AMEDについて 理事長挨拶

成果を一刻も早く実用化し、 患者さんやご家族の元にお届けする

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)は、国が定める「健康・医療戦略」の下、我が国における医療分野の研究開発とその環境整備の中核的な役割を担う資金配分機関(ファンディングエージェンシー)として、2015 年に設立されました。これまで、AMED の取組を最大化させるべく、研究開発マネジメント機能の構築とさらなる高度化に取り組んでまいりました。

現在は、第2期中長期計画(対象期間:2020~2024年度)の下で、「成果を一刻も早く実用化し、患者さんやご家族の元にお届けすること」を目指し、6つのモダリティ(創薬手法や治療手段等)を軸にした統合プロジェクトを中心に、基礎研究から 実用化に至る一貫した研究開発を推進し、新たな医療技術等の様々な疾患への展開を図っています。

理事長写真

これからの医療研究開発を推進するためには、所管省庁の枠を超えた事業や研究課題間の連携、医学・薬学にとどまらない幅広い分野との融合研究等も重要です。 最先端の研究動向や各研究課題の進捗等に目を配り、柔軟・機動的な資金配分を行うことで、AMEDが研究開発を推進する触媒となり、これらの連携等を促進する取組や新たな仕組みづくりにも引き続き注力します。あわせて、研究への患者・ 市民参画など、医療研究開発における「社会共創」の取組も一層推進していきたいと考えています。

また、政府の「ワクチン開発・生産体制強化戦略」の目標実現に向け、感染症有事に国策としてのワクチン開発を迅速に推進するため、2022年3月にAMED内に先進的研究開発戦略センター(SCARDA)を設置、関係府省等を構成員とする戦略推進会合を運用、情報を共有するなど関係府省等とも連携しつつ、ワクチンやワクチン開発に資する新規モダリティの研究開発を推進しています。

そして、国際的には海外の様々な機関との連携を図り、国際共同研究や人的交流などの推進や情報収集・発信等を行い、AMED全体の事業推進に役立てています。また、AMED事業の研究成果の早期実用化に向けて、研究機関の有望なシーズと企業ニーズのマッチング機会の提供やマッチングシステムの運用、知的財産マネジメントの支援等、適切かつ丁寧な伴走支援、出口戦略支援やベンチャー支援等の取組を促進しています。

今後も、患者さんや医療現場、研究者、産業界等のニーズを十分踏まえながら、 世界最高水準の技術を用いた医療の提供に一層貢献できるよう取り組んでまいります。

2023年吉日
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
理事長
三島 良直(理事長サイン)

最終更新日 令和5年8月28日