プレスリリース 日本発! 世界最大級の疾患バイオバンク『バイオバンク・ジャパン』その特性が明らかになりました
プレスリリース
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
1.発表者
松田 浩一(東京大学大学院 新領域創成科学研究科 メディカル情報生命専攻 教授)
2.発表のポイント
- バイオバンク・ジャパンに2003~2007年度までに登録された47疾患の罹患者199,982名の登録初年度データを分析し、登録者の全体像や疾患毎の臨床像を明らかにしました。
- 32疾患の罹患者の予後について追跡調査を実施し、追跡率97%、平均追跡期間7.7年のデータが得られました。追跡調査まで実施している疾患バイオバンクは世界的に見ても数少なく、貴重な取り組みです。
- これらの成果は、日本人の多因子疾患(よくある病気)について、治療状況や経過などの臨床像に関する情報を提供するものです。また、今回の取り組みを通じて、バイオバンク・ジャパンの臨床情報が整理され、さらに研究に利用しやすくなりました。今後、バイオバンク・ジャパンの保有する試料や情報などの研究資源の利活用を促進することにより、多くの研究者から遺伝要因と疾患や薬剤応答性などの相互作用に関する重要な知見が提供され、個別化医療の実現に貢献することが期待されます。
3.発表概要
東京大学医科学研究所の平田真特任助教と東京大学大学院新領域創成科学研究科の松田浩一教授、理化学研究所、九州大学、北海道大学、山梨大学の研究グループは、バイオバンク・ジャパン(BBJ)の臨床情報について疫学(注1)的手法を用いて解析を行い、このたび成果を報告しました。
「オーダーメイド医療の実現プログラム」は、2003年度に文部科学省の委託事業として開始され、2015年度からは日本医療研究開発機構の委託事業として「よくある病気」を対象としたオーダーメイド医療を実現するためのゲノム医学研究・基盤整備を推進しています。
2013年に本プログラムに設置された臨床情報研究グループは、同プログラムの第1期(2003~2007年度)に登録された47疾患、20万人の方のカルテから得られた情報(臨床情報)と追跡調査から得られた予後に関する情報について、疫学的手法を用いて分析を行い、研究参加者の全体像や病気ごとの参加者の特性、生存期間等を明らかにしました。複数のよくある病気を対象とした大規模な追跡研究は世界的に見ても少なく、BBJに集積された臨床情報は貴重なデータです。今回の成果により、BBJが保有する臨床情報や生体試料の研究への利活用が促進され、オーダーメイド医療の実現にさらに貢献することが期待されます。これらの成果は14論文にまとめられ、Journal of Epidemiologyに掲載されました。
4.発表内容
図1.バイオバンク・ジャパンの協力医療機関の分布
「オーダーメイド医療の実現プログラム」は、第1期(2003~2007年度)にオーダーメイド医療を実現するための基盤整備を目的として、12協力医療機関65施設(図1)において47疾患の罹患者約20万人について研究参加者のDNA・血清試料や臨床情報を収集し、バイオバンク・ジャパン(BBJ)を構築しました。第2期(2008~2012年度)は、第1期の研究参加者の血清・臨床情報・予後情報を継続して収集し、第3期(2013~2017年度)は、第2期までに収集された約20万人の試料と情報の利活用をさらにすすめるとともに、新たに38疾患の罹患者のリクルートを実施しています。
本プログラムでは、BBJに集積された臨床情報等について、①登録者の全体像や疾患ごとの臨床像を明らかにすること、②追跡調査から得られた予後に関する情報と臨床情報を突合して解析し、病態や治療状況ごとの予後との関連について検討すること、③臨床情報のデータベースの精度をさらに向上することを目的として、2013年度に臨床情報研究グループが発足しました。同グループは、東京大学医科学研究所、理化学研究所、九州大学、北海道大学、山梨大学の疫学研究者等により構成され、BBJに収集された臨床情報について疫学的手法を用いて解析を行いました。
BBJ第1期研究参加者の全体像が明らかに
今回発表された論文では、BBJの研究デザインの詳細や、第1期に登録された研究参加者約20万人の登録初年度の臨床情報から明らかになった参加者の全体像、疾患毎の臨床像について報告するとともに、追跡調査から得られた32疾患の罹患者の予後に関する情報のデータと臨床情報のデータを突合して解析を行い、生存期間や生存率(注2)等を示しています。
