再生医療研究開発課 再生医療実用化研究事業における平成30年度課題評価結果(事後)について
平成31年3月
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
戦略推進部再生医療研究課
平成30年度「再生医療実用化研究事業」の事後評価結果を公表します。
1.事後評価の趣旨
事後評価は、各課題等の研究開発の実施状況、研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果等の展開及び事業等の運営の改善に資することを目的として実施します。
再生医療実用化研究事業では、本事業における事後評価の評価項目に沿って、評価対象課題別に課題評価委員会において書面による事後評価を実施しました。
2.事後評価対象課題
開始年度 | 終了年度 | 研究開発代表者 | 研究開発機関名 | 研究開発課題名 |
---|---|---|---|---|
28 | 30 | 王 英正 | 岡山大学 | 心臓内幹細胞による小児拡張型心筋症に対する再生医療の臨床研究 |
28 | 30 | 小島 博己 | 東京慈恵会医科大学 | 培養鼻腔粘膜上皮細胞シート移植による中耳粘膜再生治療の実現 |
28 | 30 | 榛村 重人 | 慶應義塾大学 | iPS細胞由来治療用角膜内皮代替細胞に関する臨床研究 |
28 | 30 | 鳥村 拓司 | 久留米大学 | C型肝炎ウイルスに起因する肝硬変患者に対するG-CSF動員自家末梢血CD34陽性細胞の経肝動脈投与に関する臨床研究 |
28 | 30 | 中村 雅也 | 慶應義塾大学 | 亜急性期脊髄損傷に対するiPS細胞由来神経前駆細胞を用いた再生医療 |
28 | 30 | 西田 幸二 | 大阪大学 | iPS細胞由来角膜上皮細胞シートのfirst-in-human 臨床研究 |
29 | 30 | 村上 伸也 | 大阪大学 | 歯科再生医療拠点を活用した自己脂肪組織由来幹細胞移植 による歯周組織再生医療の確立 |
28 | 30 | 梅澤 明弘 | 国立成育医療研究センター | 重症高アンモニア血症を生じる尿素サイクル異常症に対するヒト胚性幹(ES)細胞由来再生医療等製品に関する医師主導治験(臨床試験) |
28 | 30 | 大西 俊介 | 北海道大学 | クローン病に対する羊膜由来間葉系幹細胞のfirst-in-human臨床試験 |
28 | 30 | 木下 茂 | 京都府立医科大学 | 培養角膜内皮細胞を用いた水疱性角膜症に対する革新的再生医療の早期薬事承認による社会還元 |
28 | 30 | 後藤 百万 | 名古屋大学 | 男性腹圧性尿失禁に対する低侵襲再生治療のための、自己ヒト皮下脂肪組織由来再生(幹)細胞分離用医療機器の開発研究 |
28 | 30 | 玉井 克人 | 大阪大学 | 表皮水疱症患者を対象とした他家骨髄間葉系幹細胞製品開発 |
30 | 30 | 井上 治久 | 京都大学 | ドラッグリポジショニングによるALS治療薬開発のための薬物動態評価 |
30 | 30 | 江良 択実 | 熊本大学 | メチルマロン酸血症での急性期救命と慢性神経障害の治療薬開発 |
3. 課題評価委員会
書面評価:平成30年12月7日~平成31年1月7日
4. 評価項目
- 研究開発達成状況について
- 研究開発成果について
- 実施体制
- 今後の見通し
- 総合評価
5.総評
本事業では、「再生医療等安全性確保法」に基づく臨床研究を実施すること、企業等の協力を得ながらプロトコールを組み医師主導治験を実施すること等を目標とし、再生医療の早期実用化を目指しています。
各課題における臨床研究又は医師主導治験の実施については、一部の課題でスケジュールの遅れが見られたものもありましたが、概ね計画通りに進み、一定の成果が得られているとの評価でした。臨床研究又は医師主導治験の実施を目的としない課題については、非臨床試験成績の取得等の具体的な成果が得られたことが評価されました。
最終更新日 平成31年3月12日