公募情報 令和6年度 「難治性疾患実用化研究事業」の採択課題(1次公募)について

基本情報

公募の段階 採択
開発フェーズ 基礎的,応用,非臨床研究・前臨床研究,臨床試験,治験,観察研究等
分野 医薬品プロジェクト,医療機器・ヘルスケアプロジェクト,再生・細胞医療・遺伝子治療プロジェクト,ゲノム・データ基盤プロジェクト,疾患基礎研究プロジェクト,難病
お問い合わせ先
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
創薬事業部 創薬企画・評価課
難治性疾患実用化研究事業 担当
E-mail: rare-koubo"at"amed.go.jp
備考:
※お問い合わせは必ずE-mailでお願いいたします。
※E-mailは上記アドレス“at”の部分を@に変えてください。

採択内容

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)は、令和6年度「難治性疾患実用化研究事業に係る公募」について、本事業の課題評価委員会において厳正な審査を行った結果、下記のとおり採択課題を決定いたしました。

A. 希少難治性疾患に対する画期的な医薬品の実用化に関する研究分野

研究開発課題名 研究開発
代表者
代表機関 役職
A-1:医薬品のシーズ探索研究(医薬品ステップ0)
福山型筋ジストロフィー及び類縁疾患に対する低分子化合物Mn007を用いた糖鎖増強療法の実用化にむけた研究 池田 真理子(谷口 真理子) 藤田医科大学 准教授
ネクロプトーシスシグナルに介入する筋ジストロフィーの経口環状ペプチド医薬の検索 大澤 裕 川崎医科大学 准教授
B細胞分化抑制作用を有する低分子化合物を用いた難治性自己免疫疾患の革新的経口治療薬の開発 金子 祐子 慶應義塾大学 教授
原発性硬化性胆管炎の線維化に対する治療薬シードの同定 木戸 丈友 東京大学 特任講師
新規ミトコンドリア病治療薬開発候補品の同定 小林 大貴 東京薬科大学 助教
潰瘍性大腸炎特異的な治療薬の開発 塩川 雅広 京都大学 助教
サルコメア構造と収縮性を回復させる新規特発性拡張型心筋症治療薬の開発 塚本 蔵 兵庫医科大学 教授
腸内細菌叢とその代謝物の制御による肺動脈性肺高血圧症に対する革新的な診断法・治療法の開発  中岡 良和 国立循環器病研究センター 部長
トリプレットリピート病の異常伸長リピート短縮による根源的治療開発 中森 雅之 山口大学 教授
糸球体障害に伴う慢性腎臓病に対する新規治療薬の開発 野津 寛大 神戸大学 教授
SCA8関連筋萎縮性側索硬化症の動物モデルに対する治療薬の検証 平野 牧人 近畿大学 教授
Podoplaninを標的としたヒトリンパ管腫(リンパ管奇形)に対する光免疫療法の開発 藤野 明浩 慶應義塾大学 教授
A-2:超希少難治性疾患に対する医薬品のシーズ探索研究(医薬品ステップ0・超希少)
遺伝性低カリウム性周期性四肢麻痺の新規治療薬としてのゲーティングポア電流阻害化合物探索に関する研究開発 久保田 智哉 大阪大学 准教授
A-3:医薬品の治験準備(医薬品ステップ1)
筋強直性ジストロフィーに対する筋指向性脂質付加siRNA医薬品の実用化に関する研究 青木 吉嗣 国立精神・神経医療研究センター 部長
重症薬疹における特異的細胞死誘導受容体をターゲットにした新規治療薬開発 阿部 理一郎 新潟大学 教授
カテコラミン依存状態の重症心不全に対する新規治療薬の開発 尾野 亘 京都大学 教授
アザ-アルテミシニンの全身性強皮症治療薬としての開発 大栗 博毅 東京大学 教授
多発性筋炎/皮膚筋炎に伴う進行性フェノタイプを示す間質性肺疾患に対する活性型IL-18特異的中和抗体の開発研究 川上 純 長崎大学 教授
変異mtDNA標的薬剤による変異ミトコンドリア除去治療薬に関する研究開発 永瀬 浩喜 順天堂大学 客員教授
ハンチントン病の病態を制御する治療薬の実用化 山下 俊英 大阪大学 教授
TDP-43タンパク質を標的とした孤発性筋萎縮性側索硬化症の核酸医薬開発 横田 隆徳 東京医科歯科大学 教授
早老症ウェルナー症候群の革新的治療開発 横手 幸太郎 千葉大学 教授
アンチトロンビン欠乏症に対する二重特異性 DNA アプタマー薬の開発 吉本 敬太郎 東京大学 准教授
A-4:医薬品の治験(医薬品ステップ2)
神経変性拡散加速分子を標的とする抗体医薬品の前頭側頭葉変性症に対する医師主導治験 池田 学 大阪大学 教授
遺伝性疾患・神経線維腫症 2 型に対する革新的治療法(新規免疫療法)の開発 戸田 正博 慶應義塾大学 教授
難治・再燃の後天性慢性赤芽球癆に対するシロリムスの効果と安全性の評価 中澤 英之 信州大学 講師
ヒポキサンチン濃度をバイオマーカーとしたパーキンソン病治療薬(フェブキソスタットとイノシンの配合薬)の開発を目指した研究 渡辺 宏久 藤田医科大学 教授

