AMEDについて JPIAMR(薬剤耐性に関するプログラム連携イニシアティブ)への加盟、活動状況

JPIAMR(薬剤耐性に関するプログラム連携イニシアティブ)は、平成25年に設立されたEU主体の国際連携コンソーシアムで、本部はスウェーデンにあります。耐性菌感染制御、抗菌薬の適正使用、耐性菌サーベイランスの強化等について研究支援の側面から国際連携を進めており、薬剤耐性(AMR)に関する共同研究公募実施や、薬剤耐性対策に関する情報共有、専門家会議の開催等を行っています。

世界においては、抗微生物薬が効かなくなる薬剤耐性(AMR)が拡大、公衆衛生に重大な懸念となっていることから、平成25年のWHO総会では、「AMRに対するグローバル行動計画」が採択されました。同年のドイツ(エルマウ)でのG7サミットでは、AMR対策推進で各国が一致、翌平成28年のG7伊勢志摩サミットにおいても主要議題の一つとなりました。また、国内においては、G7伊勢志摩サミットに先駆けて策定された「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」に、今後わが国として薬剤耐性の研究開発を推進していくことが明記されました。

こうしたなかの平成27年10月、日本からAMEDがJPIAMRに正式加盟し、カナダ、アルゼンチンに続いてヨーロッパ以外からの3ヶ国目の参加となりました。令和元年6月現在参加国は、アルゼンチン、ベルギー、カナダ、チェコ、デンマーク、エジプト、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イスラエル、イタリア、インド、オランダ、ノルウェイ、ポーランド、ルーマニア、南アフリカ、韓国、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、英国、日本の27ヶ国です。

AMEDは、平成27年10月にワルシャワで開催されたJPIAMR理事会に出席し、AMEDの組織概要、薬剤耐性研究支援について紹介、わが国の薬剤耐性菌サーベイランスシステムであるJANIS(Japan Nosocomial Infections Surveillance)について説明を行いました。平成28年10月には、ノルウェイのオスロで開催された、AMRサーベイランスに関するJPIAMRワークショップにも、日本からAMED支援の研究者が参加、各国の専門家とサーベイランスに関する意見交換を行いました。
その後も世界各国におけるAMR研究開発のマッピングの活動へ貢献したり、理事会に引き続き出席するなど、積極的に活動を続けています。

平成27年10月のワルシャワでの理事会の写真

最終更新日 令和元年6月14日