人工多能性幹細胞―iPS細胞医療の研究開発・実用化

トピックス

iPS細胞に関する研究開発の推進

人工多能性幹細胞ことiPS細胞(induced pluripotent stem cell)は、2006年に京都大学の山中伸弥教授の研究グループが世界で最初に人工的に作製した幹細胞です。iPS細胞は、神経、筋肉、臓器等のあらゆる細胞に分化することが可能であり、これを医療に応用することで、病気の原因・進行の解明や、病気等で機能しなくなった細胞を代替させるような新たな治療方法につながることが期待されています。また、よく知られているように、2012年に山中教授は、iPS細胞の作製に対してノーベル生理学・医学賞を受賞されています。

AMEDでは、2015年の創設以来、日本政府の定める「健康・医療戦略」のもと、内閣府、文部科学省、厚生労働省及び経済産業省の事業を通じて、我が国発の研究成果であるiPS細胞を利用した再生医療、創薬や疾患の研究、独創的な基礎・基盤的研究を一貫して支援しています。

iPS細胞由来の再生医療等製品の承認へ

2月19日、厚生労働省薬事審議会再生医療等製品・生物由来技術部会は、2品目のiPS細胞由来の再生医療等製品について、条件及び期限付きで製造販売を承認することを可としました。今後、厚生労働省による承認手続が行われます。

これらの再生医療等製品は、大阪大学大学院医学系研究科の澤芳樹名誉教授らによる虚血性心筋症に対するiPS細胞由来の心筋細胞移植治療の研究開発の成果と、京都大学iPS細胞研究所の髙橋淳教授らによるパーキンソン病に対するiPS細胞由来の神経前駆細胞移植治療の研究開発の成果を用いたものです。承認されれば、iPS細胞由来の治療製品が世界で初めて実用化されることになります。

AMEDによるiPS細胞を用いた医療研究開発への支援

AMEDでは、iPS細胞を用いた新たな医療技術の研究開発とその実用化に向けた支援を行っています。また、AMEDの創設前においては、科学研究費助成事業や、科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業・CREST、厚生労働科学研究費補助金等によって、iPS細胞に関する基礎・基盤的研究や実用化に向けた支援が行われてきました。iPS細胞の初めての作製から20年目となる本年、多くの関係者の理解と協力によってiPS細胞由来の再生医療等製品が社会に届けられようとしていることには意義があると考えられます。

AMEDでは、澤芳樹教授、髙橋淳教授のiPS細胞由来の再生医療等製品の研究開発に対して、次のとおり、文部科学省、厚生労働省及び経済産業省の事業を通じ、オールジャパンで支援してきています。

概要図1
概要図2
AMEDでは、引き続き、iPS細胞を利用した新たな医療技術を含めた医療分野の研究開発とその環境整備を通じて成果を一刻も早く実用化し、患者さんとその家族の元にお届けするために必要な事業に取り組んでまいります。

本件に関するお問い合わせ先

日本医療研究開発機構(AMED)再生・細胞医療・遺伝子治療事業部 再生医療研究開発課
電話:03-6870-2220
E-メール:saisei-kasokuka"AT"amed.go.jp

※E-mailは上記アドレス“AT”の部分を@に変えてください。

掲載日 令和8年2月20日

最終更新日 令和8年2月20日