AMEDシンポジウム2017開催レポート AMEDシンポジウム2017開催レポート:AMED2年間の歩み(1)

(抄録)

AMEDシンポジウム2日目(5月30日)AMED2年間の歩み

菱山 豊(AMED理事)

写真(菱山理事)

菱山でございます。本日は多数の皆様に御参加いただきまして、どうもありがとうございます。

AMEDが設立されたのは2015年4月で、(このシンポジウムを開催した2017年5月から)ちょうど2年ほど前です。その2年前の2013年に閣議決定された「日本再興戦略」に、医療研究開発を推進する新しい法人を作るという文章が盛り込まれました。その1年後の2014年に健康・医療戦略推進法及び独立行政法人日本医療研究開発機構法が成立し、AMEDの誕生が決定しました。

職員の中に経験者が誰もいなかったため、設立が決まってから開設まではとても大変でした。

AMEDの研究開発予算は1400億円規模

設立年度のAMEDの予算は1248億円で、その他に175億円の調整費をいただいていますので、合計で約1400億円です。国の医療研究開発に関する予算としては、AMEDがいただいている1400億円の他に、国立研究所、理化学研究所、産業技術総合研究所といったインハウスの研究機関に配分される予算が約750億円前後あります。

研究費の流れをご説明しますと、文部科学省、厚生労働省、経済産業省の3省の補助金はまとめてAMEDに交付されます。AMEDは、国の方針の下、研究者の皆さんから研究の提案書を募集する「公募」を実施します。応募していただいた提案書の中からきちんとした選定プロセスを経て優れた研究を選び、研究費を配分しています。

研究費の機能的運用

またAMEDは、この2年間「研究費の機能的運用」を進めてきました。研究者の皆さまに研究費をより効率的・効果的に使っていただけるよう、また無駄を省き、事務作業の軽減等も考慮しながら研究費の使用ルールを柔軟にするよう努めてきました。その一つが「研究機器の合算購入」で、複数の研究費を合わせて機器を購入することができます。「旅費や消耗品の合算購入」では、一度の出張で他の用務も併せてできるようにしたり、試薬などの消耗品を一括購入することを可能としました。

さらに、予算は単年度ですので年度をまたいだ運用が難しかったのですが、財務省、会計検査院の理解を得て、年度またぎの物品調達や共用使用もできるようにしました。

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最終更新日 平成29年10月16日