事業に関するお知らせ 疾患特異的iPS細胞の利活用促進・難病研究加速プログラム 「iPS細胞を用いた希少疾患の研究促進のための研究者マッチング課題」による「iPS細胞研究者とiPS細胞研究に経験の少ない疾患研究者とのマッチングによる共同研究」の公募のお知らせ

事業に関するお知らせ

再生医療実現拠点ネットワークプログラム 疾患特異的iPS細胞の利活用促進・難病研究加速プログラムで支援されている「iPS細胞を用いた希少疾患の研究促進のための研究者マッチング課題」(本課題)によって、「iPS細胞研究者とiPS細胞研究に経験の少ない疾患研究者とのマッチングによる共同研究」の公募が開始されました。詳細はAMEDマッチング課題ポータルサイトを参照してください。(本公募はAMEDによるものではなく、AMEDの支援による課題によるものです)

公募期間:2021年7月12日まで(すでに公募は開始されています)

お問い合わせ先: AMEDマッチング課題事務局(京都大学内) cira_at_g.shigen.info
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マッチング事業の概略

マッチングの流れ

本課題では、疾患研究者自身の研究内容を補強・拡張するため疾患特異的iPS細胞の活用を希望するが、iPS細胞に関する実績や技術があまりない難治性疾患の研究者と、iPS細胞の樹立や利用のノウハウを有する研究者をマッチングし、共同研究を進める課題を公募します。研究者マッチング・共同研究促進課題の概略は以下の通りです。

① 希少難治性疾患の研究者の皆様から疾患iPS細胞を用いた研究を行いたい疾患や候補遺伝子の情報を公募します。

希少難治性疾患の研究者の方、疾患iPS細胞を用いた研究に興味があるがご自身ではiPS細胞を扱った経験が乏しい方でiPS細胞の研究者との共同研究に興味がある方(「疾患研究者」と呼びます)を対象として、疾患や候補遺伝子の情報を公募いたします。公募期間中は、本課題に参加するiPS細胞を用いて疾患研究や分化研究を行っている研究者(以下、「iPS細胞研究者」と呼びます)の情報を閲覧することができます(閲覧は、レジストリへの登録と、「秘密保持に関する同意書」の提出後に可能となります)。

② 希少難治性疾患の研究者に提供していただいた情報をもとに、iPS細胞の研究者が計画書を作成します。

iPS細胞研究者に、疾患研究者に提供していただいた情報を閲覧していただきます。疾患研究者とiPS細胞研究者のマッチングは、事務局で行う予定です。iPS細胞を用いた研究が可能と見込まれた疾患/遺伝子について、疾患研究者と相談のうえで、疾患iPS細胞を用いた研究計画書を作成していただき、申し込んでいただきます。iPS細胞研究者からの研究計画書の公募は、疾患研究者からの情報提供に引き続いて行われます。

③ iPS細胞研究者が作成した計画書をマッチング選考委員会で選考し、採択課題を決定します。

マッチング選考委員会を行い、応募された各研究提案の評価を行い、選考委員の合議の下、採択課題を決定いたします。

④ 採択された研究計画に予算が配分されます。

採択された課題には、研究者マッチング・共同研究促進課題から再委託経費という形で予算が配分されます。再委託経費はiPS細胞研究者へ配分されます。各採択課題への配分額は直接経費500万程度を予定していますが、採択数と予算額によって変動する可能性があります。本経費は疾患研究者とiPS細胞研究者の共同研究体制の構築を目的として配分しておりますので、予算は単年度のみで、繰り越しは原則として不可です。次年度以降は共同研究体制の下で競争的資金などにご応募いただけましたら幸いです。

⑤ 研究者マッチング・共同研究促進課題の運営窓口から、共同研究の進捗について問い合わせを行います。

研究者マッチング・共同研究促進課題では、採択された研究計画の進捗をAMEDに報告することが求められています。具体的な成果は特に求めませんが、iPS細胞の樹立の状況や、他のグラントへの応募状況、論文・学会発表の有無などについて年1回程度問い合わせを行います。

マッチングの対象となる疾患/遺伝子について

研究者マッチング・共同研究促進課題では、疾患研究者とiPS細胞研究者の共同研究を促進することを目標としています。対象となる希少難治性疾患については、必ずしも単一遺伝子疾患である必要はなく、多因子疾患や遺伝子が同定されていない症例なども対象となります。ただし、iPS細胞から分化誘導が可能な細胞種が標的となっている必要があります。現在参加しているiPS細胞研究者が分化誘導可能な細胞種については、情報提供をしていただく疾患研究者の方に限定で公開する予定ですので、参考になさってください。

iPS細胞を用いた解析が行いやすい症例や疾患の例として、以下が考えられます。

  • 標的となる細胞種が明らかになっている。
  • iPS細胞研究者が分化可能な細胞種が責任細胞種となっている。
  • 表現型がin vitroで評価可能である。表現型を誘導するトリガーがある。

iPS細胞を用いた解析が有用と考えられる症例や疾患の例としては、以下のようなものが考えられます。

  • 動物モデルでは表現型が出ない場合。
  • 対象となる遺伝子のorthologがモデル生物に存在しない場合。
  • 遺伝性が強く疑われるが、原因遺伝子が同定できない場合。

最終更新日 令和3年6月15日