臨床情報について横断的分析を行った論文では、性別、登録時年齢、体格、高血圧、喫煙・飲酒状況についてBBJの全登録者(199,982名、延べ291,274症例)を用いた解析を行い、BBJ登録47疾患の特性を明らかにしました。各疾患の性別と年齢について、BBJ登録者の分布と厚生労働省の患者調査(注3)の分布が同様の傾向であり、BBJ登録者の性別と年齢に偏りが少ないことが示されました。喫煙歴については、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、食道がん、間質性肺炎、膵がん、心筋梗塞において、他疾患や国民健康・栄養調査(注4)と比べて、喫煙歴がある人の割合が高く、これらの疾患と喫煙が関連していることが考えられました。飲酒歴については、男女ともに、特に食道がんにおいて、他疾患や国民健康栄養調査と比べて、飲酒歴がある人の割合が高く、食道がんと飲酒が関連していることが考えられました。以上の結果、登録時の年齢、生活習慣の分布は、各疾患の一般的な特徴を反映していることが示されました。登録時のBMI(Body Mass Index)については、過体重・肥満(BMIが25以上)の参加者は代謝性疾患と心血管疾患において多いことが分かりました。一方で、やせ(BMIが18.5未満)である参加者は悪性腫瘍において多く、登録時のBMIが登録疾患による影響を受けていることを示唆するものでした(詳細は「5.発表雑誌」の論文(1)、(3)をご参照ください)。
平均追跡期間7.7年、追跡率97%の貴重な追跡調査データを解析
また、BBJでは、疾患の予後(生存・死亡・死因)と関連する遺伝的な要因や治療上の要因について検討するために、2011年から47疾患のうち特に生命予後に影響を与えると考えられる32疾患の罹患者を対象に追跡調査を実施し、予後に関する情報を収集しています。2014年度までに実施された追跡調査では、141,612名を対象に予後に関する情報が取得され、追跡率は97.0%、登録時からの平均追跡期間は7.7年でした。追跡調査から得られたデータについて、カプラン・マイヤー法による生存分析と、日本の一般集団の推定生存率表を用いた相対生存率(注5)の推定を行いました。
図2.バイオバンク・ジャパン登録後の生存率
その結果、追跡対象者全体の5年実測生存率は85.5%、5年相対生存率は94.4%、10年相対生存率は91.1%であり、疾患を有する人は一般集団と比べ生存率が低いことが明らかとなりました(図2)。さらに疾患横断的に解析を行った結果、膵がんの登録者の生存率が最も低く、次いで胆嚢・胆管がん、肝がんにおいて予後が悪いこと、脂質異常症の予後が良いことが分かりました。最も多い死因は、悪性新生物でした。また、本プログラムの研究参加者が、必ずしもプログラムに登録された疾患ではなく、他の疾患が死因で死亡していることも明らかになりました(詳細は「5.発表雑誌」の論文(2)をご参照ください)。
臨床情報の解析により新たなリスク予測モデルを開発
循環器疾患については、九州大学が中心になって解析を行い、40歳以上の心筋梗塞と脳梗塞の罹患者のうち、発症から90日以降にBBJに登録された患者の予後データを用いて、慢性期の循環器疾患の患者を対象とした総死亡のリスク予測モデルを開発しました。このモデルを用いて個々のリスクに応じた生活習慣の改善や治療を行うことにより、生命予後の改善が期待されます(詳細は「5.発表雑誌」の論文(10)をご参照ください)。
その他の疾患についても、さらに詳細に解析を行いました。悪性腫瘍については、北海道大学が中心になって解析を行い、食道がん・胃がん、結腸・直腸がん、肝がん、肺がん、乳がん、前立腺がんの罹患者について、患者調査や地域がん登録(注6)のデータと比較しながら、BBJ登録者の特性を明らかにするとともに、生活習慣や予後に関連する要因について検討しました(詳細は「5.発表雑誌」の論文(4)~(9)をご参照ください)。代謝性疾患については、山梨大学が中心になって解析を行い、高脂血症と糖尿病の罹患者について、性別、年齢、体格、血圧や喫煙・飲酒状況や治療状況などを詳細に分析し、その臨床像を明らかにするとともに、治療状況や併存疾患と余命との関連を検討しました(詳細は「5.発表雑誌」の論文(11)~(14)をご参照ください)。
臨床情報のデータベースの精度が向上
5.発表雑誌
- (1)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S9-S21.
