創薬企画・評価課 難治性疾患実用化研究事業

基本情報

分野 医薬品プロジェクト,医療機器・ヘルスケアプロジェクト,再生・細胞医療・遺伝子治療プロジェクト,ゲノム・データ基盤プロジェクト,疾患基礎研究プロジェクト,難病,難病に対応した研究
開発フェーズ 基礎的,応用,非臨床研究・前臨床研究,臨床試験,治験,市販後,観察研究等,該当なし
お問い合わせ先
創薬事業部 創薬企画・評価課
TEL: 03-6870-2226
E-mail: nambyo-r”AT"amed.go.jp
備考:

本事業は、創薬事業部、医療機器・ヘルスケア事業部、再生・細胞医療・遺伝子治療事業部、ゲノム・データ基盤事業部、疾患基礎研究事業部の5事業部が担当しておりますが、お問い合わせは創薬事業部創薬企画・評価課までお願い致します。
※お問い合わせは基本的にE-mailでお願い致します。
※E-mailは上記アドレス“AT”の部分を@に変えてください。

概要

本事業は、「希少性」「原因不明」「効果的な治療方法未確立」「生活面への長期にわたる支障」の4要件を満たす希少難治性疾患を対象として、病因・病態の解明、画期的な診断・治療・予防法の開発を推進することで、希少難治性疾患の克服を目指すものです。なお、研究開発費の効率的活用の観点から、「がん」「生活習慣病」「精神疾患」等、他の事業において組織的な研究の対象となっている疾病等は本事業の対象としません。

事業の目標と成果

令和元年度までの第一期AMEDにおいて、本研究事業が含まれる難病克服プロジェクトでは医薬品・医療機器等の薬事承認や適応拡大を7件、欧米等のデータベースと連携した国際共同臨床研究及び治験の開始を1件、未診断又は希少疾患に対する新規原因遺伝子又は新規疾患の発見を29件達成しました。令和2年度からの第二期でも引き続き、厚生労働省および難治性疾患政策研究事業の研究班と相互に連携して切れ目無く実臨床につながる研究開発が行われるよう対応し、様々な個別の難病に関する実用化を目指した病因・病態解明、画期的な診断・治療・予防法の開発に資するエビデンス創出のためのゲノムや臨床データ等の集積、共有化、またこれらの取組による病態メカニズム理解に基づく再生・細胞医療、遺伝子治療、核酸医薬などの新規モダリティ等を含む治療法の研究開発をはじめとした研究開発を推進していきます。

事業で扱う研究

事業全体図 ※画像をクリックすると、拡大図が開きます

1.希少難治性疾患に対する画期的な医薬品の実用化に関する研究(医薬品プロジェクト)

大学等による質の高い基礎的研究に立脚し、希少難治性疾患患者に寄与する優れた「成果やシーズ」を着実に実用化プロセスに乗せるため、大学等と企業等との連携を通じて、ヒトへの医療応用を目指します(原則として第II相試験まで)。