B. 希少難治性疾患に対する画期的な医療機器の実用化に関する研究分野

研究開発課題名 研究開発
代表者
代表機関 役職
B-1:医療機器の治験準備(医療機器ステップ1)
後日、発表します。
B-2:医療機器の治験(医療機器ステップ2)
希少難病「網膜色素変性」の失明患者に対する光電変換色素薄膜型人工網膜OUReP植込み手術の探索的医師主導治験 松尾 俊彦 岡山大学 教授

C. 希少難治性疾患に対する画期的な再生・細胞医療・ 遺伝子治療の実用化に関する研究分野

研究開発課題名 研究開発
代表者
代表機関 役職
C-1:再生・細胞医療・遺伝子治療のシーズ探索研究(再生等ステップ0)
低分子化合物誘導肝前駆細胞(CLiP)による希少難治性肝・胆道疾患に対する画期的再生医療の探索研究 足立 智彦 長崎大学 准教授
福山型筋ジストロフィー重症型深部イントロン変異に対する新規キメラRNA分子を用いた本邦発エクソン・スキップ療法 池田 真理子(谷口 真理子) 藤田医科大学 准教授
先天性大脳白質形成不全症に対するゲノム編集遺伝子治療法開発 井上 健 国立精神・神経医療研究センター 室長
IgA腎症の根治を目的とした遺伝子治療技術の開発 臼井 丈一 筑波大学 准教授
可動式塩基編集技術による高精度遺伝子治療法の開発 川又 理樹 九州大学 助教
GM1ガングリオシドーシスに対するレンチウイルスベクターを用いたex vivo遺伝子治療法の開発 嶋田 洋太 東京慈恵会医科大学 講師
臨床用ヒトiPS細胞から誘導した精製下垂体による再生医療開発 須賀 英隆 名古屋大学 准教授
SaCas9/AAV改変と数理学的な臨床試験のデザインによる網膜ゲノム編集遺伝子治療の統合的開発 西口 康二 名古屋大学 教授
疾患アリル特異的ゲノム編集による網膜色素変性症治療 星野 温 京都府立医科大学 講師
先天性巨大色素性母斑の完全切除を目標としたScaffold-free自家培養真皮の研究開発 森本 尚樹 京都大学 教授
C-2:再生・細胞医療・遺伝子治療の治験準備(再生等ステップ1)
機能的に安定な自己誘導型制御性T細胞による尋常性天疱瘡に対する細胞療法の開発 天谷 雅行 慶應義塾大学 教授
GJB2変異型難聴を標的とした改変型アデノ随伴ウイルス治療薬の非臨床試験 神谷 和作 順天堂大学 准教授
ムコ多糖症2型に対する造血幹細胞遺伝子治療の実用化に向けた研究開発 小林 博司 東京慈恵会医科大学 教授
機能喪失型変異により発症する拡張型心筋症に対する高効率心臓遺伝子補充療法の開発 坂田 泰史 大阪大学 教授
高感度型ComV1遺伝子を用いた視覚再生の遺伝子治療のGLP安全性試験 富田 浩史 岩手大学 教授
オートファジー病SENDA/BPANに対する新規遺伝子治療開発と治験準備 村松 一洋 自治医科大学 教授
C-3:再生・細胞医療・遺伝子治療の治験(再生等ステップ2)
パーキンソン病に対する三種酵素の遺伝子治療開発 村松 慎一 自治医科大学 教授

