プレスリリース 「重症下肢虚血患者に対する脱分化脂肪(DFAT)細胞移植に関する臨床試験」の進捗について【経過報告】

令和2年7月1日プレスリリース

日本大学
日本医療研究開発機構

概要

日本大学医学部附属板橋病院では、2020年3月より、「重症下肢虚血※1患者に対する脱分化脂肪細胞移植に関する臨床試験」を開始しています。本試験は脂肪細胞から人工的に作り出される脱分化脂肪細胞(DFAT細胞※2)と呼ばれる多能性細胞を用いた世界初の血管再生医療の臨床研究です。本臨床研究の現在の進捗状況について報告いたします。

細胞移植の実施状況

2020年5月に1例目の患者さんに世界初となるDFAT細胞移植を実施しました。現在のところ特に問題なく、順調に経過しています。移植後1年間の経過観察を行い、本細胞移植療法の安全性と有効性を評価する予定です。

今後の展開

本臨床研究では、今回の移植を含め計6例の患者さんに対してDFAT細胞移植を実施する予定です。本研究により安全性と有効性が確認されれば、既存の治療法に比べ、より低コストで実用性が高い血管再生医療の普及に寄与することが予想されます。将来的には心筋梗塞や脳梗塞後遺症などのより患者数の多い病気に適応を拡大する予定です。

詳細情報

臨床試験の詳細につきましては下記ウェブサイトを参照してください。

用語解説

(注1)重症下肢虚血:
足の動脈が閉塞し、血流が悪い状態が重症化した状態。足の痛みや皮膚の潰瘍などが起こる。
(注2)DFAT細胞(ディーファット細胞):
成熟脂肪細胞を天井培養という方法で培養することによって人工的に作りだされる多能性細胞。脂肪組織に存在する間葉系幹細胞に似た形質を示し、骨、軟骨、脂肪、血管、心筋などへ分化する能力がある。

本研究について

本研究は、日本医療研究開発機構(AMED)再生医療実用化研究事業、日本大学理事長特別研究などの支援を受け行われたものです。

お問い合せ先

松本 太郎(まつもと たろう)
日本大学医学部 機能形態学系細胞再生・移植医学分野 教授
所在地:〒173-8610 東京都板橋区大谷口上町30-1
TEL:03-3972-8111 内線2703
E-mail:matsumoto.taro“AT”nihon-u.ac.jp

AMED事業に関すること

国立研究開発法人日本医療研究開発機構
再生・細胞医療・遺伝子治療事業部 再生医療研究開発課
所在地:〒100-0004 東京都千代田区大手町1-7-1
TEL:03-6870-2220
E-mail:saisei“AT”amed.go.jp

※E-mailは上記アドレス“AT”の部分を@に変えてください。

最終更新日 令和2年7月1日