医療機器研究開発課 ウイルス等感染症対策技術開発事業 事後評価について

1.事後評価の目的

ウイルス等感染症対策技術開発事業における課題等について、研究開発の実施状況、研究開発成果等を明らかにし、COVID-19をはじめとする感染症対策技術の展開に資することを目的とする。

2.評価項目と評価の視点

課題評価委員会は事後評価用報告書等の書面審査およびヒアリング審査を実施し、総合評点を決定した。書面審査およびヒアリング審査の評価項目及び評価の視点は、次のとおり。

①研究開発達成状況

②研究開発成果

③実施体制

④今後の見通し

⑤事業で定める項目および総合的に勘案するべき項目

⑥総合評価

3.審査および課題評価委員会日程

事後評価は4回に分け、以下の日程にて審査および課題評価委員会を実施した。

  書面審査期間 ヒアリング審査・課題評価委員会
第1回 令和3年4月16日(金)~ 令和3年5月6日(火) 令和3年5月21日(金)、28日(金)
第2回 令和3年10月13日(金)~ 令和3年10月28日(木) 令和3年11月8日(月)
第3回 令和4年1月14日(金)~ 令和4年1月27日(木) 令和4年2月4日(金)
第4回 令和4年5月10日(火)~ 令和4年5月18日(水) 令和4年5月31日(火)

4.事後評価実施課題(全95課題)

