AMEDシンポジウム2017開催レポート AMEDシンポジウム2017開催レポート:ご挨拶

(抄録)

AMEDシンポジウム1日目(5月29日)開会挨拶

石原 伸晃氏(健康・医療戦略担当大臣[当時])

写真(石原 伸晃氏)

健康・医療戦略担当大臣の石原でございます。

ご来場の皆様には、平素から政府の健康・医療戦略の取り組みに、ご理解と多大なるサポートをいただき、ありがとうございます。AMEDシンポジウムの開催に当たり、一言、ご挨拶を申し上げます。

わが国は世界に先駆けて超高齢化社会を迎えています。健康な生活と長寿を享受できる健康長寿社会の実現は極めて重要な課題であり、安倍内閣の成長戦略の柱と位置づけております。

わが国は、医薬品・医療機器に関して高い研究開発能力を持っています。今日ご来場の皆様方はその分野で働いてくださっている方が多いと思いますが、成果を着実に実用化につなげて、世界の最高水準の医療の提供を可能とし、わが国の経済の成長に寄与するように発展させていかなければならないと考えております。 このため、安倍総理が本部長を務めております健康・医療戦略推進本部の下に、健康・医療戦略や医療分野研究開発推進計画を策定して、オールジャパンの体制で取り組んでいるところです。

そのような中AMEDは、医療分野の研究開発の中核となる実施機関として2015年4月に発足しました。本日のシンポジウムの案内ポスターの中に末松理事長の似顔絵が描かれているのを見つけて、本当によく似ていると感心していますが(笑)、その末松理事長のリーダーシップは、この2年間で大きかったと思っております。理事長のお話の中にあった通り、これまで医療戦略は、日本の役所は縦割りでした。省庁の縦割りを排して、医療分野の基礎研究から実用化まで一貫した研究開発支援を行うなど、世界に先駆けた成果を創出できる環境が整いつつあると自覚をしているところです。

具体的には、がんや認知症、再生医療の研究開発、この後招待講演で登壇されますが、山中伸弥先生、あるいはがんや希少難治性疾患の患者の皆様のゲノム解析の情報や臨床情報を収集・共有するとともに、希少未診断疾患領域においては、既に全国で200以上の医療機関とネットワークを構築する取り組みを行っているところです。

そのほかにも、ロボットやICT技術を活用した先進的医療機器の開発、感染症や希少疾患の国際的なネットワークへの加盟、既に海外事務所も3カ所開設するなど、国際的な展開にも取り組んでいます。

また、昨年度の補正予算では550億円をAMEDに出資し、産学連携による医療研究開発などを支援する新たな取り組みにもチャレンジをしています。 政府においても、今年(2017年)の2月に、健康・医療戦略の中間的な見直しを行いました。再生医療やがんの分野で、数値目標を上方修正するなど、その成果が着実に表れていると認識しています。

今国会ですが、医療のビッグデータを研究開発に活用する次世代医療基盤法が成立しました。医療の質の向上と新産業創出に向けた取り組みをこれからも全力で進めます。 今後、AMEDが中心となり、大学、研究機関、企業が一体となったオールジャパンの体制で生み出される成果により、健康長寿社会が実現することを、国民の一人として心より期待し、ご挨拶とさせていただきます。

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最終更新日 平成29年10月16日