医薬品研究開発課 次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業
基本情報
分野 | 医薬品プロジェクト |
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開発フェーズ | 基礎的,応用,非臨床研究・前臨床研究,臨床試験 |
お問い合わせ先 |
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概要
本事業では、次世代治療・診断を実現するための課題を解決し、先制医療、個別化医療といった次世代治療・診断の実現を推進し、患者のQOL向上と医療費増加の抑制を目指します。そのために、下記の領域に取り組みます。
国際競争力のある次世代抗体医薬品製造技術開発
現在、医薬品市場は抗体医薬品の伸びが大きく、さらに抗体薬物複合体や放射性同位体を利用した抗体などのコンジュゲート抗体や、二重特異性抗体、低分子抗体等に代表される次世代の機能付加型の抗体医薬品の研究・開発が活発に行われており、今後も抗体医薬品の成長が続くと予想されます。そのような状況下、我が国発の次世代抗体医薬品が世界市場で上市されるようになりましたが、依然として欧米企業との激しい競争が続いています。そこで、本事業では、国産の次世代抗体医薬品の創出及び製造技術開発並びに抗体医薬品製造の国産技術のさらなる強化を行うことにより、国際競争力のある国産のバイオ医薬品の創出及び製造技術プラットフォームの幅広い実用化を目指します。
RNA標的創薬技術開発
医薬品開発において創薬標的の枯渇が課題であると言われていますが、ゲノムの転写により生じる多くの非翻訳RNAの機能の理解が進むにつれ、mRNAとこの非翻訳RNAは新たな創薬標的としての注目度が急速に高まっています。
そこで、本事業では、新たな創薬標的として近年注目されているRNAの機能を制御する創薬基盤技術の開発を目指します。RNA標的医薬品の代表である核酸医薬品の開発を加速するために、製造技術、精製技術、分析技術等の研究開発を行います。また、標的RNAを精密に制御するモダリティ開発の核となる要素技術である標的RNAの機能解析及び構造解析の基盤技術の研究開発を行います。
腸内マイクロバイオーム制御による次世代創薬技術の開発
近年のマイクロバイオーム(MB)研究の著しい進歩により、腸内MBが生体に与える影響や様々な疾患との関連性に関する知見が数多く報告され、生菌製剤などの新たなモダリティが注目を集めており、腸内MB制御による疾患治療技術の研究開発が国内外で急速に活発化している状況であります。しかし、我が国においては、生菌製剤を医薬品へと導く基盤技術が整備されていないといった課題があります。
本事業では、ここ数年間のめざましい腸内MBと疾患に関する研究の発展を取り込み、国際競争力のある国産発の腸内MB制御医薬品の創出に向けた、腸内MB創薬及び製造・品質管理技術基盤の構築と幅広い実用化を目指すための研究開発を行います。
公募情報
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令和6年8月27日 終了令和6年度 (情報更新) 「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(次世代送達技術を用いた医薬品研究開発)」に係る公募について
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令和3年10月25日令和3年度 「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(RNA標的創薬技術開発)」2次公募の採択課題について
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令和3年10月12日令和3年度 「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(腸内マイクロバイオーム制御による次世代創薬技術の開発)」の採択課題について
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令和3年7月14日 終了令和3年度 「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(RNA標的創薬技術開発)」に係る公募(二次公募)について
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令和3年6月4日令和3年度 「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(RNA標的創薬技術開発)」の採択課題について
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令和3年5月28日 終了令和3年度 「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(腸内マイクロバイオーム制御による次世代創薬技術の開発)」に係る公募について
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令和3年5月21日令和3年度 「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業( 国際競争力のある次世代抗体医薬品製造技術開発)」の採択課題について
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令和2年12月28日 終了令和3年度 (情報更新) 「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(国際競争力のある次世代抗体医薬品製造技術開発)」に係る公募について
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令和2年12月28日 終了令和3年度 (情報更新) 「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(RNA標的創薬技術開発)」に係る公募について
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令和元年9月27日平成31年(令和元年)度 「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業( 患者層別化マーカー探索技術の開発)」の採択課題について
ニュース
AMEDが支援する課題の研究成果として各研究機関が発表した資料は、2024(令和6)年 成果情報一覧をご覧ください。
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令和6年8月19日次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(患者層別化マーカー探索技術の開発)事後評価結果(令和5年度終了課題)
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トピックス 令和5年5月17日「日本が世界をリードする25の創薬技術」を発行しました!