以下の全95課題について、事後評価を実施した。

分野 研究開発課題名 代表機関 役職 研究開発
代表者
事後評価
(実施回)
実証 新型コロナウイルス抗体検出を目的としたハイスループットな全自動免疫測定方法の開発及び同測定方法の社会実装に向けた研究 公立大学法人横浜市立大学 教授 梁明秀 3
実証 医療従事者感染リスク低減を目指した、軽症SARS-CoV2感染者等の遠隔管理システムのフィージビリティ検証と最適化の研究 日本光電工業株式会社 執行役員、所長 小林 直樹 1
実証 3Dプリント可能な人工呼吸器実用開発研究 独立行政法人国立病院機構新潟病院 室長  石北 直之 1
改良 新型コロナウイルスの信頼性の高い迅速診断システムの開発 国立研究開発法人産業技術総合研究所 部長 亀山 仁彦 1
改良 人工呼吸器の安全性向上に関する機能開発 アコマ医科工業株式会社 取締役副社長 須賀 陽介 1
改良 新型コロナウイルス肺炎に対する高性能新規ECMO システムの有効性・安全性に関する臨床研究 国立研究開発法人国立循環器病研究センター 部長 福嶌 教偉 3
改良 中長期呼吸ECMOの開発と臨床評価 泉工医科工業株式会社 常務取締役 佐藤 弘人 4
実証 半導体センサ技術を活用した革新的 新型コロナウイルス検査機器の開発 学校法人東海大学 准教授 浅井 さとみ 1
実証 患者の鼻腔に由来するエアロゾル・飛沫によるウイルス感染から医療者を守るための機器開発 国立大学法人京都大学 講師 菊地 正弘 1
実証 LINEと連携した新型コロナウイルス感染症自宅・宿泊療養患者向けSpO2測定スマホアプリモニタリングシステムの実証研究 株式会社アルム 代表取締役社長 坂野 哲平 3
実証 重症COVID-19肺炎に対する水素ガス吸入療法 学校法人慶應義塾 慶應義塾大学 教授 佐々木 淳一 1
実証 高感染リスク空間における気流制御によるゾーニング効果の検証 国立研究開発法人産業技術総合研究所 研究部門付 高辻 利之 1
実証 ナノポア技術と機械学習を用いた新型コロナウイルス検査法に関する研究 国立大学法人 大阪大学 教授 谷口 正輝 1
実証 コロナウイルスを迅速・高精度に診断する自動機器に関する研究開発 国立大学法人 広島大学 教授 田原 栄俊 1
実証 ウイルス感染症の陽性後隔離中の入院患者に対するリアルタイムバイタルサインモニタリングを備えた遠隔診療支援システムの実証研究 セコム医療システム株式会社 担当次長 野口 邦晴 3
実証 COVID-19を含む感染症マルチプレックス診断機器の開発と実証研究 デンカ株式会社 所長 三浦 隆昭 3
実証 遠隔画像診断・非曝露撮影機能を実装するCT検診車を用いた院外療養中の感染者における新型コロナウイルス肺炎の早期診断の有用性に関する実証研究 公立大学法人 横浜市立大学 准教授 山城 恒雄 1
実証 デジタルELISA法による超高感度全自動新型コロナウイルス迅速診断システムの開発 アボットジャパン合同会社 所長 吉村 徹 1
実証 安心・安全をモットーとしたウイルス感染症対策のための医療用コンテナの活用に関する研究開発 国立大学法人 千葉大学 特任教授 渡邉 栄三 1
改良 水際対策に寄与するための非接触体温計測(サーモグラフィ等)技術の信頼性向上 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 研究グループ長 雨宮 邦招 1
改良 SARS-CoV-2吸着カラムの開発 国立大学法人 大阪大学 教授 猪阪 善隆 1
改良 コロナウイルス等呼吸器系感染症患者の動脈血中酸素飽和度等バイタルサインモニタリングデバイス及び統合管理システムの開発と改良評価 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 研究チーム長 小林 健 3
改良 ウイルス等感染症対策に資する宮崎県周産期医療体制強化の実証研究 国立大学法人 宮崎大学 理事、病院長 鮫島 浩 1
改良 呼吸安定性時間(Respiratory Stability Time:RST)を用いたCOVID-19感染症患者に対する重症化指標に関する研究開発 国立大学法人 大阪大学 教授 澤 芳樹 1
改良 呼吸音遠隔モニタシステムに関する研究開発 国立大学法人 広島大学 教授 志馬 伸朗 1
改良 SARS-CoV-2抗原の高感度迅速診断システムに関する研究開発 アークレイ株式会社 責任者 平村 史人 1
改良 ネットワーク型ユニットによる感染症患者ケアシステムの開発・実証 株式会社セントラルユニ 部長、支社長 中島 毅 1
改良 COVID-19罹患患者の重症化を非侵襲的にモニターするシステムの開発 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 事務局長 野入 英世 1
改良 感染症等で隔離された宿泊療養での病院搬送の判定・早期治療に繋げるDtoNtoPの遠隔モニタリングシステム等の開発研究 芙蓉開発株式会社 プロジェクトリーダー 前田 俊輔 1
改良 新型コロナウイルスに対するワクチン開発におけるADE評価等のための細胞開発 マイキャン・テクノロジーズ株式会社 代表取締役 宮﨑 和雄 1
改良 新型コロナウイルスの RNA/抗原を標的とした新規診断機器の開発 国立大学法人 徳島大学 教授、所長 安井 武史 1
有効性 感染症指定医療機関に於けるUV-C殺菌灯及び可視光応答光触媒を用いた感染リスク低減に関する研究開発 公立大学法人大阪 大阪府立大学 准教授 秋吉 優史 1
