イベント 開催日:令和2年11月5日 「第5回アフリカ合同シンポジウム」開催報告

開催報告

開催概要

本シンポジウムはSATREPS、NTDsプログラムが中心となって、日本がアフリカにおいて展開している感染症関連の他の研究事業と連携・議論することによって、本分野の研究に根ざす日アフリカ科学技術イノベーション協力のさらなる推進・課題間連携による新たな展開・ネットワークの構築を目指すことを目的としています。

2016年から毎年アフリカ合同シンポジウムを開催し、日本よりアフリカにおいて展開されている感染症関連事業の研究活動を国際機関、アフリカ国関係者の方々に知っていただくとともに、プロジェクトや国を超えた連携・ネットワーク構築によるさらなる展開を目指すための議論を深めてきました。このたび第5回目アフリカ合同シンポジウムとして、SATREPSおよびNTDs事業においてアフリカと日本間で共同研究を実施している研究者を中心に関連分野の見識ある関係者をお招きし、シンポジウムを開催いたしました。

プログラム

時間 内容
17時00分 開会挨拶
17時05分 来賓挨拶
17時10分 基調講演
17時40分 アフリカを対象とした成功プロジェクトからの発表
18時40分 On-going project紹介・パネルディスカッション
20時00分 閉会挨拶
20時10分 開会

パネルディスカッションまとめ

  • 持続可能性は、プロジェクト自体がその研究期間内にどのような形で行われているかによって影響を受ける。現行プロジェクトの体制を構築する際に、地域社会や政府などのマルチステークホルダーと協力し、研究で開発したイノベーションやシステムがステークホルダーや地域社会において持続的に活用可能なものにできるような仕組みを作り込んでおくことが重要である。
  • アフリカの複数プロジェクトの間で、日本側も含めて、双方向のネットワークを作ることは重要である。それによって、一つのプロジェクトの成果を応用して他の国でも感染症のコントロールに利用できる新しい仕組みを作ることができる。
  • AMEDが、プロジェクトの研究開発支援をするだけでなく、こうしたネットワーク構築や協力を支援する仕組みを創出することは、将来的に社会実装に向けた研究を加速させ効果的な成果をえるためにも非常に重要なことと思われる。
  • 持続可能性のためには、資金面での支援も重要であるが、それ以上に人材育成が非常に重要である。
  • 持続可能性のために第一に大切なことは、研究成果を当該国の制度に取り入れられるようにすることである。 そのためには、研究成果の主な利用対象である保健省のような国のステークホルダーを巻き込むことが重要である。 さらに、アフリカ連合やアフリカCDCのような地域機関を介して実行できるようにすることである。

開催報告

  • アフリカ合同シンポジウムは、アフリカ現地での開催を基本とし、2016年にはケニア、2017年にはガーナ、2018年にはザンビアで開催された。2019年にはTICAD7プレイベントとして日本で開催された。第5回目となる2020年のシンポジウムは、コロナ禍において現地開催が難しいため、初めてウェブで開催された。ウェブ接続が不安定な国々からも、全関係者が大きなトラブルなく参加することができた。
  • 事前参加登録者は350名(日本:164名、アフリカ等海外:186名)であり、ルワンダ、南アフリカ、ナイジェリア、ケニア、ガーナなど24カ国より登録があった。
  • 当日の参加者は158名程度であった(会場およびウェブより参加した発表者・パネリスト27名、ライブ配信の視聴者はピーク時間帯で131アクセス)。毎年の開催では100名程度の関係者が参加しており、従来と比べて少なくとも50%参加者増加があった。

関連サイト

掲載日 令和3年3月30日

最終更新日 令和3年3月30日