プレスリリース 我が国初の大規模がんゲノム情報を公開します

平成27年6月29日プレスリリース

国立研究開発法人日本医療研究開発機構
次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム事務局

  • 次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム(P-DIRECT)における研究事業の一環として、21種類のがん、計2,000例を超えるがんゲノム情報の解析が行われてきました。
  • これらの解析結果が、公的資産として、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)のバイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)に公開されることになりましたのでお知らせします。
  • 遺伝的均一性が高い集団のがんゲノム情報としては世界的にも大規模なもので、貴重な研究リソースとして、がんの早期診断、治療法、創薬等に広く活用され、革新的ながん医療実現の加速につながることが期待されます。
説明図
(参考)
P-DIRECT
優れた基礎研究成果の医療への応用を加速させ、革新的な診断や治療法などの次世代がん医療の実現を目指し、平成23年度より文部科学省が開始したプログラムで、平成27年度から国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の戦略推進事業となっている。
NBDC
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が管理運営するライフサイエンス分野のデータベースを統合したデータベースセンター。

担当:次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム
間野 博行(がん臨床シーズ育成領域グループリーダー)
〒135-8550 東京都江東区有明三丁目8番31号
公益財団法人がん研究会 がん研究所内 P-DIRECT事務局
TEL:03-3570-0404 E-mail:jisedaigan.admin"at"jfcr.or.jp
※E-mailは上記アドレス“at”の部分を@に変えてください。

詳細説明

がんゲノム解析データの公開

P-DIRECTによって、すでに全エクソンシーケンス1,490例、RNAシーケンス433例、メチローム571例などの解析が行われ、がん試料のゲノム解析で数多くの成果が挙がってきました。日本人のがんにおける大規模な体細胞ゲノム変異のデータベースは、日本のがん診断・治療に活用できる極めて貴重な研究リソースとなると考えられます。

がんゲノム解析データは、以下のような3種類のセキュリティーレベルで公開され、いずれのレベルにおいてもがん試料提供者の情報は確実に守られています。

種類 公開する場所
オープンデータ P-DIRECTゲノム解析データポータル・サイト
制限公開データ NBDCヒトデータベース
臨床情報データ データ帰属者であるP-DIRECT課題研究者に問い合わせ

「オープンデータ」は、P-DIRECTホームページ内の「ゲノム解析データポータル」を通して公開され、どなたでもアクセスできます。「肺がん」や「肝臓がん」などのがん種ごとにまとめた変異リストで構成されており、個人情報は全く含まれていません。

「制限公開データ」は、がん試料提供者ごとのシーケンスデータであり、NBDCが管理運営するNBDCヒトデータベースにデータ登録を行い、公開します。シーケンスデータには匿名化番号がついており、個人情報は一切付帯されていません。NBDCへ「制限公開データ」のアクセスを申請する研究者は、データの研究室外への流出の禁止、データの利用について研究者が所属する施設の長と連帯責任を負うこと、などのルールのもと、NBDCヒトデータ審査委員会によるデータ利用可否の審査を受けたうえで、アクセスが許可されます。

「臨床情報データ」は、治療薬に対する反応性などを含む詳細なデータで、研究を実施したP-DIRECT課題研究者が有しており、P-DIRECTには帰属していません。「臨床情報データ」にアクセスを希望する研究者は、それを有している課題研究者と共同研究を行うことによってデータの利用が可能です。なお、この場合の共同研究契約には、課題研究者の権利確保と社会への成果還元を適切に行うために、「共同研究契約における追加条項」を加えていただくことを求めています。

上記を含め、P-DIRECTでは「P-DIRECTデータ共有ガイドライン」を策定し、公正かつ適正な手続きでデータ公開とその活用を行う施策を講じています。

P-DIRECTがんゲノム解析データ公開の意義

本データは、日本の第一線研究者による、我が国初で最大規模のがんゲノムデータベースです。本データの公開により、広く医学・薬学分野へ貢献し、産学連携による新たな医療技術開発へ応用することにより、我が国におけるがんの早期診断、治療法、創薬、発がんリスク予測等の研究開発の加速が期待されます。

今後の予定

平成26年5月末までに、1,100名を超えるがん患者の方々から貴重ながん試料をご提供いただきました。事業終了の平成27年度末までにさらに数100例規模のゲノム解析データが追加される予定です。解析結果は、順次ルールに従って登録・公開していきます。

本件の詳細お問い合わせ先

P-DIRECTに関すること

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) 戦略推進部 がん研究課
〒100-0004 東京都千代田区大手町一丁目7番1号
TEL:03-6870-2221 E-mail:cancer"at"amed.go.jp

次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム事務局
〒135-8550 東京都江東区有明三丁目8番31号
公益財団法人がん研究会 がん研究所内
TEL:03-3570-0404 E-mail:jisedaigan.admin"at"jfcr.or.jp

解析データに関すること

次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム事務局
〒135-8550 東京都江東区有明三丁目8番31号
公益財団法人がん研究会 がん研究所内
TEL:03-3570-0404 E-mail:jisedaigan.admin"at"jfcr.or.jp

NBDCヒトデータベースに関すること

国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)バイオサイエンスデータベースセンター
〒102-0081 東京都千代田区四番町5-3
TEL:03-5214-8491  E-mail:humandbs"at"biosciencedbc.jp

※E-mailは上記アドレス“at”の部分を@に変えてください。

最終更新日 平成27年6月29日