公募情報 若手あり 令和6年度 「革新的がん医療実用化研究事業」（二次公募）の採択課題について

国立研究開発法人日本医療研究開発機構（AMED）は、令和6年度「革新的がん医療実用化研究事業」に係る公募（二次公募）について、本事業の課題評価委員会（課題評価委員一覧）において厳正な審査を行った結果、下記のとおり採択課題を決定いたしました。
※所属および役職は応募時点

【Field1】がんの予防に関する研究

【Field1-1-1】がん予防の実現に資する基盤的研究と標的妥当性の検証

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
分子オミックスデータの統合解析による日本人の腎臓がん発症に関与する環境因子の同定と早期診断・予防戦略の開発	戸塚 ゆ加里	星薬科大学	教授
造血器腫瘍の発症予防を目指したクローン性造血早期検出手法の開発	吉田 健一	国立がん研究センター	分野長
がん予防法開発を目指したがん共通抗原の標的妥当性の検証	吉見 昭秀	国立がん研究センター	分野長

【Field1-1-2】がん予防の実現に資する基盤的研究と標的妥当性の検証【若手育成枠】

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
異常ミトコンドリアに基づく慢性炎症発がん機構の解明と予防への応用	石野 貴雅	岡山大学	助教
透析腎がんの時空間的解析による分子基盤解明及び予防戦略開発	田中 庸介	国立がん研究センター	研究員
がん細胞強制休眠による再発転移の予防戦略	中山 淳	大阪国際がんセンター	研究員
身体活動ががん免疫・がん予防に与える影響の分子基盤解明	矢嶋 習吾	国立がん研究センター	室員
卵巣癌発生予防を目指した卵管采異種クロストーク機構の解明	横井 暁	名古屋大学	病院講師

【Field1-2】個人の発がんリスクを評価するコホート研究（疫学研究）

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
大規模一般住民コホートにおける血漿メタボローム測定による個人の発がんリスク評価	岩上 将夫	筑波大学	教授
乳がん・大腸がんの予後に影響を与える罹患前・罹患後の生活習慣に関するコホート研究	山本 精一郎	静岡社会健康医学大学院大学	教授

【Field1-3】個人の発がんリスクに応じたリスク低減手法またはハイリスク者の新たな先制医療に関する研究

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
採択課題なし

【Field1-4】検診への導入をめざした診断技術の開発に関する研究

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
応募なし

【Field1-5】予防法や新たな検診手法の実用化をめざした大規模疫学研究

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
応募なし

【Field2】がんの診断・治療技術開発に関する研究

【Field2-1-1】バイオマーカーを用いた診断技術の確立と実用化に関する研究

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
難治性食道がんの治療前生検を用いたサブタイプ分類に基づくPrecision Medicineに資する体外診断薬の開発	武藤 学	京都大学	教授

【Field2-1-2】バイオマーカーを用いた診断技術の確立と実用化に関する研究 【若手育成枠】

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
急性リンパ性白血病におけるNGS-MRDの測定系の確立と臨床導入に向けた検討	飯島 友加	名古屋医療センター	流動研究員
早期非小細胞肺癌に対する放射線治療の再発予測を可能とするバイオマーカーの研究開発	中村 匡希	国立がん研究センター	医員

【Field2-2】がんの診断・治療における新規医療機器開発と実用化に関する研究

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
JCOG2111A根治的治療可能な非小細胞肺癌を対象としたMinimal Residual Diseaseの検出と予後を評価する前向き観察研究	堀之内 秀仁	国立がん研究センター	病棟医長

【Field2-3-1】新たな診断情報が得られる先進的な医用イメージング技術の確立に関する研究

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
応募なし

【Field2-3-2】新たな診断情報が得られる先進的な医用イメージング技術の確立に関する研究【若手育成枠】

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
CD8 PETを用いた癌免疫療法個別化医療システムの開発	野橋 智美	京都大学	特定助教

【Field3】がんの新規薬剤・治療法の開発に関する研究

【Field3-1】新たながん治療薬（再生医療等製品を除く）の治験（医師主導治験又は企業治験）への移行・導出の準備を完了することを目的とした非臨床試験

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
リンパ腫と白血病を標的としたHCK/BTK/FLT3阻害剤の非臨床試験	石川 文彦	東京科学大学 （旧：東京医科歯科大学）	教授
Claudin18.2標的ペプチドを用いた胃がんに対する診断・治療セラノスティクスの開発研究	稲木 杏吏	国立がん研究センター	分野長

