成果情報 AMEDの支援を受けた革新的な医薬品等の先駆け審査指定制度(厚生労働省)の指定について

成果情報

更新履歴

平成29年12月18日更新:医療機器「チタンブリッジ(甲状軟骨形成術2型)」が、先駆け審査指定制度の対象品目として初めて承認されました。

以下の先駆け審査指定制度(※)の対象となった医薬品1品目、医療機器3品目、再生医療等製品5品目は、その研究開発においてAMEDからの支援を受けて指定されたものです(平成29年5月1日現在)。この先駆け審査指定制度の指定を受けた医薬品等の概要と研究開発におけるAMEDの研究開発課題を紹介します。

(※)先駆け審査指定制度
先駆け審査指定制度は、対象疾患の重篤性など、一定の要件を満たす画期的な新薬などについて、開発の早期段階から対象品目に指定し、薬事承認に関する相談・審査で優先的な取扱いをすることで、承認審査の期間を短縮し、早期の実用化を目指すものです。
例えば、通常の新医薬品の場合、 12か月を目標に審査を行っているところ、この制度を活用することで、審査期間の目標をこれまでの半分の6か月に短縮することが可能になります。

医薬品

指定番号 先駆審査(27薬)第2号
対象品目 NS-065/NCNP-01
開発企業 日本新薬株式会社
適応疾患 デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)
課題名 デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対するエクソン53スキップ治療薬による早期探索臨床試験
研究代表者名 武田 伸一
所属機関および役職 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 神経研究所遺伝子疾患治療研究部部長
事業名 臨床研究・治験推進研究事業
担当部署 臨床研究・治験基盤事業部 臨床研究課

医療機器

指定番号 先駆審査(27機)第1号
対象品目 チタンブリッジ(甲状軟骨形成術2型)
品目概要 発声時に声帯が過剰に閉鎖することで声に障害の出る内転型痙攣性発声障害において、その閉鎖を防止する手術法(甲状軟骨形成術2型)で用いられるチタン製の蝶番型プレートであり、複数の国内大学と共同でノーベルファーマ(株)が開発。
課題名

内転型痙攣性発声障害に対するチタンブリッジを用いた甲状軟骨形成術2型の効果に関する研究

研究代表者名 讃岐 徹治
所属機関および役職 国立大学法人熊本大学 医学部附属病院および医学部附属病院 講師
事業名 難治性疾患実用化研究事業
担当部署 戦略推進部 難病研究課
関連情報

※平成29年12月15日承認されました。

指定番号 先駆審査(28機)第1号
対象品目 人工気管
品目概要 悪性腫瘍や狭窄性疾患のために切除した気管を再建するために用いる、ポリプロピレンメッシュとコラーゲンスポンジから成る人工気管である。京都大学他と共同で第一医科(株)が開発。
課題名

世界初の人工気管の製品化事業

研究代表者名 林 正晃
所属機関および役職 第一医科株式会社 代表取締役
事業名 医工連携事業化推進事業
担当部署 産学連携部 医療機器研究課
指定番号 先駆審査(28機)第2号
対象品目 ホウ素中性子補足療法(BNCT)システム
品目概要

ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)に用いる中性子線を照射するための装置である。

適応疾患は、悪性神経膠腫と頭頸部癌である。京都大学他及びステラファーマ (株)と協同で住友重機械工業(株)が開発。

課題名

ホウ素中性子捕捉療法用ホウ素薬剤

研究代表者名 浅野 智之/切畑 光統
所属機関および役職 ステラファーマ株式会社 代表取締役社長/大阪府立大学 BNCT研究センター 特任教授
事業名 医療分野研究成果展開事業
担当部署 産学連携部 産学連携課

再生医療等製品

指定番号 先駆審査(27再)第1号
対象品目 STR01(自家骨髄間葉系幹細胞)
品目概要 脊髄損傷に伴う神経症候や機能障害の改善を目的とする、患者自身の骨髄から採取した骨髄液から分離、培養した間葉系幹細胞であり、札幌医科大学・医学部附属フロンティア医学研究所・神経再生医療学部門・本望 修教授のシーズを元に、本大学と共同でニプロ(株)が開発。
課題名

