プレスリリース 令和3年度 採択研究課題の概要

プレスリリース

研究課題名 トルコにおける顧みられない熱帯病、特に節足動物媒介性感染症制御に向けたワンヘルス的展開 貢献する主なSDGs 3 すべての人に健康と福祉をのマーク
研究代表者名
(所属機関・役職)
三條場 千寿
(東京大学・助教)
研究期間 5年間
相手国名 トルコ 主要相手国研究機関 エーゲ大学医学部
研究課題の概要
節足動物媒介性感染症および人獣共通感染症は人類の健康にとって脅威であり、その制御は喫緊の地球規模課題である。これら感染症制御には患者の診断、治療、予防に加え、伝播サイクルに関与するベクター昆虫やリザーバー動物などの生物因子の制御が必須である(One Health)。節足動物媒介性かつ人獣共通感染症であるリーシュマニア症および西ナイル熱は、トルコにおいて大きな健康被害をもたらしているが、伝播サイクルに不明な点が多く制御の障壁となっている。本研究では、伝播サイクルの解明とリスクマップの構築、ベクター昆虫およびリザーバー動物制御技術、新規診断技術の研究開発、実装化を行い、トルコにおけるこれら感染症制御に貢献する。
研究課題名 ピロリ菌感染症関連死撲滅に向けた中核拠点形成事業 貢献する主なSDGs 3 すべての人に健康と福祉をのマーク
研究代表者名
(所属機関・役職)
山岡 𠮷生
(大分大学・教授、医学部長)
研究期間 5年間
相手国名 ブータン 主要相手国研究機関 ブータンケサール・ギャルポ医科学大学
保健省 王立疾病管理センター
ジグメ・ドルジ・ワンチュク国立総合病院
研究課題の概要
ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)感染は、胃癌を引き起こす感染症であるが、ブータンをはじめ途上国では対策がなされていない。抗菌薬不適正使用のため、ピロリ菌抗菌薬耐性は地球規模で警告レベルである。ブータンは、ピロリ菌感染率が7割を超え、胃癌死亡率世界3位であり、胃癌は死を意味する。そこで、1)迅速ピロリ菌検査法、2)迅速薬剤感受性試験をブータン研究者とともに確立させ、ブータンへの技術移転を目指し、3)遠隔教育を含めた内視鏡教育プログラムを通して、微生物学と内視鏡学を両輪としたピロリ菌診断治療ガイドラインを作成する。これをもとにブータン保健省と連携して、4)ピロリ菌/胃癌全国調査・除菌を実施する。

※研究課題の並びは、研究代表者名の五十音順です。

掲載日 令和3年5月20日

最終更新日 令和3年5月20日