【Field3-2】新たながん治療薬（再生医療等製品を除く）の開発・薬事承認を目指した医師主導治験

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
応募なし

【Field3-3】既承認薬（再生医療等製品を除く）の適応拡大等によるがん治療薬の開発・薬事承認を目指した医師主導治験

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
周術期乳癌を対象とした新規薬剤開発に関する持続可能なプラットフォーム試験	能澤 一樹	名古屋市立大学	特任講師

【Field3-4】新たながん治療薬（再生医療等製品）の治験（医師主導治験又は企業治験）への移行・導出の準備を完了することを目的とした非臨床試験

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
iPS細胞から作製したキラーT細胞による急性骨髄性白血病治療法の開発	河本 宏	京都大学	教授

【Field3-5】新たながん治療薬（再生医療等製品）の開発・薬事承認を目指した医師主導治験

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
小児・AYA世代のGD2陽性難治性固形がんに対する機能強化型CAR-T第I相医師主導治験	藤原 弘	三重大学	教授

【Field3-6】新たながん治療薬（再生医療等製品を除く）及びコンパニオン診断薬の実用化に向けた研究【若手育成枠】

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
BRAF変異悪性黒色腫に対する新規分子標的治療法の開発	谷口 恵香	京都府立医科大学	助教
癌に対する新規抗体モダリティの開発	丹野 秀崇	東京都医学総合研究所	プロジェクトリーダー

【Field3-7】新たながん治療薬（再生医療等製品）及びコンパニオン診断薬の実用化に向けた研究【若手育成枠】

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
免疫抑制環境を破壊してトリプルネガティブ乳がんを治療するマクロファージ医薬の開発	新居 輝樹	九州大学	助教
改変エクソソームを用いたリンパ腫の治療法の開発	山野 友義	金沢大学	准教授

【Field3-8】臨床上の課題解決に繋がるがんの機序解明と実用化に資する挑戦的研究【若手育成枠】

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
エリブリン投与に伴う抗腫瘍免疫活性化の分子機序を基盤とした奏効マーカーの確立	北嶋 俊輔	がん研究会	研究員
腫瘍特異的T細胞クローンの時空間ダイナミクスに基づく新規バイオマーカーおよび治療戦略の開発	諏澤 憲	岡山大学	助教
肺神経内分泌がんのT細胞誘導治療における免疫シナプス形成の分子機構解明と耐性克服のための治療開発	野村 幸太郎	国立がん研究センター	研究員
循環腫瘍細胞シングルセル解析と時空間的マルチオミクスの統合的アプローチによる革新的な転移制御法の確立と臨床応用	橋本 直佳	国立がん研究センター	医員
オキシトシン受容体の下流シグナルを標的とした悪性中皮腫に対する新規治療の開発	堀 和美	名古屋大学	病院助教

【Field4】がんの標準治療の確立、ライフステージに応じたがん治療に関する研究

【Field4-1-1】より有効または、より低侵襲な標準治療確立のための多施設共同臨床試験

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
胸部薄切CT上すりガラス成分を伴う充実成分優位な非小細胞肺癌（＞2-3 cm）に対する肺葉切除と区域切除のランダム化比較試験（JCOG2217）	鈴木 健司	順天堂大学	教授
肺葉切除高リスク臨床病期IA期非小細胞肺癌に対する区域切除と楔状切除のランダム化比較試験	鈴木 健司	順天堂大学	教授
切除可能膵癌に対する低侵襲膵体尾部切除術のランダム化第III相試験	中村 雅史	九州大学	教授
中枢神経系再発高リスクの未治療びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する中枢神経系再発予防を組み入れた治療法のランダム化第III相試験	山口 素子	三重大学	寄附講座教授

【Field4-1-2】高額薬剤の投与法等を検討する多施設共同臨床試験

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
未治療進行・再発非小細胞肺癌に対するペムブロリズマブの至適投与量に関する試験	國頭 英夫	日本赤十字社医療センター	部長

