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2017年6月26日プレスリリース 膵臓がんリスク疾患・早期膵臓がんの新検診法開発目指し新たなバイオマーカーでの実験的検診を鹿児島県で実施

国立研究開発法人国立がん研究センター
国立研究開発法人日本医療研究開発機構

国立研究開発法人 国立がん研究センター(理事長:中釜斉、所在地:東京都中央区)研究所(所長:間野博行)早期診断バイオマーカー開発部門の本田一文ユニット長らの研究チームは、膵臓がん(以下、膵がん)を引き起こす可能性の高い疾患(慢性膵炎・膵管内乳頭粘液性腫瘍など)および早期の膵がんを効率的に発見する検診法の開発を目指し、新しい血液バイオマーカーを用いた試験的膵がん検診の検証を行う臨床研究を2017年7月より鹿児島県で行われる地域健康診断で実施します。

このバイオマーカーは、血液中の「アポリポプロテインA2(apoA2)アイソフォーム*1」というタンパク質で、当研究所や米国国立がん研究所(National Cancer Institute:NCI)との共同研究において、膵臓がんを引き起こす可能性の高い疾患や早期の膵がんを検出することの有効性が評価され、検査キットも開発されています(2015年11月09日付プレスリリース・膵がん早期診断の血液バイオマーカーを発見)。この研究成果を踏まえ、2015年から神戸大学などと共同で膵がん検診研究を試行し、バイオマーカーの異常があった方から、膵がんのリスク疾患や膵がんを発見できることを確認しています。

しかしながら、先行研究では血液バイオマーカー検査で陽性反応がみられても、被験者のご希望でその後の精密検査を実施していたこともあり、精密検査を受けられる方が少ないなど、バイオマーカーの有用性を科学的に証明するのに必要なデータを確保できませんでした。

今回の研究では、ご参加いただく被験者の方には、血液によるバイオマーカー検査と、バイオマーカー陽性者にはその後の画像検査(造影CT検査)による精密検査をセットで受けていただきます。登録の目標は5000人から10000人です。

本研究は、日本医療研究開発機構(AMED)革新的がん医療実用化研究事業「血液バイオマーカーを用いた効率的な膵がん検診の実用化(研究代表者 本田一文)」の支援を受け、国立がん研究センターと日本対がん協会、鹿児島県民総合保健センター、鹿児島大学、鹿児島市立病院、出水総合医療センター、横浜市立大学、神戸大学、金沢大学、滋賀医科大学がチームを組んで実施します。

膵がんは、早期発見が難しい難治がんです。検診での採血による効率的な検診法を確立できれば、膵がんによる死亡率の低下が期待できます。国立がん研究センターでは、膵がんのリスク疾患や膵がんを早期発見するための血液を用いた指標(バイオマーカー)の開発に挑戦しています。

説明図(説明は本文中に記載)

試験的膵がん検診の概要

検診開始時期および実施場所

目標参加者数

5000人から10000人(50歳以上の男女)

検診実施期間

2017年7月から2019年3月まで(目標登録数に到達次第終了)

臨床研究の実施方法

  1. 検診での採血7mLを用い、1次ふるいわけ検査(1次スクリーニング検査)として血液中のアポリポプロテインA2アイソフォームの濃度バランスを計測します。
  2. 血液検査結果は被験者にお知らせして、異常値がみられた方には鹿児島大学、鹿児島市立病院、出水市総合医療センターのいずれかで、精密検査(2次検査)として造影CT検査を受けていただきます。
  3. 血液検査陽性者(1次スクリーニング検査陽性者)の中から、どれくらいの頻度で膵がんのリスク疾患や早期膵がんが見つかるのか、その検出率(陽性反応適中率)を調べます。

注意点

  1. 本臨床研究には該当検診機関が定める検診を受けていただいた50歳以上の方のみ参加いただけます。バイオマーカー検査のみをご希望の方はご参加いただけません。
  2. 本検査は、試験的に行う検査ですので、「病気がないのに、誤って陽性になること(偽陽性)」や「病気があるのに、誤って陰性になること(偽陰性)」の可能性があります。そのため、陽性と判定されても必ずしもがんがあるわけではありませんし、陰性と判定されても、がんが否定されたわけではありません。

鹿児島県で実施する理由

鹿児島県民総合保健センター(日本対がん協会鹿児島支部)は、精密検査受診率が高いなど、検診体制が整っていることから、今回の臨床研究実施場所に選ばれました。今秋以降、鹿児島県以外にも、さらに拡大する予定です。

研究費

日本医療研究開発機構(AMED)革新的がん医療実用化研究事業
血液バイオマーカーを用いた効率的な膵がん検診の実用化

用語解説

*1 アイソフォーム:
タンパク質の構造や機能が似通った分子の総称。ApoA2アイソフォームの場合、apoA2タンパク質が2量体を形成して、血液中を循環しており、C末端のアミノ酸構造がそれぞれ異なる5種類のタンパク質を指す。

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鹿児島市下伊敷1-3-7
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東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町センタービル13階
TEL:03-5218-4771 E-mail:konishi“AT”jcancer.jp

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国立研究開発法人国立がん研究センター 研究所
早期診断バイオマーカー開発部門 ユニット長 本田一文
〒104-0045 東京都中央区築地5-1-1
TEL:03-3542-2511 E-mail:khonda“AT”ncc.go.jp
その他全般
国立研究開発法人国立がん研究センター 企画戦略局 広報企画室
〒104-0045 東京都中央区築地5-1-1
TEL:03-3542-2511 FAX:03-3542-2545 E-mail:ncc-admin“AT”ncc.go.jp

革新的がん医療実用化研究事業に関するお問い合わせ

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) 戦略推進部 がん研究課
〒100-0004 東京都千代田区大手町一丁目7番1号
TEL:03-6870-2221 E-mail:cancer“AT”amed.go.jp

※E-mailは上記アドレス“AT”の部分を@に変えてください。

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最終更新日 2017年6月26日

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