規制科学推進課 臨床研究・治験推進研究事業における令和2年度終了課題 事後評価結果について
1.事後評価の目的
研究開発課題等について、研究開発の実施状況、研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果等の展開及び事業の運営の改善に資することを目的とする。
2.評価概要
令和2年度に終了した15課題に対して、事後評価を行った。研究班から提出された事後評価報告書について、書面審査及びヒアリング審査を行い、課題評価委員会において総合評価を決定した。
事後評価委員会
書面評価:令和3年10月22日(金)~令和3年11月8日(月)
メールベース会議:令和3年12月13日(月)~令和3年12月15日(水)
3.評価項目
審査の評価項目は、次のとおり。
①研究開発達成状況
- 研究開発に対する達成状況はどうか
②研究開発成果
- 予定していた成果が着実に得られたか
- 成果は社会的ニーズへ対応するものであるか
- 成果は医療分野の進展に資するものであるか
- 成果は新技術の創出に資するものであるか
- 必要な知的財産の確保がなされたか
③実施体制
- 研究開発代表者を中心とした研究開発体制が適切に組織されていたか
- 十分な連携体制が構築されていたか
- 必要に応じ、規制当局・関係者等との連携がなされていたか
④今後の見通し
- 今後、研究開発成果のさらなる展開が期待できるか
- 医薬品の実用化を目指す研究開発においては、成果の企業への導出や実用化につながることが見込まれるか
- 学術的あるいは社会的な波及効果を期待できるものであるか
⑤ 事業で定める項目及び総合的に勘案すべき項目
- 生命倫理、安全対策に対する法令等を遵守していたか
- 専門学術雑誌への発表並びに学会での講演及び発表など科学技術コミュニケーション活動(アウトリーチ活動)が図られていたか
⑥ 総合評価
- 臨床研究・治験推進研究事業における研究開発 課題評価実施要綱のⅥ(3)に定める10段階評価により、上記の評価項目①~⑤を勘案しつつ、これらと別に評点を付し、総合評価をする。
4.評価結果一覧
課題評価委員については以下のPDFファイルをご覧ください。
令和2年度終了課題
研究開発課題名 | 研究開発 代表者 |
所属機関 | 役職 | 事後評価報告書 |
---|---|---|---|---|
孤発性筋萎縮性側索硬化症を対象としたE2007(perampanel)の多施設共同、二重盲検、無作為化、プラセボ対照、平行群間比較試験 | 相澤 仁志 | 東京医科大学 | 主任教授 | 事後評価報告書(PDF) |
小児難治性頻回再発型・ステロイド依存性ネフローゼ症候群を対象としたリツキシマブ治療併用下でのミコフェノール酸モフェチルの多施設共同二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験 | 飯島 一誠 | 神戸大学 | 教授 | 事後評価報告書(PDF) |
IgG4自己抗体陽性の慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)患者を対象としたリツキシマブの有効性と安全性評価に関する多施設共同臨床試験 | 飯島 正博 | 名古屋大学 | 寄附講座講師 | 事後評価報告書(PDF) |
患者レジストリを活用した筋萎縮性側索硬化症治療薬開発のための医師主導治験 | 井上 治久 | 京都大学 | 教授 | 事後評価報告書(PDF) |
産学連携全国がんゲノムスクリーニング(SCRUM-Japan)患者レジストリを活用した HER2陽性の切除不能・再発大腸がんを対象にした医師主導治験 | 吉野 孝之 | 国立研究開発法人国立がん研究センター | 室長 | 事後評価報告書(PDF) |
小児急性リンパ性白血病に対するブリナツモマブの初回治療への適応拡大を目指した医師主導治験のプロトコル作成 | 加藤 元博 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター | 医長 | 事後評価報告書(PDF) |
小児の気道狭窄病変に伴う呼吸不全に対するヘリウム・酸素混合ガス(AW-PD01)の臨床第Ⅱ相試験の研究総括に関する研究 | 清水 直樹 | 聖マリアンナ医科大学 | 教授 | 事後評価報告書(PDF) |
全国患者レジストリJapan PH Registryのデータを利活用し肺動脈性肺高血圧症に対するPrecision Medicineを実施するためのコンセプト策定研究 | 田村 雄一 | 国際医療福祉大学 | 准教授 | 事後評価報告書(PDF) |
子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)治療薬に関する研究開発 | 濱西 潤三 | 京都大学 | 講師 | 事後評価報告書(PDF) |
国内未承認エイズ治療薬を用いたHIV感染症治療薬及びHIV感染症至適治療法の開発に係る応用研究 | 福武 勝幸 | 東京医科大学 | 教授 | 事後評価報告書(PDF) |
クリゾチニブの再発または難治性小児ALK陽性未分化大細胞型リンパ腫に対する第I/II相および再発または難治性神経芽腫に対する第I相医師主導治験 | 森 鉄也 | 聖マリアンナ医科大学 | 准教授 | 事後評価報告書(PDF) |
進行期乳房外パジェット病に対するエリブリン単剤療法 | 柳 輝希 | 北海道大学 | 助教 | 事後評価報告書(PDF) |
重症不妊症患者に対するFK506の多施設共同二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験のプロトコル作成に関する研究 | 山口 晃史 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター | 診療部長 | 事後評価報告書(PDF) |
Clinical trials aimed to develop the first therapeutic for autism core symptoms | 山末 英典 | 浜松医科大学 | 教授 | 事後評価報告書(PDF) |
難治性甲状腺がんに対する標的アルファ線核医学治療の治験開始に向けて | 渡部 直史 | 大阪大学 | 助教 | 事後評価報告書(PDF) |
総評
今回の事後評価の対象である15課題は、会合審査において、概ね「総合的に計画した成果が得られた」と評価された。事後評価結果と評価委員より出された意見については、研究開発代表者にフィードバックした。
最終更新日 令和4年3月25日