- 論文タイトル:
- A large cohort of 200,000 patients with 47 common diseases. Journal of Epidemiology
- 著者:
- Makoto Hirata, Yoichiro Kamatani, Akiko Nagai, Yutaka Kiyohara, Toshiharu Ninomiya, Akiko Tamakoshi, Zentaro Yamagata, Michiaki Kubo, Kaori Muto, Taisei Mushiroda, Yoshinori Murakami, Koichiro Yuji, Yoichi Furukawa, Hitoshi Zembutsu, Toshihiro Tanaka, Yozo Ohnishi, Yusuke Nakamura, BioBank Japan Cooperative Hospital Group, Koichi Matsuda*
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.12.003
- (2)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S22-S28
- 論文タイトル:
- Overview of BioBank Japan follow-up data in 32 diseases. Journal of Epidemiology
- 著者:
- Makoto Hirata, Akiko Nagai, Yoichiro Kamatani, Toshiharu Ninomiya, Akiko Tamakoshi, Zentaro Yamagata, Michiaki Kubo, Kaori Muto, Yutaka Kiyohara, Taisei Mushiroda, Yoshinori Murakami, Koichiro Yuji, Yoichi Furukawa, Hitoshi Zembutsu, Toshihiro Tanaka, Yozo Ohnishi, Yusuke Nakamura, BioBank Japan Cooperative Hospital Group, Koichi Matsuda*
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.12.006
- (3)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S2-S8
- 論文タイトル:
- Overview of the BioBank Japan project: Study design and profile
- 著者:
- Akiko Nagai, Makoto Hirata, Yoichiro Kamatani, Kaori Muto, Koichi Matsuda, Yutaka Kiyohara, Toshiharu Ninomiya, Akiko Tamakoshi, Zentaro Yamagata, Taisei Mushiroda, Yoshinori Murakami, Koichiro Yuji, Yoichi Furukawa, Hitoshi Zembutsu, Toshihiro Tanaka, Yozo Ohnishi, Yusuke Nakamura, BioBank Japan Cooperative Hospital Group, Michiaki Kubo*
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.12.005
- (4)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S29-S35
- 論文タイトル:
- Demographic and lifestyle factors and survival among patients with esophageal and gastric cancer: The Biobank Japan Project
- 著者:
- Emiko Okada, Shigekazu Ukawa, Koshi Nakamura, Makoto Hirata, Akiko Nagai, Koichi Matsuda, Toshiharu Ninomiya, Yutaka Kiyohara, Kaori Muto, Yoichiro Kamatani, Zentaro Yamagata, Michiaki Kubo, Yusuke Nakamura, BioBank Japan Cooperative Hospital Group, Akiko Tamakoshi*
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.12.002
- (5)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S36-S42
- 論文タイトル:
- Characteristics and prognosis of Japanese colorectal cancer patients: The BioBank Japan Project
- 著者:
- Akiko Tamakoshi*, Koshi Nakamura, Shigekazu Ukawa, Emiko Okada, Makoto Hirata, Akiko Nagai, Koichi Matsuda, Yoichiro Kamatani, Kaori Muto, Yutaka Kiyohara, Zentaro Yamagata, Toshiharu Ninomiya, Michiaki Kubo, Yusuke Nakamura, BioBank Japan Cooperative Hospital Group
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.12.004
- (6)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S43-S48
- 論文タイトル:
- Characteristics of patients with liver cancer in the BioBank Japan project
- 著者:
- Shigekazu Ukawa, Emiko Okada, Koshi Nakamura, Makoto Hirata, Akiko Nagai, Koichi Matsuda, Zentaro Yamagata, Yoichiro Kamatani, Toshiharu Ninomiya, Yutaka Kiyohara, Kaori Muto, Michiaki Kubo, Yusuke Nakamura, BioBank Japan Cooperative Hospital Group, Akiko Tamakoshi*
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.12.007
- (7)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S49-S57
- 論文タイトル:
- Characteristics and prognosis of Japanese male and female lung cancer patients: The BioBank Japan Project
- 著者:
- Koshi Nakamura, Shigekazu Ukawa, Emiko Okada, Makoto Hirata, Akiko Nagai, Zentaro Yamagata, Toshiharu Ninomiya, Kaori Muto, Yutaka Kiyohara, Koichi Matsuda, Yoichiro Kamatani, Michiaki Kubo, Yusuke Nakamura, BioBank Japan Cooperative Hospital Group, Akiko Tamakoshi*
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.12.010
- (8)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S58-S64
- 論文タイトル:
- Characteristics and prognosis of Japanese female breast cancer patients: The BioBank Japan project
- 著者:
- Koshi Nakamura, Emiko Okada, Shigekazu Ukawa, Makoto Hirata, Akiko Nagai, Zentaro Yamagata, Yutaka Kiyohara, Kaori Muto, Yoichiro Kamatani, Toshiharu Ninomiya, Koichi Matsuda, Michiaki Kubo, Yusuke Nakamura, BioBank Japan Cooperative Hospital Group, Akiko Tamakoshi*
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.12.009
- (9)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S65-S70
- 論文タイトル:
- Clinical and histopathological characteristics of patients with prostate cancer in the BioBank Japan project
- 著者:
- Shigekazu Ukawa, Koshi Nakamura, Emiko Okada, Makoto Hirata, Akiko Nagai, Zentaro Yamagata, Kaori Muto, Koichi Matsuda, Toshiharu Ninomiya, Yutaka Kiyohara, Yoichiro Kamatani, Michiaki Kubo, Yusuke Nakamura, BioBank Japan Cooperative Hospital Group, Akiko Tamakoshi*
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.12.008
- (10)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S71-S76
- 論文タイトル:
- Risk prediction models for mortality in patients with cardiovascular disease: The BioBank Japan project
- 著者:
- Jun Hata, Akiko Nagai, Makoto Hirata, Yoichiro Kamatani, Akiko Tamakoshi, Zentaro Yamagata, Kaori Muto, Koichi Matsuda, Michiaki Kubo, Yusuke Nakamura, Biobank Japan Cooperative Hospital Group, Yutaka Kiyohara, Toshiharu Ninomiya*, Collaborator
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.10.007
- (11)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S77-S83
- 論文タイトル:
- Cholesterol levels of Japanese dyslipidaemic patients with various comorbidities: BioBank Japan
- 著者:
- Hiroshi Yokomichi*, Hokuto Noda, Akiko Nagai, Makoto Hirata, Akiko Tamakoshi, Yoichiro Kamatani, Yutaka Kiyohara, Koichi Matsuda, Kaori Muto, Toshiharu Ninomiya, Michiaki Kubo, Yusuke Nakamura, BioBank Japan Cooperative Hospital Group, Zentaro Yamagata
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.12.014
- (12)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S84-S91
- 論文タイトル:
- Statin use and all-cause and cancer mortality: BioBank Japan cohort
- 著者:
- Hiroshi Yokomichi*, Akiko Nagai, Makoto Hirata, Akiko Tamakoshi, Yutaka Kiyohara, Yoichiro Kamatani, Kaori Muto, Toshiharu Ninomiya, Koichi Matsuda, Michiaki Kubo, Yusuke Nakamura, BioBank Japan Cooperative Hospital Group, Zentaro Yamagata
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.12.011
- (13)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S92-S97
- 論文タイトル:
- Serum glucose, cholesterol and blood pressure levels in Japanese type 1 and 2 diabetic patients: BioBank Japan
- 著者:
- Hiroshi Yokomichi*, Akiko Nagai, Makoto Hirata, Yutaka Kiyohara, Kaori Muto, Toshiharu Ninomiya, Koichi Matsuda, Yoichiro Kamatani, Akiko Tamakoshi, Michiaki Kubo, Yusuke Nakamura, BioBank Japan Cooperative Hospital Group, Zentaro Yamagata
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.12.013
- (14)雑誌名:
- Journal of Epidemiology. 2017;27(3, Supplement):S98-S106
- 論文タイトル:
- Survival of macrovascular disease, chronic kidney disease, chronic respiratory disease, cancer and smoking in patients with type 2 diabetes: BioBank Japan cohort
- 著者:
- Hiroshi Yokomichi*, Akiko Nagai, Makoto Hirata, Yutaka Kiyohara, Kaori Muto, Toshiharu Ninomiya, Koichi Matsuda, Yoichiro Kamatani, Akiko Tamakoshi, Michiaki Kubo, Yusuke Nakamura, BioBank Japan Cooperative Hospital Group, Zentaro Yamagata
- DOI番号:
- 10.1016/j.je.2016.12.012
6.お問い合わせ先
オーダーメイド医療実現化プロジェクト事務局
〒108-8639 東京都港区白金台4-6-1 東京大学医科学研究所内
電話・FAX:03-5449-5122
AMED事業に関するお問い合わせ先
国立研究開発法人日本医療研究開発機構 基盤研究事業部 バイオバンク課
電話番号:03-6870-2228 Eメール:kiban-kenkyu"AT"amed.go.jp
※メールは上記アドレス“AT”の部分を@に変えてください。
7.用語解説
- (注1)疫学
- 人間集団における健康状態とそれに関連する要因の分布を明らかにする学問。
- (注2)生存率(実測生存率)
- 一定期間後に生存している確率で、死因に関係なく全ての死亡を含めて算出される。
- (注3)患者調査
- 病院及び診療所を利用する患者について、その傷病の状況等の実態を明らかにし、医療行政の基礎資料を得ることを目的として、厚生労働省が3年に1回実施している調査。
- (注4)国民健康・栄養調査
- 国民の身体の状況、栄養摂取量及び生活習慣の状況を明らかにし、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得ることを目的として厚生労働省が毎年実施している調査。
- (注5)相対生存率
- 実測生存率を調整し、対象となる病気以外で死亡したケースを除外したもの。生存率を対象者と同じ年齢・性別の集団が生存する確率で割った数値。
- (注6)がん登録
- がんの罹患や転帰という状況を登録・把握し、分析する仕組みで、がんの患者数や罹患率、生存率、治療効果の把握など、がん対策の基礎となるデータを把握するために実施されている。
関連リンク
掲載日 平成29年6月9日
最終更新日 平成29年6月9日