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成果情報 令和4年6月27日有用タンパク質の高生産性化に向けた新たなピキア酵母株の開発方針を提案
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プレスリリース 令和4年5月16日血液中のアミノ酸プロファイルを調べることで、がん免疫療法が有効な患者を選別できることを発見
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プレスリリース 令和4年5月12日炎症性疾患を制御する新たな核酸医薬の開発―免疫のブレーキであるレグネース-1の自己制御を標的に過剰免疫を抑制する試み―
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プレスリリース 令和4年4月12日アロステリック薬剤はタンパク質の構造平衡を変化させる―既存のGPCR標的薬の限界を克服する新薬開発に期待―
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プレスリリース 令和4年3月2日がん病理組織画像の特徴を数値化する人工知能技術の開発
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プレスリリース 令和4年1月28日肝転移病変における免疫チェックポイント阻害薬に対する新規耐性メカニズムの解明―新規がん免疫療法開発の可能性が期待―
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成果情報 令和4年1月27日シグナル伝達複合体の2段階活性化―GPCRによるアレスチンの動的な活性化機構を解明―
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プレスリリース 令和3年10月15日モノクローナル抗体のつくる責任、つかう責任を定量化―抗体医薬品の製造に伴う環境影響と、治療による健康効果を評価―
採択情報一覧
- 令和3年10月25日 令和3年度「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(RNA標的創薬技術開発)」2次公募の採択課題について
- 令和3年10月12日 令和3年度「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(腸内マイクロバイオーム制御による次世代創薬技術の開発)」の採択課題について
- 令和3年6月4日 令和3年度「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(RNA標的創薬技術開発)」の採択課題について
- 令和3年5月21日 令和3年度「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(国際競争力のある次世代抗体医薬品製造技術開発)」の採択課題について
運営体制
本事業では、下記のプログラムスーパーバイザー(PS)及びプログラムオフィサー(PO)を配置して運営に当たっています。
プログラムスーパーバイザー(PS)
今井 浩三(北海道大学 遺伝子病制御研究所 客員教授)
プログラムオフィサー(PO)(50音順)
久保庭 均(バイオインダストリー協会 運営会議議長)
東條 有伸(東京医科歯科大学 特任教授 理事・副学長)
評価結果
- 次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(RNA標的創薬技術開発)中間評価結果(令和3年度開始~令和7年度終了予定課題)
- 次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(国際競争力のある次世代抗体医薬品製造技術開発)中間評価結果(令和7年度終了予定課題)(2)
- 次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(国際競争力のある次世代抗体医薬品製造技術開発)中間評価結果(令和7年度終了予定課題)(1)
事務処理説明書
終了した領域について
第一期中長期計画期間の「オールジャパンでの医薬品創出プロジェクト」において、令和元年度までに「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業」の下で開始した以下の領域については既に終了しております。詳細につきましては、下段のリンク先のページをご参照ください。
- 患者層別化マーカー探索技術の開発(令和元年度~令和5年度)
- バイオ医薬品の高度製造技術の開発(平成30年度~令和2年度)
- 革新的中分子創薬技術の開発(平成30年度~令和2年度)
- 糖鎖利用による革新的創薬技術開発事業(平成28年度~令和2年度)
- 体液中マイクロRNA測定技術基盤開発(平成26年度~平成30年度)※1
- 創薬技術シーズの実用化に関するエコシステム構築のための調査研究事業(平成28年度~平成29年度)
- 天然化合物及びITを活用した革新的医薬品創出技術(平成25年度~平成29年度)※2
- 国際基準に適合した次世代抗体医薬品等の製造技術(平成25年度~平成29年度)※3
※1:新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの承継課題
※2、※3:経済産業省執行課題からの承継課題(事業名は「個別化医療に向けた次世代医薬品創出基盤技術開発」から「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発」に変更)
パンフレット
最終更新日 令和6年8月19日