イベント 開催日:令和2年7月12日 異分野融合 × HFSP@Japan XR Science Forum 2020を開催しました

開催報告

岡田健一在シカゴ日本国総領事の来賓挨拶
岡田健一在シカゴ日本国総領事の来賓挨拶

日本医療研究開発機構 (AMED) が推進するHFSP(ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム)は、ライフサイエンス分野における革新的な国際共同研究を推進するため、1989年に創設された国際プロジェクトです。本プログラムでは、基礎的な生命機能を解明するため、広く異なった分野の専門知識を融合することに重点をおいています。

令和2年7月12日にVR (バーチャル・リアリティ) の世界で開催されたJapan XR Science Forum 2020 in US Midwestにおいて、「異分野融合 × HFSP」を開催しました。

イベント冒頭では、大会長の高田望ノースウェスタン大学日本人研究者の会 (NUJRA) 幹事から、当初は在シカゴ日本国総領事館で開催を検討していた本イベントが、新型コロナウィルスに影響によりバーチャルリアリティー(VR; 仮想現実)を活用して開催することになった経緯や、親子科学教室や科学分野を超えた交流が行われることへの期待が述べられました。また、来賓の岡田健一在シカゴ日本国総領事からは、米国中西部の研究者と日本の研究者がつながり新しい発展につながることを期待する旨の挨拶がありました。

「異分野融合×HFSP」のセッション
「異分野融合×HFSP」のセッション

Zoom会場Bで行われた、「異分野融合 × HFSP」のセッションでは、座長の矢澤 和明先生(Purdue University: 熱エネルギー変換、熱力学)からセッションの目的の説明後、各スピーカーによるトークが行われました。各スピーカーが自身の研究テーマについて話した後、座長の矢澤先生から①自身の研究で圧倒的に不足しているもの(研究資金以外)、②自分の研究が人類に貢献するために必要なもの、③異分野と共同研究したいこと、の3つの質問がありました。渡邊雄一郎先生(Purdue University: Organic Materials Engineering, 有機化学)は②光を印刷する技術を使って、③ナノからマクロに研究を発展させること、水田勝利先生(University of Florida: 土壌数理学)は①土壌の研究のため下を向いているだけでなく、上を見て研究すること、②研究に対する情熱や他人にも喜びが共有できることが必要であると回答しました。川又理樹先生(九州大学: 遺伝子治療、再生医療、ゲノム編集)は①コロナ禍により時間に余裕が生まれ、面白い研究のアイディアが浮かんだこと、早野元詞先生(慶應義塾大学: 老化、医学生理学)は、②留学中に「自分のアイディアが世界を変えるかの?」を問われ続けた経験から、基礎研究を一般社会とのつながりを持って行うこと、③社会実装のために国際連携・異分野連携が重要であるとお話されました。伊藤有輝先生(University of Michigan:ビジネス、アントレプレナーシップ、経済学)は、②ビジネスでは、他の人が共感して応援してもらうことが重要であり、①サイエンスを一般の方に伝えるためにわかりやすく翻訳することが必要であると回答しました。最後に矢部貴大先生(Purdue University:都市情報学)からは、②ビックデータをビジネスとするために産学官の連携が重要、そのために論文としてのアウトプットだけでなく、世界銀行等と連携を始めていることの説明がありました。

最後に視聴者からの投票が行われ、その結果、Presentation Awardは渡邊雄一郎先生に授与されました。

また、VR会場ではポスター発表やHFSPO(国際HFSP推進機構)会長、ノーベル受賞者からのビデオメッセージが上映されました。HFSPO会長である長田重一先生(大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授)からは、4年間のスイス留学で得た経験がこれまでの研究の礎になっていることがメッセージとして送られました。2016年のノーベル生理学・医学賞受賞者である大隅良典先生(東京工業大学科学技術創成研究院特任教授・栄誉教授)は、人生は一度きりなので思い切ってチャレンジするしてほしい、若い時に海外で様々な事を学んでほしいとお話されました。また、1981年のノーベル生理学・医学賞受賞者で、HFSPO元事務局長でもあるTorsten Wiesel(President Emeritus of The Rockefeller University)からは、10年間のHFSPO事務局長の経験から、異分野・国際共同研究の重要性についてメッセージがありました。

「Japan XR Science Forum 2020 in US Midwest」では、研究者、企業、学生、研究者の家族を中心に製薬会社、大学関係者、外部研究者を中心に約1000名以上にご参加いただき、活発な交流が行われました。

  • 大隅良典先生からのメッセージ
  • 長田重一国際HFSP機構会長からのメッセージ
  • AMEDが発表したポスター前
  • YouTube Liveで配信されたポスター発表の様子

最終更新日 令和2年8月12日