2016年度 研究事業成果集 研究公正に関する取り組み

研究公正に関する取り組みを推進

研究公正・法務部

研究不正防止に向け、独自の倫理教育モデル教材開発を支援

公正な研究活動を推進するため、AMED研究公正・法務部では、研究倫理教育のプログラム履修及びその結果の報告を義務化し、研究倫理に関する説明会・セミナー、国際シンポジウムなどを開催しています。また、研究倫理教育のモデル教材・プログラムの開発支援事業などで教材の充実を図るほか、平成29年度構築予定の「RIOネットワーク」を通じ、研究公正の高度化を進めていきます。

取り組みと成果

研究倫理教育については、文部科学省及び厚生労働省のガイドライン、経済産業省の指針などにおいて、すべての研究者に受講を義務付けています。

教材については広く使われているe-learning教材や研究機関などが独自に開発しているものがありますが、履修対象者の階層に応じた教材や教育の到達度別の教材が不足している、履修履歴管理のツールが不足している等の問題があり、これらの課題に早急に対応することが求められています。

そこでAMEDの研究公正高度化モデル開発支援事業では、①研究倫理教育に関するモデル教材・プログラム等の開発、②研究公正の取り組み強化のための調査研究──について平成28年度に公募を行い、9件を採択しました。

研究公正高度化モデル開発支援事業
平成28年度採択機関

このほか、ORI(米国研究公正局)からディレクターを招き研究公正国際シンポジウムの開催や、DFG(ドイツ研究振興協会)、JST(科学技術振興機構)及びJSPS(日本学術振興会)との4機関主催で日独国際シンポジウムを開催するなど、研究公正の啓発活動に努めています。

米国ORIからディレクターを招いた国際シンポジウム

平成28年6月に行った研究公正国際シンポジウムの演者

展望

AMEDでは平成29年度にAMEDから研究費の配分を受けている研究機関等の研究公正責任者(RIO=Research Integrity Officer)などが気軽に情報交換できるRIOネットワークを構築します。RIOネットワークでは、AMEDと研究機関、あるいは研究機関同士が情報を交換し、互いに協力し合って、研究公正活動を効率的に推進し、研究公正に関する研究現場の問題点や要望を的確に把握し、今後のAMEDの研究公正に関する施策に反映することを目指しています。

関連リンク

最終更新日 平成30年10月5日