規制科学推進課 医薬品等規制調和・評価研究事業における令和4年度終了課題 事後評価結果について

1.事後評価の目的

医薬品等規制調和・評価研究事業では、研究開発課題等について、研究開発の実施状況、成果等を明らかにし、今後の研究開発成果等の展開及び事業の運営の改善に資することを目的とする。

2.評価概要

令和4年度に終了した16課題に対して、事後評価を行った。研究班から提出された事後評価報告書について、書面審査及びヒアリング審査を行い、課題評価委員会において総合評価を決定した。

課題評価委員会 開催日:令和5年8月2日(水)

課題評価委員: 令和4年度終了課題評価委員会 委員名簿

3.評価項目

審査の評価項目は、次のとおりとする。

①研究開発達成状況

  • 研究開発計画に対する達成状況はどうか

②研究開発成果

  • 当初計画していた成果が着実に得られたか
  • 成果は社会的ニーズへ対応するものであるか
  • 成果は医療分野の進展に資するものであるか
  • 成果は新技術の創出に資するものであるか
  • 必要な知的財産の確保がなされたか

③実施体制

  • 研究開発代表者を中心とした研究開発体制が適切に組織されていたか
  • 十分な連携体制が構築されていたか
  • 必要に応じ、規制当局・関係者等との連携がなされていたか

④今後の見通し

  • 今後、研究開発成果のさらなる展開が期待できるか

⑤事業で定める項目及び総合的に勘案すべき項目

  • 規制への反映が期待されるものか(ガイダンス案、標準的評価法等の策定につながるものか)
  • 生命倫理、安全対策に対する法令等を遵守していたか
  • 若手研究者のキャリアパス支援が図られていたか
  • 専門学術雑誌や学会での発表、ガイドライン案のパブリックコメントへの協力など、科学技術コミュニケーション活動(アウトリーチ活動)が図られていたか

⑥総合評価

  • 上記の評価項目①~⑤を勘案しつつこれらと別に評点を付し、総合評価をする。
    本事業はレギュラトリーサイエンス研究であることに鑑み、規制と密接に関連する評価項目①、③及び⑤を重視して総合評点を付する。

4.評価結果一覧

令和4年度終了課題

※課題管理番号順
研究開発課題名 代表者 所属機関 役職 事後評価報告書
(要旨)
多重特異性抗体等次世代抗体医薬品の品質・安全性評価に関するレギュラトリーサイエンス研究 柴田 寛子 国立医薬品食品衛生研究所 室長 ダウンロード
多様な創薬モダリティに対応する人工知能等の情報処理技術を駆使した品質評価法の開発に関する研究 山本 栄一 国立医薬品食品衛生研究所 部長 ダウンロード
早期の慢性腎臓病治療薬開発に関する臨床評価ガイドラインの策定に関する研究 南学 正臣 国立大学法人東京大学 教授 ダウンロード
薬剤性間質性肺炎・重症薬疹に関するバイオマーカー候補の適格性確認と規制要件案の作成に関する研究 斎藤 嘉朗 国立医薬品食品衛生研究所 部長 ダウンロード
再製造単回使用医療機器の洗浄工程における清浄性評価に関する研究 山本 栄一 国立医薬品食品衛生研究所 部長 ダウンロード
遺伝子治療用製品の設計/製造方法変更に伴う品質・安全性評価に関する研究 山口 照英 学校法人金沢工業大学 所長・特任教授 ダウンロード
細胞加工製品の腫瘍形成リスク評価に関する官民共同研究 佐藤 陽治 国立医薬品食品衛生研究所 部長 ダウンロード
治療用放射性医薬品の品質・安全性評価に関する研究 蜂須賀 暁子 国立医薬品食品衛生研究所 室長 ダウンロード
ヒト病態模擬試験システムHuPaSS(Human Pathological Simulator and System)の開発による先進的クラスIV治療機器の開発促進のための基盤創成 岩﨑 清隆 学校法人早稲田大学 教授 ダウンロード
治療効果とのバランスを勘案した免疫チェックポイント阻害治療に対する有害事象関連因子の特定と発現予測 河野 隆志 国立研究開発法人国立がん研究センター 分野長 ダウンロード
ヒト初代近位尿細管上皮細胞を用いた動態制御因子の誘導及びDIKI評価系の開発 荒川 大 国立大学法人金沢大学 准教授 ダウンロード
アロプリノールの適正使用のためのゲノム診断系の構築 塚越 絵里 国立医薬品食品衛生研究所 研究員 ダウンロード
高速液体クロマトグラフ質量分析計を用いた核酸医薬品の代謝物及び類縁物質の網羅的検出・定量手法の開発と評価への応用 孫 雨晨 国立医薬品食品衛生研究所 研究員 ダウンロード
細胞画像情報解析を用いた培養機械化における品質管理デザインスペースの理解 加藤 竜司 国立大学法人東海国立大学機構・名古屋大学 准教授 ダウンロード
NGSパネル検査精度管理用構造変異型リファレンス細胞標準品の開発と整備 鈴木 孝昌 国立医薬品食品衛生研究所 室長 ダウンロード
感染症予防ワクチンの非臨床試験・臨床試験ガイドライン運用に資する研究 岡部 信彦 川崎市健康安全研究所 所長 ダウンロード

総評

課題評価委員会において、今回の事後評価の対象である16課題は「総合的に計画した成果が得られた」と評価された。
事後評価結果と評価委員より出された意見については、研究開発代表者にフィードバックした。

最終更新日 令和5年9月5日