GEM Japan ELIXIR Beacon
国(運営主体)
欧州諸国
目的・目標
ELIXIR Nodesの提携データベースおよびEuropean Genome-phenome Archive(EGA)に保存されているデータのうち、研究利用に同意を得た機密性の高いヒト遺伝データの探索を可能にする。そのための共通のインターフェースを、GA4GH Beacon技術に基づきELIXIR認証・認可基盤(ELIXIR AAI)を用いて開発し、データベースへのアクセスの効率化および簡素化を図る。
- ELIXIR:ライフサイエンス研究リソース統合のために2013年に創設された欧州横断の政府組織であり、欧州23か国から220超の研究機関が参加。
- ELIXIR Nodes:ELIXIRの各加盟国における研究機関を一纏めにした呼称で、各Nodeで定めるリード研究機関がELIXIRの対象とする研究リソースを管理。
概要
- ELIXIRの実装スタディの一つで、GA4GHのBeacon技術開発と連携してその技術の実装を欧州内で実施するプロジェクト。
- Beaconを用いることにより、研究者は「この染色体のこの位置にこのアレルを持つゲノムデータがあるか」という簡単な検索で、欧州全体のデータリソースに対して研究に必要な情報の「有無」を確認することができる。
現状・トピックス
- 2019年1月、新たに3年間のプロジェクトを設定。Beaconの検索機能拡張とELIXIRサービスとしての確立、BeaconによるELIXIR内でのヒトデータの統合とその流動化、セキュリティの強化、GA4GH Discovery Work Streamへの貢献等に取り組む。
基本情報
経緯
- 2014年3月、GA4GH 1st Partner Meetingにて、ゲノムデータをシェアすることが有用であることを示すためのプロジェクトの一つとしてBeaconプロジェクトを選定。
- 2015年、ELIXIR実装スタディとしてプロジェクト始動。
- 2016年、フィンランド、スウェーデン、フランス、ベルギー、スイス、及びEGAにBeacon機能を実装。
- 2017年、Beacon API 0.4をOpenAPIとしてリリース。
- 2018年10月、GA4GHとの協働によりBeacon API v1をリリース。
関連団体
- EMBL-EBIを中心に各ELIXIR Nodesがプロジェクトに参加。
- プロジェクトごとに参加するELIXIR Nodesは異なり、2019~2021年のプロジェクトにはELIXIRスイス、EMBL-EBI、ELIXIRスペイン、ELIXIRフィンランド、ELIXIRルクセンブルク、ELIXIRスウェーデンが参加。
GA4GHへの貢献
- Work Stream: Discovery / Data Use & Researcher Identities (DURI) / Data Security / Regulatory & Ethics / Genomic Knowledge Standards / Clinical & Phenotypic Data Capture / Cloud / Large Scale Genomics
- Tool kit: Beacon / Authentication and Authorization Infrastructure (AAI) / Breach Response Protocol / Clinical Data Exchange (FHIR/Phenopackets) / Phenotype Representation for Genomic Medicine and Research / Pedigree Representation / Researcher Identity and Bona Fide Status / Search / Service Registry Prototype / Variation Representation: Data Model/Specification
Champions
- Jordi Rambla (ELIXIR Spain / EGA)
- Juha Tornroos (ELIXIR Finland)
- Gary Saunders (ELIXIR Hub / EMBL-EBI)
対象疾患・領域
Rare Disease, Cancer, Complex Traits, Basic Biologyリンク
掲載日 令和元年11月8日
最終更新日 令和元年11月22日