イベント 平成29年12月13日 日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念 デンマーク・ライフサイエンスセミナー『バイオバンクとビッグデータの融合により見えてくるもの』開催のお知らせ(AMED後援イベントのご案内)

開催案内

開催概要

昨年より日本では『マイナンバー制度』の導入が始まりましたが、デンマークではマイナンバーにあたるCPR番号(個人識別番号)が、既に40数年も前から使われており、今では、健康データの管理・運営に欠かせないものとなっています。同様に、デンマークでは、血液、組織などの生体サンプルの凍結保存も、このCPR番号に基づき、行われています。これらのサンプルの保存状態・情報管理は非常に信頼性があるため、欧州医薬品庁(EMA)も医薬品や医療用具市販後の副作用の因果関係検証等にはデンマークの情報を使用しております。

デンマークの国立バイオバンク(Danish National Biobank)は、国立血清研究所(Staten Serum Institute 【SSI】)を母体として、2012年3月に設立されました。実は、このSSIには、開所の翌年1903年に外国からの初めての客員研究員として野口英世博士が滞在しています。当時の所長、トーバル・マッセン博士に師事し、その研究の功績により皇族以外では日本人初となるダンネブロ勲章も授与されています。現在、Danish National Biobankには、約2,500万検体がCPR番号のみならず、デンマークの患者登録台帳や国民の病理台帳などとリンクして保存されており、世界中の研究者が研究目的で使用しております。世界の研究・技術の発展のためにデンマークが人材教育及び情報・サンプルをシェアするこういった姿勢は、野口英世博士がいた頃の時代と全く変ってはいません。

今回は、日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念を締めくくる月に当たり、デンマークより前述のSSIにてトップを務め、デンマークの国立バイオバンク設立を主導し、英国のバイオバンク国際科学諮問委員会のメンバーやWHOにて重職についていますDr. Mads Melbyeと、双子の登録台帳を用いた高齢者の研究でユニリーバ社やNIHなどとも数十年に渡って協力関係にあり野口英世と同様ダンネブロ勲章を受章された南デンマーク大学教授のDr. Kaare Christensenにお越しいただき、お話をしていただきます。なお、先生にも野口英世博士と同じダンネブロ勲章が授与されています。また、日本からは、京都大学におけるガンのバイオバンク立上げに尽力されている武藤学先生と、疾患の早期予測・個別化医療・個別化トレーニングへの応用のため生化学データの人工知能(AI)を利用した解析を検討していらっしゃる東京工業大学の林宣弘先生にもご登壇いただきます。

いずれの先生方もバイオバンクや健康データに関わる研究についての経験が豊富で、学学連携・産学連携にも積極的に取組まれています。今回のセミナーを通じ、疾患の予防、医療の向上や人々の生活向上のための研究などに拍車がかかり、新たなプロジェクトの可能性が見出されますことを祈念しております。

プログラム(PDF)

名称

日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念 デンマーク・ライフサイエンスセミナー 『バイオバンクとビッグデータの融合により見えてくるもの』

会期

平成29年12月13日(水)13時30分~17時30分

会場

日本橋ライフサイエンスビルディング2階 201会議室(ネットワーキング:同ビル8階 日本製薬工業協会 会議室)

住所:東京都中央区日本橋本町2-3-11

参加費

無料

参加申し込み

主催

主催 デンマーク文部科学省/デンマーク外務省(デンマーク大使館)
後援 国立研究開発法人日本医療研究開発機構/日本製薬工業協会/一般財団法人バイオインダストリー協会

プログラム

時間 内容
13時00分 開場・受付
13時30分 開会挨拶 駐日デンマーク大使館公使参事官 トーマス・ホイルンド・クリステンセン
バイオバンク設立の背景と可能性
13時35分 『デンマークの国立バイオバンク –これまでの貢献と将来の有効活用』
President and CEO, Staten Serum Institute
Prof. Mads Melbye(マッズ・メルビー教授)
14時25分 『日本におけるクリニカルバイオバンクとクリニカルシーケンスの現状』
京都大学大学院医学研究科・医学部 腫瘍薬物治療学
武藤 学 教授
15時00分~
15時15分
休憩
バイオバンクおよびデータの有効活用例
15時15分 『デンマークのデータ登録制度が支える65年間に渡る双子比較研究』
南デンマーク大学 エイジング研究センター長 パブリック・ヘルス部門長
Prof. Kaare Christensen(コーレ・クリステンセン教授)
15時50分 『高品質バイオバンクで実現する持続可能な未来型健康社会』
東京工業大学生命理工学院・生命理工学系
未来型スポーツ・健康科学研究推進体 代表
林 宣宏 准教授
16時25分 閉会挨拶 駐日デンマーク大使 フレディ・スヴェイネ
16時30分~
17時30分
ネットワーキング・イベント
挨拶 日本製薬工業協会(予定)

*) 敬称は省略しています。
*) 全ての講演は英語で行われます。同時通訳付です。
*) 各講演毎に質疑応答の時間を設けております。
*) 都合によりプログラムが一部変更される場合がございますのでご了承ください。

お問い合わせ先

宛先 デンマーク大使館 飯田
Tel 03-3780-8740
E-Mail rumiid”at”um.dk
備考
※Emailは上記アドレスの”at”の部分を@に変えてください。

最終更新日 平成29年12月6日