有効性 新型コロナウイルス感染症に対する222nm紫外線を用いた感染対策に関する研究開発 国立大学法人 広島大学 教授 大毛 宏喜 1
有効性 新型コロナウイルス感染力阻止に関する研究開発 株式会社シーライブ 代表取締役 鈴木 康士 1
有効性 院内感染等の感染拡大を防止する、付着ウイルスを高速分解可能な革新素材の開発 東レ株式会社 常任理事,所長 信正 均 1
有効性 UV-LEDによるウイルス不活化に特化した製品の開発 東京エレクトロンデバイス株式会社 プロジェクトリーダー 真島 成人 3
基礎 ウイルス感染拡大抑止効果をもつ表面創成技術に関する研究 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 研究センター長 明渡 純 3
基礎 AIを含むビッグデータ解析技術による高速進化RNAウイルスゲノムの変化予測と危険株迅速検知システムの構築 国立大学法人 新潟大学 教授 阿部 貴志 1
基礎 光濃縮による1ステップ超高感度ウイルス感染症検査システムの開発 公立大学法人大阪 大阪府立大学 教授、所長 飯田 琢也 1
基礎 ウイルス等感染症患者用高清浄閉空間システムの飛躍的高機能化 国立大学法人 北海道大学 教授 石橋 晃 1
基礎 ネオプテリンの感染症バイオマーカーとしての臨床応用に向けた基盤研究 国立大学法人 東京工業大学 教授 一瀬 宏 1
基礎 ラットのVV-ECMOモデルを利用したCOVID19によるARDSに対する新たな治療戦略の開発 学校法人慈恵大学 東京慈恵会医科大学  教授 大塚 崇 3
基礎 SARS-CoV2変異検出アプリケーション開発と変異に対応した防御抗体の特定研究 国立大学法人 東北大学 教授 小笠原 康悦 1
基礎 感染症危機管理における位置情報活用に向けた基盤的技術の開発 国立大学法人 北見工業大学 教授 奥村 貴史 3
基礎 GANPトランスジェニックマウスを用いた抗体医薬の開発研究 国立大学法人 熊本大学 教授 押海 裕之 1
基礎 アポダイズド位相差とAI技術を活用した次世代型ウイルス感染細胞解析システムの構築 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 主任研究員 加藤 薫 4
基礎 検査ギャップ解消を指向した新型コロナウイルス検出用マイクロ流路チップの開発 学校法人慈恵大学 東京慈恵会医科大学 教授 嘉糠 洋陸 1
基礎 RNA抽出不要なSARS-CoV-2の簡易迅速遺伝子検出法の開発 学校法人 東京医科大学 主任教授 河島 尚志 1
基礎 ワクチンを含む、感染者の抗ウイルス抗体抗原親和性(avidity)測定によるウイルス感染拡大防止効果の新規評価法の確立 国立大学法人 徳島大学 特任教授 木戸 博 1
基礎 COVID-19臨床情報を実装化した完全閉鎖系抗原・抗体検出イムノクロマト法 学校法人順天堂 順天堂大学 教授 切替 照雄 1
基礎 SARS-CoV-2のみを識別する抗原ペプチドやその特異抗体を用いた早期・大量診断システムの開発 公立大学法人 名古屋市立大学 研究員 国松 己歳 1
基礎 COVID-19の感染伝播、発症、重症化を予防するための吸入療法システムの研究開発 国立大学法人 秋田大学 教授 久場 敬司 1
基礎 ウイルス全ゲノムシーケンシングを用いた院内感染拡大防止支援システムの基礎研究 学校法人慶應義塾 慶應義塾大学 教授 小崎 健次郎 1
基礎 COVID-19感染重症患者における凝固異常の病態解明と早期治療戦略の構築 国立大学法人 東北大学 准教授 齋藤 浩二 4
基礎 COVID-19および呼吸器感染症ウィルス類の簡易迅速検知システムに関する研究 国立大学法人 大阪大学 助教 齋藤 真人 1
基礎 新型コロナウイルスの中和抗体逃避変異株を事前に同定するシステムの開発 学校法人川崎学園 川崎医科大学 教授 齊藤 峰輝 1
基礎 藍藻由来レクチンによる濃縮とLAMP法による迅速高感度COVID-19診断技術開発 国立大学法人 広島大学 教授 坂口 剛正 1
基礎 抗ウイルス性を有する銅メッキポリプロピレン不織布フィルターの開発 国立大学法人 大阪大学 助教 徐 于懿 3
基礎 qPCR高感度化を目的とした唾液サンプルからのSARS-CoV-2濃縮精製カラム デバイスの開発 国立大学法人 京都大学 教授 高折 晃史 1
基礎 高特異度・高感度インタクトSARS-CoV-2センサの開発のための基礎研究 国立大学法人 神戸大学 教授 竹内 俊文 1
基礎 ゼロ感染リスクを目指したPOCT(ポイントオブケアテスティング)バイオセンサー開発に関する研究 国立大学法人 大阪大学 特任教授 民谷 栄一 1
基礎 ウイルスの安全・迅速診断を可能にするウイルス濃縮技術の研究開発 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 研究グループ長 永田 夫久江 1
基礎 新型コロナウイルス感染症における重症化の早期予測判定システムの開発 国立大学法人 千葉大学 教授 中山 俊憲 1
基礎 CRISPRを用いた新規超高感度核酸検出技術の開発 国立大学法人 東京大学 教授 西増 弘志 1
基礎 完全感染防御のための鼻咽頭スワブ操作ロボット 国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学  教授 長谷川 泰久 1