1-1. 医薬品のシーズ探索研究(ステップ0)
開発候補物の創出を目的としたスクリーニング系構築、ヒット化合物評価、構造最適化、探索的薬効評価等を行い、原則として研究期間終了時までに、治験準備に進める状況になっていることを目指します。
1-2. 医薬品の治験準備(ステップ1)
治験への移行を目的とした非臨床試験の実施と非臨床POC(Proof of Concept)の取得、治験用製剤の確保(治験薬のGMP製造)、治験プロトコールの作成、治験相談の実施等を行い、原則として研究開発期間終了時までに、治験へ進める状況となっていることを目指します。
1-3. 医薬品の治験(ステップ2)
治験を実施(治験計画届の提出、第I相試験の実施、第II相試験の実施、臨床POCの取得、GMP製造等)し、原則として研究開発期間終了時までに、薬事承認申請を実施する企業等への導出が成立していることを目指します。
1-4. 糖鎖異常関連疾患に関する医薬品のシーズ探索研究(糖鎖ステップ0)
「糖鎖利用による革新的創薬技術開発事業」と連携のうえ、糖鎖異常関連疾患の開発候補物の創出を目的としたスクリーニング系構築、ヒット化合物評価、構造最適化、探索的薬効評価等を行い、原則として研究期間終了時までに治験準備にすすめる状態になっていることを目指します。
1-5. 糖鎖異常関連疾患に関する体外診断用医薬品のシーズ探索研究(糖鎖検査ステップ0)
「糖鎖利用による革新的創薬技術開発事業」と連携のうえ、自施設のみならず他の医療機関等からの患者検体も請け負い、新規糖鎖解析技術の応用もしくは既存の技術の組み合わせ及び最適化により、希少難治性疾患の発症に関与する生体分子あるいは生命現象の発見や同定、臨床現場への診断に資する情報等の還元を行うとともに、糖鎖関連の検体検査に関する知財を確保し、体外診断用医薬品の承認申請を担う企業等への導出の準備が完了していることを目指します。

2.希少難治性疾患に対する画期的な医療機器等の実用化に関する研究(医療機器・ヘルスケアプロジェクト)

大学等による質の高い基礎的研究に立脚し、希少難治性疾患患者のQOLや予後の向上に寄与する優れた「成果やシーズ」を着実に実用化プロセスに乗せるため、大学等と企業等との連携を通じて、ヒトへの医療応用を目指します(原則として探索的試験まで)。

医療機器の治験(ステップ2)
希少難治性疾患の新規医療機器(CLASS Ⅲ・Ⅳ)の治験を実施し、原則として研究開発期間終了時までに、薬事承認申請を実施する企業等への導出が成立することを目指します。

3.希少難治性疾患に対する画期的な再生・細胞医療・遺伝子治療の実用化に関する研究(再生・細胞医療・遺伝子治療プロジェクト)

再生・細胞医療・遺伝子治療について基礎から臨床段階まで切れ目無く一貫した支援を行い、アカデミア等の有望なシーズや汎用技術などの育成を通じ画期的な診断・治療・予防法の開発を推進します。また、これらの開発研究を通じ必要な製造技術・安全性評価技術・周辺技術の実用化を促進します。

3-1. 再生・細胞医療・遺伝子治療のシーズ探索研究(ステップ0)
希少難治性疾患の再生・細胞医療・遺伝子治療の開発シーズ取得に向けて、非臨床 POCを目指す研究を推進します。原則として研究開発期間終了時までに、特許出願と「再生・細胞医療・遺伝子治療の治験準備(再生等ステップ1)」に進める状況になっていることを目指します。
3-2. 再生・細胞医療・遺伝子治療の治験準備(ステップ1)
治験又は再生医療等安全確保法に基づく臨床研究を通じた保険収載を目的とした非臨床試験の実施、治験用製剤又は製品の確保、治験プロトコールの作成、治験相談の実施等を行い、原則として研究開発期間終了時までに、治験又は再生医療等安全確保法に基づく臨床研究へ進める状況となっていることを目指します。
3-3. 再生・細胞医療・遺伝子治療の治験(ステップ2)
治験を実施(治験計画届の提出、第I相試験の実施、第II相試験の実施、臨床POCの取得、GCTP製造等)し、原則として研究開発期間終了時までに、薬事承認申請を実施する企業等への導出が成立していることを目指します。

4.診療に直結するエビデンス創出研究(ゲノム・データ基盤プロジェクト)

希少難治性疾患領域における診療ガイドライン等の作成・改訂に資するエビデンスを創出することで医療の最適化に寄与することを目標とします。

5.難病ゲノムデータ基盤構築にむけた先行的な全ゲノム等解析研究(ゲノム・データ基盤プロジェクト)

