GEM Japan Human Heredity and Health in Africa (H3Africa)

アフリカ諸国

アフリカ諸国の人々の健康状態を改善するために、一般的な病気の原因となるゲノム及び環境因子に関するアフリカ人を対象とした研究を促進する。

• 多くのアフリカ諸国がゲノム医療研究から取り残され、健康および経済的福利の両面で地域的にも人種的にも格差が拡大している。これに対応するため、アフリカ全土におけるゲノム研究やその研究者を連携し、持続的で協力的な研究事業の発展を目指す。
• 2011年発行の白書では、アフリカ諸国での研究に資する臨床フェノタイピング、生体試料の収集と保管、ゲノム解析、バイオインフォマティクス、統計研究、機能解析、さらには生体試料および臨床情報を収集する研究センターの地域配備と共有体制、教育とトレーニング、ELSI対応などの発展を謳う。
• 米国National Institutes of Health (NIH)、英国Wellcome、及びアフリカ科学アカデミー（AAS）が、2011年から10年間で総額170百万ドル（約187億円）のファンディングを実施。

• アフリカ34カ国にて51の研究プロジェクトを推進、3つのバイオバンクを運営。
• 第1期プロジェクトでは、約7万人をリクルートし、H3Africaチップを用いて4万サンプルを解析。 進行中の第2期プロジェクトでは、3万人超を追加リクルート予定。
• ステアリングコミッティを中心に、10以上のワーキンググループを構成し、生体試料の取扱いやデータシェアリングポリシー及び手順、契約書や同意書に関するガイドライン、ゲノム解析の品質保証、表現型情報の標準化、及び論文化の方針や手順等を作成。
• アフリカ全土のバイオインフォマティックスネットワークH3ABioNet（Pan African Bioinformatics Network for the H3Africa）を構成し、EGA (European Genome-phenome Archive) 登録前のゲノムデータを保管するデータベースやバイオバンクの生体試料カタログなどの情報インフラの整備、教育やトレーニング、バイオインフォマティクスツール提供などの各種支援を実施。

経緯

• 2009年3月、アフリカ人類遺伝学会（AfSHG）会議にてアフリカにおける大規模ゲノム研究に関する各種課題を議論しH3Africaの構想を策定
• 2010年6月、AfSHG、NIH及びWellcomeが連携し取組みを開始
• 2017年、アフリカ人特有の遺伝子変異を取り込んだジェノタイピングアレイ（H3Africa チップ）を開発
• 2017年2月、アフリカにおけるゲノム研究およびバイオバンクに関するフレームワーク「Ethics and Governance Framework for Best Practice in Genomic Research and Biobanking in Africa」を作成

関連団体

• アフリカ科学アカデミー（AAS）
• NIH
• Wellcome

GA4GHへの貢献

• Work Stream: 未定
• Tool kit: 未定

Champions

• Nicola Mulder (University of Cape Town)
• Mogomotsi Matshaba (Botswana-Baylor Children’s Clinical Centre of Excellence Gaborone)

対象疾患・領域

Complex Traits, Basic Biology

• Human Heredity and Health in Africa (H3Africa)