D. 診療に直結するエビデンス創出研究分野

研究開発課題名 研究開発
代表者
代表機関 役職
D-1:希少難治性疾患の診療に直結するエビデンス創出研究(エビデンス創出)
遺伝性脳小血管病CADASILの診療ガイドライン作成と新規治験プロトコル作成 猪原 匡史 国立循環器病研究センター 部長
難治性聴覚障害に対する新しい人工聴覚器医療の有効性に関するエビデンス構築 宇佐美 真一 信州大学 特任教授
急性網膜壊死の診療ガイドライン作成に向けたレジストリの構築とエビデンスの創出 臼井 嘉彦 東京医科大学 准教授
脊髄髄膜瘤胎児手術の先進医療による実用化促進 遠藤 誠之 大阪大学 教授
劇症型心筋炎の予後改善を目指した病態解明・データベース構築・AI診断ツールの研究開発 尾上 健児 奈良県立医科大学 講師
SJS/TEN眼後遺症による失明克服に向けた戦略的研究 外園 千恵 京都府立医科大学 教授
脊髄小脳変性症の治療法開発に直結するエビデンス創出研究 高橋 祐二 国立精神・神経医療研究センター 部長
HAM・HTLV-1陽性難治性疾患の患者レジストリを活用したエビデンス創出研究 山野 嘉久 聖マリアンナ医科大学 教授
D-2:希少難治性疾患の診療に直結するエビデンス創出研究(エビデンス創出・小児)
全身型若年性特発性関節炎に対する診断率向上および治療効果、予後予測指標の確立を目指したエビデンス創出研究 清水 正樹 東京医科歯科大学 講師
ロングリードシークエンスを用いた先天性免疫異常症診断 高木 正稔 東京医科歯科大学 寄附講座教授
抗インテグリンαvβ6自己抗体測定による、小児期の潰瘍性大腸炎における病勢評価のエビデンス創出とクローン病の層別化に向けた探索研究 日衛嶋 栄太郎 京都大学 特定病院助教
性分化疾患・性成熟疾患の治療成績向上に向けたエビデンス創出 深見 真紀 国立成育医療研究センター 部長
小児ネフローゼ症候群における抗ネフリン抗体研究 堀之内 智子 神戸大学 講師
D-3:超希少難治性疾患の診療に直結するエビデンス創出研究(エビデンス創出・超希少)
C3腎症の診断・治療アルゴリズム策定に資するエビデンス構築 猪阪 善隆 大阪大学 教授
先天性リポイド副腎過形成症の診療ガイドライン作成に向けた患者レジストリ構築とリアルワールドエビデンス創出研究 石井 智弘 慶應義塾大学 准教授
表皮水疱症におけるリバータントスキンの診断法確立 夏賀 健 北海道大学 准教授
色素性乾皮症(XP) 治療薬の有効性評価のバイオマーカーの探索 錦織 千佳子 神戸大学 客員教授
POEMS症候群の全国調査とレジストリ構築:リアルタイムなエビデンス創出とガイドラインへの反映 三澤 園子 千葉大学 准教授
超希少難病である特発性胸膜肺実質線維弾性症(iPPFE)における疾患レジストリの構築と治療最適化のためのTreatable traitsの究明 宮崎 泰成 東京医科歯科大学 教授
D-4:領域別の希少難治性疾患の診療に直結するエビデンス創出研究(エビデンス創出・領域別)
網羅的ゲノム解析のデータ二次利用に基づく原発性免疫不全症の広域診断体制構築に直結するエビデンス創出研究 岡田 賢 広島大学 教授
日本循環器研究コンソーシアムによる難治性心血管疾患のエビデンス創出 小室 一成 国際医療福祉大学 副学長
難治性の希少腎疾患に対する治療最適化に向けた研究開発 丸山 彰一 名古屋大学 教授
D-5:希少難治性疾患の診療に直結するプログラム医療機器開発の推進研究(エビデンス創出・SaMD)
参照系AI技術を応用した痙攣性発声障害診断システムとチタンブリッジ手術支援器機開発に関する研究 讃岐 徹治 名古屋市立大学 准教授
SIADHにおける低ナトリウム血症に対する機械学習を用いた治療予測システムの開発 萩原 大輔 名古屋大学 病院講師
難治性肺高血圧患者の最適管理を誘導する患者・医療者マルチリンク型ケアアプリの開発 福満 雅史 国立循環器病研究センター 上級研究員

E. 希少難治性疾患の研究及び実用化に資する情報基盤活用分野

研究開発課題名 研究開発
代表者
代表機関 役職
E:希少難治性疾患や薬事申請へのリアルワールドデータ利活用に資する情報基盤活用研究(情報基盤活用研究)
難病の病態解明と創薬に向けた持続可能な難病プラットフォームの確立 松田 文彦 京都大学 教授

