プレスリリース 挑戦的なアカデミアシーズを事業化につなげるための支援を行う革新的なスキームを創設します

平成28年6月8日プレスリリース

ポイント

  • 日本医療研究開発機構(AMED)は、産学連携型の「医療分野の研究開発」に関して「産学の分業」の考えを明確にした、大学等が保有する挑戦的な技術シーズを磨き上げて早期に企業等に受け渡す研究を重点的に支援するための制度拡充を行い、公募を開始します。
  • アカデミアシーズを活用する従来の産学連携型研究開発では、研究主導の場合事業化度外視になりやすく、事業化主導の場合イノベーションが生まれにくいという課題がありました。AMEDでは、この課題を解決するため、現行の「医療分野研究成果展開事業産学連携医療イノベーション創出プログラム(ACT-M)」を拡充し、「イノベーションセットアップスキーム」を創設します。
  • 具体的には、挑戦的かつ有望なシーズを有する大学等に対し、企業等が「シーズを磨き上げ、事業化を実現させるためのビジネスモデル」を策定、大学等はビジネスモデル実現のための「ボトルネックを解消する研究」を集中的に実施します。
  • どちらかが主導するのではなく、お互いの強みを活かした”分業型産学連携研究“をAMEDが支援することにより、挑戦的シーズ事業化の成功確率を増大させ、医療イノベーションの実現を図ります。

国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED、理事長 末松 誠)は、挑戦的かつ有望な技術シーズを産学が連携して磨き上げることにより、事業化を成功させ、医療イノベーションの実現を図ることを目的として「イノベーションセットアップスキーム」を創設します。

このスキームは、現行の「産学連携医療イノベーション創出プログラム(ACT-M)※1」を平成28年度調整費※2を活用して拡充・強化するものです。

今回の新たなスキームは、有望だがリスクの高いシーズを持つアカデミアやベンチャー企業などにも支援の間口を広げることにより、挑戦的・革新的なシーズを実用化・事業化につなげることを目的としています。

アカデミアシーズを活用する産学連携型研究開発においては、これまで多くの取り組みが進められてきましたが、アカデミア・企業それぞれの認識のずれなどによる課題が指摘されていました。

アカデミア主導では事業化のプロセスが明確とならず、支援資金の範囲内での「研究」に留まり、事業化に到達しない事例が散見されました。例えば、アカデミアの研究者が「大学発ベンチャー」を創設し、自らが研究開発と事業化の両方に取り組む場合がありますが、これらの企業は資金や開発体制(組織・人員)等が必ずしも十分ではありませんでした。

他方、アカデミアシーズの活用を希望する企業主導の場合は、事業化を優先するあまり、アカデミア発のイノベーションが具現化されないという課題が指摘されていました。また、企業は、シーズの有効性・有用性について確証が得られない限り、自らの資金を投じて開発に取り組む判断ができないことから、アカデミアに対し、本格的な連携を始める前に自らが想定する技術的なボトルネックを解消してもらいたいという潜在的希望がありました。

今回創設する「ACT-Mイノベーションセットアップスキーム」は、卓越したアカデミアシーズの「ボトルネック」解決を促進し、本シーズの事業化を予定している企業による実用化促進を図ります。

AMEDが支援するのは、挑戦的シーズを実用化につなげるための課題解決型研究開発(「ブラッシュアップ研究」)です。具体的には、アカデミアが有する挑戦的で有望なシーズをどのように磨き上げ、事業化を成功させるかについて、企業(ベンチャー企業、メガファーマ等)が「導出のためのビジネスモデル」を策定します。このビジネスモデルには、事業化に向けたシナリオやスケジュール、資金調達戦略などが含まれます。

アカデミアは企業と認識を合わせて、ビジネスモデル達成のためのボトルネックを解消する課題解決型研究開発を短期(約2年間)・集中的に行います。

アカデミアと企業がそれぞれの役割に特化する”分業型産学連携研究“により、大学等は研究開発(基礎研究を含む)に集中、企業等はその成果に基づく事業化(自らが資金調達して実用化または他社への導出等を行う等)に集中することで、開発リスクの低減(事業化の成功確率の増大)と医療イノベーションの実現を図ります。

説明図ACT-M制度の概念
青い楕円部は「ACT-Mイノベーションセットアップスキーム」の事業範囲を示します。
技術シーズ分岐点とは基礎研究と応用研究の境界を示します。

制度の概要

  • 申請者要件:挑戦的なシーズを有する大学等研究者とその事業化等を担う企業の共同提案
  • 今年度採択予定課題数:10課題程度
  • 研究開発費及び開発期間:年間上限2,000万円程度で2年度間を予定
  • 公募期間:6月8日(水)~7月22日(金)
  • 公募要領、公募説明会についてはAMEDホームページをご覧下さい

用語の解説

※1 産学連携医療イノベーション創出プログラム(ACT-M)
ACT-Mは、大学等と企業等が連携し、基礎研究の「成果やシーズ」を着実に実用化プロセスに乗せることで、現状の医療に革新をもたらすことを目指します。 詳細は下記ホームページをご覧下さい。
産学連携医療イノベーション創出プログラム(医療分野研究成果展開事業)(ACT-M)(事業の案内ページ
※2 調整費
内閣府の科学技術イノベーション創造推進費500億円のうち、35%に当たる175億円が医療分野の研究開発関連の調整費としてAMEDに充当されます。健康・医療戦略推進本部が決定した「医療分野の研究開発関連の調整費に関する配分方針」に基づき、研究開発を加速・充実させたり、新たに推進が必要な新規事業を開始させるために原則年2回配分を行います。

お問い合わせ先

事業に関するお問い合わせ先

日本医療研究開発機構 産学連携部産学連携課 ACT-M担当
〒100-0004 東京都千代田区大手町1-7-1
Tel:03-6870-2214 Fax:03-6870-2242
E-mail:sangaku-i“AT”amed.go.jp

報道に関するお問い合わせ先

日本医療研究開発機構 経営企画部企画・広報グループ
〒100-0004 東京都千代田区大手町1-7-1
Tel:03-6870-2245
E-mail:contact“AT”amed.go.jp

※E-mailは上記アドレス“AT”の部分を@に変えてください。

最終更新日 平成28年6月8日