基礎 体外式膜型人工肺(ECMO)配管内壁コーティング材料の改良に関する研究開発 国立大学法人 東京大学 教授 原田 慈久 1
基礎 ウイルス等感染症による血栓形成を流体力学的アプローチを用いて予防するECMOの開発 国立大学法人 東京工業大学 准教授 土方 亘 1
基礎 磁気微粒子マトリクスを用いたデジタルウイルス検出法の研究開発 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 副研究センター長 藤巻 真 1
基礎 安全なウイルス研究・創薬プラットフォーム:ウイルス様粒子の迅速作製システムの構築に関する研究開発 国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学 教授 堀 克敏 1
基礎 腸内細菌モデュレーションによるSARS-CoV2感染制御 学校法人慶應義塾 慶應義塾大学 教授 本田 賢也 1
基礎 新型コロナウイルス等感染症の精確な検査を可能にする極微量RNAの超高感度増幅検出技術(RT-PCR法)の開発 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 主任研究員 松浦 俊一 1
基礎 医療用N95マスクの性能評価手順と再利用条件の確定に関する研究 公益財団法人結核予防会 結核研究所 部長 御手洗 聡 1
基礎 パンデミックウイルスに迅速に対応する高速人工抗体創製プラットホームの開発 国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学 教授 村上 裕 1
基礎 高病原性ウイルスパンデミックに迅速対応可能なハイスループット中和抗体検査法の開発 国立大学法人 富山大学 教授 森永 芳智 1
基礎 現場で使用できコンタミリスクがない閉鎖系新型コロナウイルス検出システム構築に向けた要素技術の確立 国立大学法人 京都大学 教授 保川 清 1
基礎 COVID-19定量的スクリーニング(抗原・抗体検査)検査法の基盤開発 国立大学法人  長崎大学 教授 栁原 克紀 3
基礎 簡易RNA抽出法と複合LAMP法を基盤とする、従来よりも安全・迅速・高感度な COVID-19診断システムの開発 国立大学法人 京都大学 教授 山崎 渉 1
基礎 SARS-CoV-2感染者の高精度・高機能免疫モニタリング技術開発 KOTAIバイオテクノロジーズ株式会社 代表取締役 山下 和男 1
基礎 ウイルス感染を防止する低圧力損失マスク・フィルターに関する研究開発 国立大学法人 福井大学 教授 山下 義裕 3
実証・改良 医療機関におけるリハビリ等をはじめとする閉鎖空間におけるクラスター感染を予防するための遠隔心臓リハビリテーション技術の実証研究 国立大学法人 東京大学 特任講師 網谷 英介 2
実証・改良 ウイルス感染症の可搬型迅速診断装置の開発 国立大学法人 東京大学 教授 一木 隆範 2
実証・改良 大規模検査に対応可能な、簡便で正確なCOVID-19免疫獲得検査システムの開発 富士フイルム株式会社 統括マネージャー 小山田 孝嘉 4
実証・改良 イオンブラシを用いたウイルス不活性化オーダーメイドコーティング技術の開発 国立高等専門学校機構
鶴岡工業高等専門学校 
教授 上條 利夫 2
実証・改良 新型コロナウィルス感染症のポスト・ワクチン時代を見据えた半定量・迅速中和抗体価測定法の開発 公立大学法人大阪 大阪市立大学 准教授 城戸 康年 2
実証・改良 内視鏡システムからのエアゾル発生の危険性評価及び汎用型処置具アイソレータの開発 国立大学法人 大阪大学 特任教授 中島 清一  2
実証・改良 新型コロナウイルス感染防止用新型高機能マスク(N95相当)の開発および実証化に向けた研究 国立研究開発法人 国立循環器病研究センター 部長 西村 邦宏 2
実証・改良 新型コロナウイルス感染拡大を阻止する機能性材料とその界面構造の解析 京都府公立大学法人 京都府立医科大学 教授 松田 修 2
実証・改良 遠隔診療機能を装備し感染防護対策されたエックス線診療車の開発 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 主任研究員 三澤 雅樹 2
実証・改良 感染症ウイルスの水際検査用抗原/抗体定量解析デバイスに関する研究開発 国立大学法人 東北大学 准教授 藪 浩 2
早期・大量 多検体検査を可能にする次世代型オートメーション技術を利用した画期的な新型コロナウイルス検査法の確立 学校法人北里研究所 北里大学 教授 浅見 行弘 2
早期・大量 安全・効率的な大量感染症検査システムの構築とプール方式の実証研究 国立大学法人 東京大学 特任准教授 大澤 毅 2
早期・大量 ヒト型汎用ロボットを中心とした新興再興感染症PCR検査と全ゲノムシーケンス解析の包括的自動化 国立大学法人 筑波大学 特命教授、センター長 佐藤 孝明 2
早期・大量 AIナノポアによる新型コロナウイルス・スクリーニング検査法に関する研究開発 国立大学法人 大阪大学 教授 谷口 正輝 2
早期・大量 COVID-19に対する唾液を用いた社会的検査体制を構築する研究 学校法人慶應義塾 慶應義塾大学 教授 西原 広史 2
早期・大量 新型コロナウイルス感染症に対する安全かつ大量処理可能な全自動遺伝子検査システムの実証・比較研究 国立大学法人 京都大学 准教授 松村 康史 2

