成果情報 藤田誠 東京大学教授がウルフ賞を受賞

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東京大学大学院工学系研究科 藤田誠教授が、ウルフ賞の化学部門賞を、Omar M. Yaghi教授(カリフォルニア大学バークレー校)と共同で受賞しました。心からお祝いを申し上げます。

同賞は、ウルフ財団(イスラエル)より、化学、農業、数学、医学、物理、芸術の各部門で優れた業績をあげた科学者、芸術家に与えられる賞で、これまでに日本人では、同じ化学部門で野依良治名誉教授が2001年に受賞しています。また、他部門では、南部陽一郎名誉教授、小柴昌俊特別栄誉教授(物理部門)、山中伸弥教授(医学部門)らが受賞されており、ノーベル賞の前哨戦とも言われる賞です。

藤田誠教授は、金属イオンと有機分子を混ぜると、互いに弱い力で引き合い、自然と多面体などの形に組み上がる「自己組織化」という現象を見出し、化学における新しい物質構築手法を開拓した業績が認められ、今回の受賞に至りました。同教授の手法は「結晶スポンジ法」と呼ばれる革新的な構造解析技術につながり、製薬を中心に産業界から大きな注目を集めております。授賞式は5月31日にイスラエルで行われました。

藤田教授は、AMED「創薬基盤推進研究事業」において研究開発課題「結晶スポンジ法を活用する超速天然物ライブラリ構築と活性スクリーニング」の研究開発代表者として、創薬分野での新たな活用を創出する研究を行っています。

  • 授賞式の写真1
  • 授賞式の写真2

掲載日 平成30年6月4日

最終更新日 平成30年6月4日