平成27年度採択研究開発課題

骨格筋指向性のあるペプチド付加モルフォリノ核酸DDS技術の臨床応用に向けた開発

研究開発代表者:岡田 尚巳

日本医科大学 大学院医学研究科 教授

岡田 尚巳

筋ジストロフィーを対象に、核酸医薬品によるエクソン・スキップ治療が期待されています。ただし適切なDDSがなく、横隔膜を含む骨格筋の治療効果が不十分であり、投与用量の増大に伴う毒性が懸念されます。

高い安全性と膜透過性、骨格筋指向性をもつ画期的な核酸医薬品DDS複合体の開発を目標としています。国立精神・神経医療研究センター神経研究所(青木吉嗣室長、武田伸一所長)との共同研究により、製薬企業への技術導出による治験実施を目標とします。

これまでの成果として、骨格筋指向性のあるAAV8中空粒子の製造・精製技術を開発しました。また、高い安全性と治療効果を付加したP-PMOの開発に成功しました。(Nano Letters, 2015)

今後の展開として、当該技術の開発によって、安全な治療濃度域で、横隔膜を含む骨格筋へ効果的にP-PMOを送達することが期待されます。これらの成果を応用し、エクソン・スキップ治療の本格的実用化を目指します。