脳梗塞患者に対する自家培養骨髄間葉系幹細胞の静脈内投与による細胞療法の検討

研究代表者名 本望 修
所属機関および役職 北海道公立大学法人札幌医科大学 医学部フロンティア医学研究所神経再生医療学部門教授
事業名 橋渡し研究加速ネットワークプログラム
担当部署 臨床研究・治験基盤事業部 臨床研究課
指定番号 先駆審査(27再)第2号
対象品目 G47Δ
品目概要 悪性脳腫瘍(神経膠腫)への適応を目的とした、制限増殖型遺伝子組換え単純ヘルペスウイルス1型であり、東京大学・医科学研究所・先端がん治療分野・藤堂具紀教授のシーズを元に、藤堂教授と共同で第一三共(株)が開発。
課題名

【ア】遺伝子組換えヘルペスウイルスを用いたがんのウイルス療法の臨床開発
【イ】(1)「がん幹細胞を標的とした根治療法の開発」(がん幹細胞を標的とした治療用遺伝子組換えウイルスの開発研究)、(2)がん生物学とウイルス学の融合による抗がんウイルス創薬システムの開発、(3)革新的抗がんウイルス療法の実用化臨床研究

研究代表者名 藤堂 具紀
所属機関および役職 国立大学法人東京大学医科学研究所 教授
事業名

【ア】橋渡し研究加速ネットワークプログラム

【イ】(1)次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム、(2)次世代がん医療創生研究事業、(3)革新的がん医療実用化研究事業

担当部署 臨床研究・治験基盤事業部 臨床研究課/戦略推進部 がん研究課
指定番号 先駆審査(27再)第3号
対象品目 自家心臓内幹細胞
品目概要 小児先天性心疾患(機能的単心室症)患者に実施する外科的修復術後の心機能改善を目的とした、患者自身の心臓から採取した組織から分離、培養した心臓内幹細胞懸濁液であり、岡山大学病院・新医療研究開発センター再生医療部・王 英正教授のシーズを元に、(株)日本再生医療が開発。
課題名

【ア】小児心不全に対する心筋再生医療法の企業主導多施設共同臨床治験

【イ】小児心不全に対するヒト幹細胞移植による先進医療の実用化加速に向けた第2相臨床研究

研究代表者名 王 英正
所属機関および役職 国立大学法人岡山大学 教授
事業名

【ア】橋渡し研究加速ネットワークプログラム

【イ】再生医療実用化研究事業

担当部署 臨床研究・治験基盤事業部 臨床研究課/戦略推進部 再生医療研究課
指定番号 先駆審査(28再)第1号
対象品目 CLS2702C/D(口腔粘膜由来食道細胞シート)
品目概要 患者自身の口腔粘膜から採取した上皮細胞を培養した細胞シートであり、食道がんにおける広範囲内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)後の狭窄の抑制及び再上皮化までの日数の短縮目的とするものである。東京女子医科大学の岡野光夫特任教授のシーズを元に、本大学と共同で(株)セルシードが開発。
課題名

【ア】自己培養上皮細胞シート製品およびコンビネーション製品を用いた食道再生治療の治験実施に関する研究

【イ】再生医療等の産業化に向けた評価手法等の開発

研究代表者名 斎藤 豊/金井 信雄
所属機関および役職

国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院 内視鏡科 科長、内視鏡センター長/学校法人東京女子医科大学先端生命医科学研究所 特任講師

事業名

【ア】再生医療実用化研究事業

【イ】再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業

担当部署 戦略推進部 再生医療研究課
指定番号 先駆審査(28再)第2号
対象品目 非自己iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞
品目概要 パーキンソン病患者にドパミン神経前駆細胞を移植し、分泌・補充されるドパミンによりパーキンソン病の神経症状の改善を目的とした、iPS細胞由来の細胞製品である。京都大学iPS細胞研究所の髙橋淳教授のシーズを元に、大日本住友製薬(株)と共同で開発。
課題名

パーキンソン病、脳血管障害に対するiPS細胞由来神経細胞移植による機能再生治療法の開発

研究代表者名 髙橋 淳
所属機関および役職 国立大学法人京都大学iPS細胞研究所 教授
事業名 再生医療実現拠点ネットワークプログラム/疾患・組織別実用化研究拠点(拠点A)
担当部署 戦略推進部 再生医療研究課

体外診断用医薬品・医療機器

該当なし

 

掲載日 平成29年5月2日

最終更新日 平成29年12月18日