全ゲノム解析等による希少難病の早期診断、ならびに治療法の開発につながることを目的とします。

5-1. 全エクソームシークエンス解析でも未解決の疾患に対する新技術による診断法の開発
IRUD(Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases/未診断疾患イニシアチブ)研究体制やオミックス解析拠点等の全エクソーム解析を実施する研究機関等と協力し、全エクソーム解析では未解決の患者検体等を解析するための新技術(ロングリードWGS(Whole Genome Sequencing)を含む全ゲノムシークエンス等を用いた新しい解析技術)もしくは既存の技術を含む解析方法の新しい組み合わせスキーム等を提案、実施します。
5-2. 有効な治療法がない希少難治性疾患を対象とした新世代解析技術による病態解明と治療シーズ探索につながる研究
全国の医療機関から広く患者検体を受け付け、全ゲノム解析を含むマルチオミックス解析、phenotype情報の集約化を含めた網羅的検討を実施し、希少難治性疾患の発症に関与する生命現象の新規発見、臨床現場等への還元、創出された解析技術及びデータを、治療法、診断法開発のためのデータ基盤情報として他の研究へ供出し積極的に開発を支援します。
5-3. 難病克服のための成人発症型難病のDeep-Phenotypingの統合解析を通じた開発研究
全国の医療機関から対象患者(未発症変異保有者等を含む)をリクルートする体制を整備し、全ゲノム解析を含むマルチオミックス解析に加え、Deep-phenotype情報の集約化を含めた網羅的検討を行います。

6.希少難治性疾患に関する全ゲノム医療の推進等に資する研究(ゲノム・データ基盤プロジェクト)

厚生労働省の全ゲノム解析等実行計画に記載された先行解析としての全ゲノム解析等を実施し、その結果のフィードバックを行い、本格解析の方針決定と体制整備に資する研究を実施します。

7.希少未診断疾患に対する診断プログラムの開発に関する研究(ゲノム・データ基盤プロジェクト)

現在、厚生労働省で構築が目指されている難病医療提供体制等と連携し、多臓器にわたる疾患・遺伝子異常が疑われる疾患等、多様な疾患に対応可能な体制が、全国各地域で自律的に機能するシステム構築を目指します。IRUD診断連携の構築により、全国で未診断疾患患者が適切な医療機関にアクセスできるようにし、希少・未診断疾患の診断を行うようにした結果として、未診断のまま取り残される患者数を減少させるとともに、IRUD 拠点病院の関連する医師・医療関係者の診断技術を向上させることを目指します。また、連絡先やフロー等の明確化の下に、未診断疾患の診断に関する最終的な外注化・社会実装に向けたグッドプラクティス(好事例)を報告することを目指します。関連する難病研究班等と連携し、同定された新規疾患原因遺伝子の機能や発症メカニズム解析を進めることにより、当該希少疾患に対する治療薬・診断法等の開発につなげることを目指します。患者の臨床情報や遺伝学的情報に関して国際的に共通のフォーマットによるIRUD Exchange等を用いたデータネットワークを構築することにより、IRUD研究班内だけでなくAMED臨床ゲノム情報統合データベース整備事業等を通じた国内データシェアリングおよび、Patient Archive、Phenome Central、Matchmaker ExchangeおよびOrphanet/Orphanet Japan 等を介した国際データシェアリングを推進する外のデータベースとの情報共有も進めます。また、IRUD Beyondのbeyond borders領域で採択された調査研究班との連携による国際情報共有の推進を目指します。

8.希少難治性疾患の研究及び医療の発展に資する情報基盤構築研究(難病プラットフォーム)(ゲノム・データ基盤プロジェクト)

希少難治性疾患に関する情報を集約、管理し、他の研究で二次活用できる基盤(プラットフォーム)を構築すること、及び、当該領域における診断や病因、創薬ターゲット等の候補を提示することができるAI を用いたシステムを開発することを目指します。

9.希少難治性疾患のELSIに関する研究分野(ゲノム・データ基盤プロジェクト)