F. 希少・未診断疾患に対する診断プログラム基盤の利活用を通じた患者還元を推進する研究

研究開発課題名 研究開発
代表者
代表機関 役職
F:希少・未診断疾患に対する診断プログラム基盤の利活用を通じた患者還元を推進する研究
未診断疾患イニシアチブ(Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases(IRUD)): 希少・未診断疾患に対する診断プログラム基盤の開発と患者還元を推進する研究 水澤 英洋 国立精神・神経医療研究センター 理事長特任補佐

G. 希少難治性疾患の克服に結びつく病態解明研究分野

研究開発課題名 研究開発
代表者
代表機関 役職
G-1:希少難治性疾患の病態解明による創薬標的の探索(病態解明・Research 0)
遺伝性結合織疾患における大動脈瘤・解離の病態解明と新たな治療標的の創出 上田 和孝 東京大学 助教
ヘパラン硫酸プロテオグリカンを標的とした、遺伝性脳小血管病の包括的治療方法の開発 小野寺 理 新潟大学 教授
コケイン症候群とその類縁疾患の分子病態解明・治療法開発 中沢 由華 名古屋大学 講師
Ichthyosis with confettiでみられる自然治癒機構の解明 乃村 俊史 筑波大学 教授
手術脳検体の統合的トランスクリプトーム解析と新規病態モデルマウス作出による片側巨脳症の病態解明と治療標的の探索 星野 幹雄 国立精神・神経医療研究センター 部長
B細胞クローン動態に着目した間質性膀胱炎(ハンナ型)の治療標的探索 前田 大地 金沢大学 教授
G-2:希少難治性疾患の病態メカニズムに基づいた創薬標的の探索(病態解明・Research 1)
リン脂質とαシヌクレインの相互作用に作用するパーキンソン病の先制治療薬開発 池中 建介 大阪大学 助教
新規オートファジーに着目した脊髄小脳失調症の病態解明と治療薬開発 石川 欽也 東京医科歯科大学 教授
福山型筋ジストロフィーを代表とするリビトールリン酸不全型筋ジストロフィーに対する基質補充療法の開発 金川 基 愛媛大学 教授
原発性硬化性胆管炎の病態関連腸内細菌を標的とした治療応用 中本 伸宏 慶應義塾大学 准教授
多系統萎縮症のモデル動物確立と新薬の開発 山下 俊英 大阪大学 教授

(敬称略 五十音順)

※原則として採択時点の情報であり、研究開発開始前または開始後に研究開発課題名等が変更されることがあります。

評価経過情報

公募期間 令和5年11月10日~12月7日
面接(ヒアリング審査)実施日 令和6年1月26日~2月6日
  申請数 書面評価
通過数
採択数

A-1:医薬品のシーズ探索研究(医薬品ステップ0)

34 19 12
A-2:超希少難治性疾患に対する医薬品のシーズ探索研究(医薬品ステップ0・超希少) 2 1 1
A-3:医薬品の治験準備(医薬品ステップ1) 12 12 10
A-4:医薬品の治験(医薬品ステップ2) 5 4 4
B-2:医療機器の治験(医療機器ステップ2) 2 2 1
C-1:再生・細胞医療・遺伝子治療のシーズ探索研究(再生等ステップ0) 22 14 10
C-2:再生・細胞医療・遺伝子治療の治験準備(再生等ステップ1) 7 6 6
C-3:再生・細胞医療・遺伝子治療の治験(再生等ステップ2) 2 2 1
D-1:希少難治性疾患の診療に直結するエビデンス創出研究(エビデンス創出) 26 15 8
D-2:希少難治性疾患の診療に直結するエビデンス創出研究(エビデンス創出・小児) 13 7 5
D-3:超希少難治性疾患の診療に直結するエビデンス創出研究(エビデンス創出・超希少) 12 8 6
D-4:領域別の希少難治性疾患の診療に直結するエビデンス創出研究(エビデンス創出・領域別) 5 3 3
D-5:希少難治性疾患の診療に直結するプログラム医療機器開発の推進研究(エビデンス創出・SaMD) 6 5 3
E:希少難治性疾患や薬事申請へのリアルワールドデータ利活用に資する情報基盤活用研究(情報基盤活用研究) 1 1 1
F:希少・未診断疾患に対する診断プログラム基盤の利活用を通じた患者還元を推進する研究 1 1 1
G-1:希少難治性疾患の病態解明による創薬標的の探索(病態解明・Research 0) 55 11 6
G-2:希少難治性疾患の病態メカニズムに基づいた創薬標的の探索(病態解明・Research 1) 22 8 5

掲載日 令和6年3月27日

最終更新日 令和6年3月27日