスーパーバイザー(PS)と、PSを補佐して個々の課題の運営推進を行うプログラムオフィサー(PO)がマネジメントします。

プログラムスーパーバイザー(PS)

葛原 茂樹:学校法人鈴鹿医療科学大学 大学院医療科学研究科 科長

プログラムオフィサー(PO)

池田 貞勝:国立大学法人東京医科歯科大学 腫瘍センター 特任助教
石井 健   :国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 ワクチン・アジュバント研究センター長
清野 佳紀:独立行政法人地域医療機能推進機構大阪病院 名誉院長
中村 耕三:国立大学法人東京大学 名誉教授
成川 衛 :学校法人北里研究所北里大学 大学院薬学研究科 教授
西澤 正豊:国立大学法人新潟大学 名誉教授
福島 雅典:公益財団法人先端医療振興財団 臨床研究情報センター センター長 兼 研究事業統括
宮坂 信之:国立大学法人東京医科歯科大学 名誉教授
茂呂 和世:国立研究開発法人理化学研究所 統合生命医科学研究センター チームリーダー
渡邉 裕司:国立大学法人浜松医科大学 医学部 教授

(五十音順、平成30年2月現在)

研究成果報告書

研究成果報告書につきましては、下記リンクをご覧ください。

パンフレット

事業の詳細は、以下資料内の該当ページをご覧ください。

※PDFファイルを開くと表示される目次ページ、または左側に表示される目次(しおり)一覧の該当事業名をクリックしていただくと説明ページに移動します。左側にしおりが表示されない場合は、ご利用になっているソフトウェアのヘルプなどをご覧ください。

難病克服プロジェクトにおける「データシェアリングポリシー」について

AMEDの9つの連携分野の一つである「難病克服プロジェクト」では、「疾患克服に向けたゲノム医療実現プロジェクト」で策定しているデータシェアリングポリシーを、本プロジェクトでも策定することとしました。

本ポリシーは、ゲノム情報を用いた医療の実現に向け、研究成果に紐付くゲノムデータ、及び臨床情報や解析・解釈結果等を含めたゲノム情報の、迅速、広範かつ適切な共有・公開を行うことを目的として、研究参加者(被験者や患者等)の権利保護、データ・情報を提供した研究者の保護と、データシェアリングによる関連分野の研究の推進を両立するための枠組みを示すものです。

詳細については以下のファイルをご参照ください。本ポリシーの適用については各公募要領をご確認ください。

希少難治性疾患の研究及び医療の発展に資する情報基盤構築研究(難病プラットフォーム)について

AMEDは、難治性疾患実用化研究事業および厚生労働省が所管する難治性疾患政策研究事業(以下、「難病班」)を対象とした情報基盤を構築する研究(以下、「難病プラットフォーム」)を2017年2月に開始しました。

難病プラットフォームは、両事業がもつ難病情報を最大限有効活用することをミッションとして、2018年度の本格稼働を目指しています。

詳細は以下のファイルをご参照ください。

最終更新日 平成30年2月9日