広報活動 AMEDシンポジウム2017開催レポート:基調講演(1)

(抄録)

5月29日(1日目)講演調講演 
和泉 洋人氏(内閣総理大臣補佐官、内閣官房健康・医療戦略室長)

写真/1枚目

国の「健康・医療戦略推進本部」(本部長:内閣総理大臣)のもと、健康・医療戦略を着実に実行するため、内閣官房に「健康・医療戦略室」が設置されています。 初代健康・医療戦略室長である和泉洋人氏は、AMEDの設立に携わられ、また設立から現在までのAMEDを見守ってこられました。


和泉でございます。

今日は➀日本が今後とも持続的に成長する条件、➁健康長寿社会を実現するための基本的な視点、➂現在、AMEDを中心にどんなプロジェクトが進んでいるのか、そして➃AMEDの役割という、4つの話をしたいと思います。

➀日本が今後とも持続的に成長する条件

説明図・1枚目(説明は本文中に記載)
図1 持続的成長の基本構造−基本的な構造−
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これから日本が少子化・超高齢化・人口減少社会となる中で持続的に成長するためには、イノベーションによる生産性の改善、設備投資、労働力の確保が必要です。労働力の確保について即効性がある施策の一つに、高齢者の活躍が挙げられます。日本人の健康寿命(日常生活に制限のない期間)は年々、延びています。健康寿命の延伸は労働力の確保と同時に、増え続ける医療・年金・介護の負担抑制にも効果が期待できます。

➁健康長寿社会を実現するための基本的な視点

健康長寿を実現するためには、次の4つの方向性が大事です。a. 受胎・出生・幼少期・青年期・壮年期・高齢期の全てのライフステージを視野に入れた対応、b. 未病概念の導入による健康寿命の延伸への期待、c. 狭義の医療を超えたトータルヘルスケアへの取り組み、そしてd. 地域包括ケアシステムと自立支援介護を活用した医療と介護の融合です。

aについては、ライフステージごとの死因や病気の特徴を視野に入れて、先進医療、個別医療に対応していくことが大事です。

またbについて、現在あるヘルスケアデータや、治療・投薬を行った結果に関するデータを統合して蓄積すると、個人については包括的なパーソナル・ヘルス・レコード、医療研究の観点からはビッグデータを作ることができるようになります。データの有効活用により、未病(病気ではないが、健康と病気の間で連続的に変化している状態)の段階から医療にアクセスし、一人ひとりの健康状態を良くしていく視点が大事になります。

cは、現在の医療・介護サービスを支える民間事業者と医療機関が連携したトータルヘルスケアサービスやまちづくりなどを進め、重篤な医療や介護を受けるような状況を減らすような社会システムを創り上げることです。

dは、現在バラバラである医療と介護を連携する仕組みを作って、現在は重くなっていくことが多い要介護状態を改善する方向に変え、お年寄りがなるべく自立して自分の家や地域で生活できるようにするということです。

説明図・2枚目(説明は本文中に記載)
図2 ライフステージを視野に入れた対応➀
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説明図・3枚目(説明は本文中に記載)
図3 ライフステージを視野に入れた対応➁
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説明図・4枚目(説明は本文中に記載)
図4 平成28年度AMED事業[精神・神経領域]
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説明図・5枚目(説明は本文中に記載)
図5 狭義の医療を超えたトータルヘルスケアの取組へ
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最終更新日 平成29年10月16日