AMEDについて 50周年を迎えた「日米医学協力計画」

日米医学協力計画50周年記念式典とAMEDとNIHのMOC締結(平成28年1月11日)

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日米医学協力計画は、昭和40年の佐藤総理大臣と米国ジョンソン大統領の共同声明に基づき、アジア地域にまん延する感染症や免疫、がん、栄養等に関する研究を行う目的で発足しました。この50周年を記念する式典が平成28年1月に米国メリーランド州ベセスダで開催され、約400名の日米関係者が出席しました。開会式では、米国側の担当機関である国立衛生研究所-国立アレルギー・感染症研究所(NIH-NIAID)のAnthony S. Fauci所長挨拶が行われた後、日本からは太田房江厚生労働大臣政務官、及び、佐々江賢一郎在米アメリカ合衆国日本国大使館特命全権大使が、米国からはJimmy Kolker保健福祉省国際担当大使がスピーチを行いました。

式典終了後、ワシントンD.C.にある国立科学アカデミーに移動して行われたレセプションでは、太田房江厚生労働大臣政務官、John P. Holdren米大統領補佐官(科学技術担当)、Anne Hall海洋・国際環境化学問題局副次官補代理、Ralph J. Cicerone国立科学アカデミー会長、Anthony S. Fauci NIH-NIAID所長がスピーチを行いました。また、AMEDとNIHの協力に関する覚書の署名式が行われ、末松誠AMED理事長、Francis S. Collins NIH長官が署名、スピーチを行いました。

写真1枚目
式典で挨拶するNIH-NIAIDのファウチ所長
写真2枚目
AMEDとNIHの協力に関する覚書の署名式

第18回汎太平洋新興再興感染症国際会議(平成28年1月11~12日)
日米医学協力計画合同専門部会会議(平成28年1月13~14日)
日米医学協力委員会合同委員会会議(平成28年1月15日)

日米医学協力計画50周年式典に続いて、第18回汎太平洋新興再興感染症国際会議が開催されました。日米医学協力計画に基づいて実施されているウイルス、細菌、寄生虫関連のすべての部会を含む全10部会が、「新しい研究技術と革新」のテーマのもと研究成果発表を行いました。また、同会議の分科会にあたる日米医学協力計画合同専門部会会議が開催され、(免疫部会を除く)9部会が日米合同部会を行いました。

また、日米医学協力委員会合同会議においては、日米医学協力計画40周年時に作成された「京都宣言」の多くの項目について進捗が確認されました。今般、50周年の節目として「ベセスダ宣言」を作成し、平成29年2月開催予定の同委員会において、内容の承認をする予定です。今後も5年から10年ごとに「宣言」を、活動の原則文書としてまとめることが合意されました。

※画像をクリックすると拡大図が表示されます。

日米医学協力計画若手・女性育成のための国際共同研究プログラム

日米医学協力計画50周年を記念して、AMEDとNIAIDによる国際共同研究の公募を行いました。①研究者は日米、②日米亜、③米亜のいずれかの構成で、若手・女性研究者を共同研究チームに含むことを条件に、感染症や免疫、栄養分野での共同研究の提案を英語で行いました。

英語で公募を行うのはAMED初の取り組みとなります。運営スタッフは、公募準備段階から、両機関の研究にかかる方針や公募内容、評価方法、そして予算など多くの事項を摺り合わせました。

評価は、日本人6名、米国人6名の感染症研究者により構成された合同課題評価委員会によって、ウェブ会議システムと電話会議システムを活用して行われました。平成28年7月~9月末の公募期間中には日本チームが参画する24の提案を含め合計29の提案があり、3回にわたる英語での評価委員会の審査の結果、AMEDとNIAIDは、平成28年12月末に13の採択課題を決定しました。

今回は、米国やアジア各国との国際共同研究に意欲の高い若手や女性研究者、日本を拠点とする外国人研究者、また、米国を拠点とする日本人研究者から、多数の提案を受けることができ、グローバルに活躍する研究者育成の観点からも意義深いものとなりました。
日米医学協力計画 若手女性公募プログラム運営スタッフ
(平成28年10月NIH-NIAIDにて)

最終更新日 平成29年8月15日