※用語説明
実証:ウイルス等感染症対策に資する医療機器・システム等の実証研究支援
改良:ウイルス等感染症対策に資する医療機器・システム等の改良研究支援
有効性:既に開発・上市されている機器等(空気清浄機、UV殺菌装置、素材等)によるウイルス等感染症対策への有効性の確認を行う研究支援
実証・改良:ウイルス等感染症対策に資する医療機器・システム等の実証・改良研究支援
早期・大量:早期・大量の感染症検査の実現に向けて、新しい検査手法やシステム等の確立を目的とする開発・実証研究

5.課題評価委員一覧

6.総評

本事業にて実施した全95課題を対象に、全4回の事後評価委員会を開催し評価を行った。
評価時には、公募時に設定した各区分(ウイルス等感染症対策に向けた機器 ・システム等の構築に資する基礎研究、実証・改良研究、早期・大量の感染症検査の実現に向け新しい検査手法やシステム等の確立を目的とする開発・実証等)毎の目標に対応した評価を実施し、評価がより適正なものとなるよう工夫した。
総合評点の結果、「大変優れている」と評価された課題が3課題、「優れている」と評価された課題が22課題、「良い」と評価された課題が40課題となり、2/3以上の課題が「総合的に計画どおりに進捗し、計画した成果が得られた」とされる「良い」以上の評価を得た。

評価委員会において、以下のような総評コメントを得た。

  • 実用化へのスピードが要求される中、本事業実施期間中に上市された製品や、支援終了後数年以内に上市が見込まれる製品を生み出すことに成功した。
  • COVID-19以外の感染症にも応用可能なPCR代替検査システム等、将来に向けてポストコロナを見据えた検査診断、治療のための基盤技術が構築された。
  • 本事業を通じて、基礎から応用研究段階までの幅広い技術を支援し、幅広い技術を社会実装につなげることができた。
  • 事業にて得られた成果は、「高感度化」、「新検査診断技術の開発」、「従来技術の高感度・迅速診断化」に留まらず、感染症以外の災害時等でも活用可能な「居住環境・病院室内環境の設計」、「検診車や病理検査車の開発」、「人工呼吸器の高度化・普及」等に寄与することが期待できる。
  • 多くの異なる分野の研究者の参画、産学の横断的連携、PSやPOなどによる先導が、円滑な計画推進に寄与した。

最終更新日 令和5年1月19日