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2017年7月5日プレスリリース 未来の治療・診断につながる「医療機器の技術シーズ発掘」を強化―平成29年度「先端計測分析技術・機器開発プログラム」新規採択課題決定―

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED、理事長:末松 誠)は、平成29年度の「先端計測分析技術・機器開発プログラム※1」による研究開発課題として、下記の12件を採択しました。

本プログラムは将来の医療の革新へつながる有望な「技術シーズ」の発掘と完成をめざし、診断機器、治療機器や予防用機器を対象とするものです。

本年度は、➀要素技術開発タイプと➁先端機器開発タイプの2区分について、合計で126件の提案があり、外部有識者(別紙1)による厳正な選考を経て、採択課題を決定しました。

※ピンク色の帯の課題:治療・予防を意識した技術シーズの確立や試作機の研究開発
※青色の帯の課題:診断に関する技術シーズの確立や試作機の研究開発

①要素技術開発タイプ
 研究開発課題名研究開発代表者名
(チームリーダー)
研究開発分担者
(サブリーダー)
その他の分担機関
1 てんかん発作オンデマンド介入のための発作予測システムの開発 藤原 幸一
京都大学
早水 建祥
ミツフジ株式会社
東京医科歯科大学
熊本大学
2 粒子線治療のリアルタイム線量モニタの開発 黒澤 俊介
東北大学
谷森 達
株式会社京都SPACE GAMMA
山形大学
3 両心室ペーシング付きテイラーメイド心臓サポートネットシステム開発 秋田 利明
名古屋大学
塚田 信吾
日本電信電話株式会社
東京大学
インター・ノバ株式会社
4 tRNA修飾異常を起因とする疾患の診断システム開発 富澤 一仁
熊本大学
向 紀雄
株式会社島津製作所
久留米大学
5 時間分解X線位相エラストグラフィ法の開発 矢代 航
東北大学
川端 義彦
高島製作所株式会社
 
6 食物アレルギー診断キットと検出器の開発 村田 幸久
東京大学
渡辺 秀樹
株式会社古河電工アドバンストエンジニアリング
国立成育医療研究センター
第一薬科大学
7 中分子を活用する次世代ウイルス検出システム 佐藤 智典
慶應義塾大学
伊東 謙吾
株式会社伊都研究所
京都府立医科大学
8 マルチモーダル内視鏡システムによる生体機能診断 村田 正治
九州大学
千葉 亨
HOYA株式会社
産業技術総合研究所
9 γ線CTの開発 河合 秀幸
千葉大学
佐藤 如雪
林栄精器株式会社
株式会社C&A
➁先端機器開発タイプ
 研究開発課題名研究開発代表者名
(チームリーダー)
研究開発分担者
(サブリーダー)
その他の参画機関
1 局所冷却による脳神経保護装置の開発 鈴木 倫保
山口大学
柳井 宏之
株式会社伸和精工
京都大学
奈良先端科学技術大学院大学
熊本大学
2 肺移植待機患者に装着可能な長期耐久型人工肺システムの開発 安樂 真樹
東京大学
横井 涼
富士システムズ株式会社
日本医科大学付属病院
テルモハート株式会社
3 針なし気泡注射器を用いた低侵襲網膜血栓除去新技術の研究開発 山西 陽子
九州大学
森泉 康裕
株式会社ベックス
兵庫県立尼崎総合医療センター

採択課題の概要とそれらが目指すもの

治療を意識した技術シーズの確立や試作機の研究開発(6課題採択)