【Field4-1-3】科学的根拠に基づくがんの支持療法・緩和ケアの開発に関する研究

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
カペシタビン誘発性手足症候群に対するジクロフェナククリームの予防効果を検証するためのプラセボ対照二重盲検ランダム化比較第III相試験: JORTC-SUP06	飯村 洋平	東京大学	薬剤主任
胃癌食道癌術後患者に対するアナモレリンの臨床効果に関するランダム化比較試験	土岐 祐一郎	大阪大学	教授

【Field4-2-1】小児がん・AYA世代のがんの治癒率向上と晩期合併症低減の両立を目指した標準治療確立のための臨床試験

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
小児・AYA世代の限局性高悪性度骨肉腫に対して治癒率維持と晩期心合併症の低減を両立させる新たな初発治療の開発	荒川 歩	国立がん研究センター	医長
高リスク神経芽腫に対する免疫療法を併用した標準治療法確立のための臨床研究	高木 正稔	東京科学大学 （旧：東京医科歯科大学）	教授
小児・AYA世代肝腫瘍の治癒率向上と合併症低減を目指した3Dシミュレーションによる外科療法最適化：成人小児多施設共同研究	菱木 知郎	千葉大学	教授

【Field4-2-2】小児がん・AYA世代のがんを対象とした支持療法・緩和ケアの標準治療確立のためのプロトコール作成研究

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
小児および若年成人の造血器腫瘍に対する同種造血細胞移植における移植後シクロホスファミドを用いた移植片対宿主病予防の確立に関する研究	坂口 大俊	国立成育医療研究センター	診療部長

【Field4-3】希少がんの標準治療確立のための臨床研究

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
未治療末梢性T細胞リンパ腫に対する初回導入化学療法後の完全奏効例に対する自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法のランダム化第III相試験（JCOG2210）	石塚 賢治	鹿児島大学	教授
可及的摘出されたIDH変異型星細胞腫に対する標準治療を確立する研究	村垣 善浩	神戸大学	センター長/教授

【Field4-4】高齢者のがんに関する臨床研究

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
高齢卵巣がん患者に最適な治療選択を行うための開発研究	温泉川 真由	がん研究会	副部長

【Field4-5】難治性がんの標準治療の開発に関する臨床研究

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
化学療法が奏効した診断時切除不能cStage IVB/pStage IV胃癌に対するConversion surgeryの意義に関するランダム化比較第III相試験	安福 至	岐阜大学	特任講師

【Field4-6】小児がん・AYA世代のがん及び希少がんの治療開発に資するレジストリ及びバイオレポジトリ研究

研究開発課題名	研究開発代表者	所属	役職名
頭頸部傍神経節腫の臨床遺伝学的レジストリ構築と至適治療開発	小澤 宏之	慶應義塾大学	教授
組織球症の標準治療確立を目的としたレジストリおよびバイオレポジトリの構築	佐藤 亜紀	東京大学	助教

（サブ項目ごとに研究開発代表者名の五十音順で表示）

公募期間	令和6年6月25日(火)～7月23日(火)
会合審査日・面接（ヒアリング審査）実施日	令和6年9月4日(水)、6日(金)、7日(土)、8日(日)、11日(水)、13日(金)、19日(木)

	申請数	ヒアリング審査数	採択数
【Field1】がんの予防に関する研究
Field1-1-1	13	6	3
Field1-1-2	11	9	5
Field1-2	3	3	2
Field1-3	3	1	0
Field1-4	0	0	0
Field1-5	0	0	0
【Field2】がんの診断・治療技術開発に関する研究
Field2-1-1	9	2	1
Field2-1-2	3	3	2
Field2-2	5	2	1
Field2-3-1	0	0	0
Field2-3-2	4	3	1
【Field3】がんの新規薬剤・治療法の開発に関する研究
Field3-1	7	2	2
Field3-2	0	0	0
Field3-3	5	2	1
Field3-4	8	2	1
Field3-5	3	2	1
Field3-6	6	3	2
Field3-7	3	3	2
Field3-8	28	10	5
【Field4】がんの標準治療の確立、ライフステージに応じたがん治療に関する研究
Field4-1-1	11	6	4
Field4-1-2	1	1	1
Field4-1-3	6	4	2
Field4-2-1	7	4	3
Field4-2-2	2	2	1
Field4-3	7	3	2
Field4-4	4	2	1
Field4-5	8	2	1
Field4-6	5	2	2