医療機器研究開発課 医療機器開発推進研究事業の事後評価結果について(令和4年度終了課題)
「医療機器開発推進研究事業」における令和4年度終了課題の事後評価結果を公表します。
1.事後評価の目的
事後評価は、課題等について、研究開発の実施状況、研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果等の展開及び事業等の運営の改善に資することを目的として実施します。
2.ヒアリング審査・課題評価委員会
開催日:令和5年8月1日(火)
3.評価項目
- 研究開発達成状況
- 研究開発成果
- 実施体制
- 今後の見通し
- 事業で定める事項及び総合的に勘案すべき項目
- 総合評価
4.事後評価委員
課題評価委員については以下のPDFファイルをご覧ください。
5.事後評価対象課題及び評価結果一覧
開始 年度 |
終了 年度 |
研究開発 代表者 |
研究開発機関名 | 職名 | 研究開発課題名 | 課題評価委員会による主な評価コメント |
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2019 | 2022 | 臼田 実男 | 学校法人日本医科大学 | 教授 | 末梢型肺がんに対する光線力学的治療に関する医師主導治験 | コロナ禍により当初計画より遅延があったものの医師主導治験を実施し、承認申請に向けた見通しを得たことを評価する。 |
2020 | 2022 | 北野 雅之 | 公立大学法人和歌山県立医科大学 | 教授 | 悪性胆管閉塞に対する超音波内視鏡下経胃的胆管ドレナージ術専用システムの有用性を検証する医師主導治験 | 治験によりデバイスの安全性および有効性を確認でき、胆管閉塞治療に新たな医療機器を提供できる見通しをえたことを評価する。 |
2019 | 2022 | 坂田 泰史 | 国立大学法人大阪大学 | 教授 | 革新的オンライン管理型心臓リハビリテーションシステムの医師主導治験 | コロナ禍により計画が大幅に遅れたが、医師指導治験の実施にまで至らしめたことを評価する。症例登録を進め、協力医療機関を増やすなどの努力が認められる。 |
2020 | 2022 | 志賀 哲 | 公立大学法人福島県立医科大学 | 教授 | 前立腺癌の治療戦略を革新するPSMA PET診断薬・治療薬自動合成装置の開発 | 自動合成装置を開発しPSMA・PET用薬剤の供給を可能にしたことを評価する。 |
2019 | 2022 | 高瀬 圭 | 国立大学法人東北大学 | 教授 | 経静脈的ラジオ波焼灼による原発性アルドステロン症の低侵襲根治療法 | 原発性アルドステロン症への新たな低侵襲治療を可能にする医療機器の開発であり、治療への新たな選択肢を提供できる見通しを得たことを評価する。 |
2020 | 2022 | 田村 雄一 | 学校法人国際医療福祉大学 | 教授 | 在宅医療での診断・早期介入を実現する隠れ心房細動診断人工知能の開発研究 | 研究開発計画に従い医師主導治験を終了し、承認申請の見通しを得たことを高く評価する。治験の結果、感度、特異度とも競合を凌ぐ精度が得られたことを評価する。 |
2019 | 2022 | 三原 雅史 | 学校法人川崎学園川崎医科大学 | 教授 | ニューロフィードバックを用いた脳卒中患者の歩行障害改善に寄与する医療機器開発 | コロナ禍および診療報酬改定の影響による市場環境の変化を受けて、研究計画が大幅に遅れ、治験も中止となったが、治験実施に至らしめ一定の症例を登録したことは評価する。 |
2020 | 2022 | 村瀬 剛 | 国立大学法人大阪大学 | 特任准教授 | 関節内変形治癒骨折手術に対するカスタムメイド手術ガイド実用化のための医師主導治験 | 事業期間内にほぼ計画通り多施設医師主導治験を終え、企業への成果導出の見通しを得たことを高く評価する。 |
2020 | 2022 | 山本 昇 | 国立研究開発法人国立がん研究センター | 中央病院・先端医療科長・副院長 | 遺伝子パネル検査を超えるコンビネーション医療機器開発:ボーダーレス遺伝子検査 | 現在行われている遺伝子パネル検査より優れた遺伝子検査を提供できる可能性があり、がん治療成績の向上に貢献できる成果が期待される。 |
(敬称略、五十音順)
6.総評
評価委員会では、令和4年度に終了した9課題を対象としました。総合評点の結果は、2課題が優れている、3課題が良い、4課題がやや良いと評価されました。
掲載日 令和5年9月20日
最終更新日 令和5年9月20日