てんかん発作を予測します(➀-1:てんかん発作オンデマンド介入のための発作予測システムの開発)
シャツ型心拍センサーを開発し、心拍変動を常時解析することによっててんかん発作を予測する技術の開発です。実用化すれば、難治性てんかんの発作を先んじて知ることにより発作時の危険・事故を回避し、予防的に治療することを可能にします。
がんの粒子線治療の安全性向上に貢献します(➀-2:粒子線治療のリアルタイム線量モニタの開発)
がん治療に有効な粒子線治療において、粒子線の照射部位と照射線量を高精度でモニタできるシステムを開発します。実用化すれば、粒子線治療の安全性向上に貢献します。
重症心不全患者の治療有効率を向上します(➀-3:両心室ペーシング付きテイラーメイド心臓サポートネットシステム開発)
重症心不全患者に対する両心室ペーシング治療において、患者毎に最適化したペーシング電極付き心臓サポートネットを開発します。実用化すれば、重症心不全患者の治療の有効率が向上します。
脳神経疾患の急性期・回復期治療に貢献します(➁-1:局所冷却による脳神経保護装置の開発)
脳表面を直接的かつ局所的に冷却することにより、脳神経を保護するベッドサイド治療装置を開発します。実用化すれば、てんかん、脳卒中、頭部外傷などの脳神経疾患の急性期・回復期の効果的治療が可能となります。
肺移植待機患者のQOLの改善に貢献します(➁-2:肺移植待機患者に装着可能な長期耐久型人工肺システムの開発)
肺移植を必要とする患者は移植まで長期間待機せざるを得ない状況に現在ありますが、この間の呼吸をサポートする長期耐久型の人工肺システムを開発します。実用化すれば、肺移植待機患者の全身状態や生命予後の改善、QOL(生活の質)の飛躍的改善に貢献します。
網膜静脈閉塞症の根治治療を可能にします(➁-3:針なし気泡注射器を用いた低侵襲網膜血栓除去新技術の研究開発)
網膜血管閉塞部位へ血栓溶解剤を直接投与できる新規の低侵襲気泡インジェクションメスを用いた治療技術を開発します。実用化すれば、網膜静脈閉塞症の効果的な治療を可能にします。

診断に関する技術シーズの確立や試作機の研究開発(6課題採択)

ミトコンドリア病の非侵襲診断を可能にします(➀-4:tRNA修飾異常を起因とする疾患の診断システム開発)
ミトコンドリア病を、尿に排出される修飾ヌクレオチドの網羅的解析により診断する技術を開発します。実用化すれば、乳幼児に発症することが多いミトコンドリア病を非侵襲的に診断できるようになります。
がんの早期診断を可能にします(➀-5:時間分解X線位相エラストグラフィ法の開発)
レントゲンの技術を高感度化したX線位相イメージング法と、病変組織の硬さ分布を測定するエラストグラフィ技術を融合することにより、病変の識別能を飛躍的に向上させたより詳細に患部の画像診断が可能になる装置を開発します。実用化すれば、乳がん、舌がん、動脈硬化などの早期発見や病変部位の高精度の特定を可能にします。
食物アレルギーの非侵襲診断を可能(➀-6:食物アレルギー診断キットと検出器の開発)
食物アレルギーを他のアレルギーから見分けることができる、特異的な診断キットと検出器を開発します。実用化すれば、食物アレルギーを早期に診断することが可能となり、減感作療法や薬剤療法などの治療方針決定に貢献します。
インフルエンザなどの早期診断に貢献します(➀-7:中分子を活用する次世代ウイルス検出システム)
抗体に代わるマルチマーカーとしてペプチドやオリゴ糖などの中分子を用いた高感度ウイルス検出システムを開発します。実用化すれば、インフルエンザなどの感染症の迅速診断に貢献します。
内視鏡診断の精度を向上します(➀-8:マルチモーダル内視鏡システムによる生体機能診断)
分光機能を有したハイパースペクトルカメラを搭載した内視鏡に高感度質量分析法を融合させる技術を開発します。実用化すれば、内視鏡診断において病変をより詳細に検知することができるようになり、正確な診断が可能になります。
CT画像診断の被曝量低減に貢献します(①-9:γ線CTの開発)
従来のPET(陽電子放出断層撮影法)に線源とシンチレータを装備したγ線CT(ガンマ線断層撮影)法を開発します。実用化すれば、CT画像撮影時の被曝量を低減できるようになります。

※1 「先端計測分析技術・機器開発プログラム」は、文部科学省事業としてAMEDと科学技術振興機構(JST)がそれぞれ実施しており、AMEDでは、「医療機器開発につながる技術シーズ」の医療応用(医療機器としての実用化)を推進。

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最終更新日 2017年7月5日

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