希少難治性疾患に関する国内外の倫理的・法的・社会的課題(ELSI: Ethical Legal and Social Issues)を抽出し、それらを解決するための方策を見出すこと、および難治性疾患実用化研究事業として推進してきた、希少難治性疾患領域の国際協調に関して研究者・患者・開発企業等が参画する国際的な情報共有インフラ(Orphanet Japan 等)を活用し、国内外への継続的な情報発信、情報共有ができる体制と、特に希少難治性疾患領域における国際協調に資する倫理的・法的・社会的な問題に対して様々な専門家が学際的に参加するコミュニティ形成を促し、我が国の当該領域における国際協調を推進することを目指します。

10.希少難治性疾患の克服に結びつく病態解明研究(疾患基礎研究プロジェクト)

希少難治性疾患の克服の為に疾患発生のメカニズムや分子病態の解明等の発見をめざします。

10-1. 希少難治性疾患の病態解明研究 (病態解明)
難病の病態を解明する研究開発を推進します。
10-2. 若手研究開発代表者による希少難治性疾患の独創的な病態解明研究 (病態解明・若手)
若手研究者ならではの斬新なアイディアと手法で難病の病態を解明する研究開発を推進します。

11.未診断疾患イニシアチブの成果を発展させる研究(IRUD Beyond)(疾患基礎研究プロジェクト)

モデル動物等研究コーディネーティングネットワークによる希少未診断疾患の病因遺伝子変異候補の機能解析研究(beyond genotyping)
“N-of-1”からの新規疾患の確立を最終目標として、モデル生物等コーディネーティングネットワークを立ち上げ、原因遺伝子変異候補の機能解析を推進します。これにより、画期的な診断・治療・予防法の開発につなげることを目標とします。

評価・運営体制

本事業は、事業の運営や各プログラムの連携協力・推進等の調整を行うプログラムスーパーバイザー(PS)と、PSを補佐して個々の課題の運営推進を行うプログラムオフィサー(PO)がマネジメントします。

プログラムスーパーバイザー(PS)

葛原 茂樹(学校法人鈴鹿医療科学大学 大学院医療科学研究科 科長)

プログラムオフィサー(PO)

浅井 史敏(株式会社セプトサピエ 取締役)
五十嵐 隆(国立研究開発法人国立成育医療研究センター 理事長)
池田 貞勝(国立大学法人東京医科歯科大学 医学部附属病院 准教授)
石井 健(国立大学法人東京大学 医科学研究所 教授)
稲垣 治(日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 運営委員)
島田 隆(学校法人日本医科大学 名誉教授)
成川 衛(学校法人北里研究所北里大学 大学院薬学研究科 教授)
西澤 正豊(学校法人新潟総合学園新潟医療福祉大学 学長)
和田 和子(地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪母子医療センター新生児科 部長)
渡邉 裕司(国立大学法人浜松医科大学 理事・副学長)

                              (五十音順、令和2年6月現在)

課題評価委員会

AMEDにおける評価・運営体制に一覧を掲載しているほか、以下のリンク先でもご覧いただけます。

実施機関

AMEDfindは、AMEDが推進している研究開発課題について、課題名、研究者名、成果報告等の情報を検索可能なデータベースとして研究者をはじめとする一般に提供するシステムです(ご利用前に、著作権や禁止行為等について記載された利用規約をご一読ください)。

【検索方法】
「プロジェクト名・事業名・タグの選択」の枠内の「プロジェクト・事業を参照」の右の欄に 「難治性疾患実用化研究事業」と記載し「検索」ボタンを押すと、該当事業のデータが表示されます。
例えば、表示画面の左の絞り込みの欄の「研究期間」を 「2017」~「2017」にして右にあるマークをクリックすると 平成29年度の事業実施機関に絞り込むことができます。

研究成果報告書

研究成果報告書につきましては、あわせて下記リンクをご覧ください。

評価結果

最終更新日 令和3年3月29日