分野別紹介 感染症プロジェクト

概要

新興・再興を含む幅広い感染症の研究を推進するとともに、エイズや肝炎についての新たな知見を獲得し、予防法・治療法等の開発を促進する。「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」(令和6年7月2日閣議決定)を踏まえ、令和7年4月に設立される国立健康危機管理研究機構と連携し、今後の感染症有事を見据えた研究開発基盤の強化を行う。くわえて、平時に発生する感染症に対する医薬品等の研究開発も極めて重要であり、その基礎となる科学的知見の創出及び社会実装も見据えた研究開発にも取り組む。
さらに、ワクチン・新規モダリティ研究開発事業及びワクチン開発のための世界トップレベル研究開発拠点の形成事業を推進する。SCARDAにおいては、世界トップレベル研究開発拠点の形成による、出口を見据えた研究開発や、重点感染症等に対するワクチン開発を通じ、国産ワクチンの開発に資する研究開発を基礎研究から実用化までシームレスに推進する。

事業一覧

事業名 概要
新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業 国内外の感染症に関する基礎研究及び基盤技術の開発から、診断法・治療法・予防法の開発等の実用化研究まで、感染症対策に資する研究開発を切れ目なく推進します。
新興・再興感染症研究基盤創生事業 感染症流行地の研究拠点における研究の推進や長崎大学BSL4施設を中核とした研究基盤の整備により、国内外の感染症研究基盤を強化します。また、海外研究拠点で得られる検体・情報等を活用した研究や多様な分野が連携した研究を推進し、感染症の予防・診断・治療に資する基礎的研究を推進します。
エイズ対策実用化研究事業 薬剤耐性ウイルスの出現やHIV感染に伴う合併症の制御の課題を克服するために、1)HIV感染症の新規ワクチン・治療薬開発、2)新規治療戦略を踏まえたHIV感染の機構解明、3)HIV関連病態の解明と治療法開発を目指します。
肝炎等克服実用化研究事業 肝炎の予防、診断、治療に係る技術の向上、医療上で必要な医薬品・医療機器の開発につながる基盤技術の開発も含めた基礎・臨床研究、及びB型肝炎に関する基盤技術の開発を含む創薬研究や創薬研究の成果の実用化に向けた臨床研究等を推進します。
ワクチン・新規モダリティ研究開発事業 国が定める重点感染症に対して、感染症有事にいち早く、安全で有効な、国際的に貢献できるワクチンを国内外に届けるため、感染症有事を見据えて、一体的かつ機動的な予算の配分を通じ、①感染症ワクチンの開発、②ワクチン開発に資する新規モダリティの研究開発を支援します。(ワクチン戦略2.2)
ワクチン開発のための世界トップレベル研究開発拠点の形成事業 国産ワクチン等の実現に向け、世界トップレベル研究開発拠点(フラッグシップ拠点、シナジー効果が期待できる拠点)や研究開発をサポートする機関の整備等を行うとともに、平時から同研究拠点を中心として、出口を見据えた関連研究を強化・推進します。(ワクチン戦略2.1)

最終更新日 令和7年4月1日