再生医療研究開発課 再生医療実用化研究事業における令和3年度課題評価結果（事後）について
令和5年4月
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
再生医療研究開発課
令和3年度「再生医療実用化研究事業」の事後評価結果を公表します。
1．事後評価の趣旨
事後評価は、各課題等の研究開発の実施状況、研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果等の展開及び事業等の運営の改善に資することを目的として実施します。
再生医療実用化研究事業では、本事業における事後評価の評価項目に沿って、評価対象課題別に課題評価委員会において書面による事後評価を実施しました。
2．事後評価対象課題
令和3年度 事後評価対象課題（34課題）
| 開始 年度 |
終了 年度 |
研究開発 代表者 |
研究開発機関名 | 研究開発課題名 |
|---|---|---|---|---|
| H29 | R3 | 中谷 知右 | 医薬基盤・健康・栄養研究所 | 効率的な再生医療の提供に資する課題解決のための研究 |
| H30 | R3 | 中村 雅也 | 慶應義塾大学 | 脊髄再生治療に付随するリハビリテーション治療の構築に関する研究 |
| H30 | R3 | 松本 太郎 | 日本大学 | 重症下肢虚血に対する脱分化脂肪細胞(DFAT)を用いた細胞治療の実用化 |
| H30 | R3 | 的場 聖明 | 京都府立医科大学 | 重症虚血肢に対し、筋組織酸素飽和度（StO2）をモニタリングする近赤外線分光装置（NIRS）を使用した至適運動療法を確立する研究 |
| H30 | R3 | 渕本 康史 | 国際医療福祉大学 | 先天性食道閉鎖症術後の小児を対象とした自己上皮細胞シ－トによる再生治療のFIH臨床研究 |
| H30 | R3 | 河上 裕 | 国際医療福祉大学 | 進行性の子宮頸癌に対する腫瘍浸潤Tリンパ球輸注療法 |
| H30 | R3 | 渡辺 守 | 東京医科歯科大学 | 自家腸上皮幹細胞移植による炎症性腸疾患の粘膜再生治療に関する研究 |
| H30 | R3 | 飛田 護邦 | 順天堂大学 | 自己脂肪組織幹細胞及び多血小板血漿を用いた歯周組織再生医療技術の妥当性及び提供方法の検討 |
| H30 | R3 | 江藤 浩之 | 京都大学 | 自家iPS細胞由来血小板製剤の安全性有効性検証臨床研究 |
| H31 | R3 | 森尾 友宏 | 東京医科歯科大学 | 造血細胞移植後難治性感染症に対する複数ウイルス特異的T細胞療法の臨床研究 |
| H31 | R3 | 妻木 範行 | 大阪大学 | 同種iPS細胞由来軟骨移植による関節軟骨損傷の再生 |
| H31 | R3 | 西田 幸二 | 大阪大学 | iPS細胞由来角膜上皮細胞シートのfirst-in-human 臨床研究 |
| H31 | R3 | 中山 功一 | 佐賀大学 | バイオ3Dプリンタを用いて造形した小口径Scaffold free細胞人工血管の臨床研究 |
| H31 | R3 | 髙橋 政代 | 神戸アイセンター病院 | 網膜色素変性に対する同種iPS細胞由来網膜シート移植に関する臨床研究 |
| H31 | R3 | 秋山 真志 | 名古屋大学 | 体細胞復帰変異によるモザイク健常皮膚由来の培養表皮シートを用いた表皮融解性魚鱗癬の治療法開発 |
| H31 | R3 | 内田 浩一郎 | 順天堂大学 | 誘導型抑制性T細胞を用いた臓器移植における免疫寛容誘導を目指した第1/2相多施設共同医師主導治験 |
| H31 | R3 | 小島 博己 | 東京慈恵会医科大学 | 中耳真珠腫および癒着性中耳炎に対する自己由来鼻腔粘膜細胞シート移植による医師主導治験 |
| H31 | R3 | 古関 明彦 | 理化学研究所 | 再発・進行頭頸部がん患者を対象としたiPS-NKT細胞動注療法に関する第１相試験 |
| H31 | R3 | 梅澤 明弘 | 国立成育医療研究センター | 重症高アンモニア血症を生じる尿素サイクル異常症に対するヒト胚性幹(ES)細胞由来再生医療等製品に関する医師主導治験と承認申請に向けた取り組み |
| H31 | R3 | 阿久津 英憲 | 国立成育医療研究センター | 新規Naïve型幹細胞の創出と品質評価システムの開発 |
| H31 | R3 | 加藤 英政 | 愛媛大学 | 高分化能を保有する新型ヒトiPS細胞T-iPS細胞の有用性実証研究 |
| H31 | R3 | 寺村 岳士 | 近畿大学 | βcateninの翻訳後修飾に立脚した次世代ヒトNaive型iPS細胞の開発 |
| H31 | R3 | 西野 光一郎 | 宮崎大学 | ヒトiPS細胞株間差の要因となるエピジェネティック変動領域の同定と細胞特性評価法の創出 |
| H31 | R3 | 横尾 隆 | 東京慈恵会医科大学 | 透析回避を目指したiPS細胞由来ハイブリッド腎芽による新世代腎不全治療法開発 |
| H31 | R3 | 吉田 善紀 | 京都大学 | 新規指標に基づき安全性と有効性を高めたiPS細胞由来心筋細胞移植治療の開発 |
| H31 | R3 | 藤田 知之 | 国立循環器病研究センター | 他家羊膜間葉系幹細胞を用いた重症特発性拡張型心筋症に対する新規治療の開発 |
| H31 | R3 | 松山 晃文 | 大阪はびきの医療センター | 多能性幹細胞利用再生医療での造腫瘍性とがん関連ゲノム異常の関連にかかる規制科学的検討 |
| H31 | R3 | 内田 和久 | 神戸大学 | 細胞加工製品における次世代シークエンサーを用いたウイルス安全性実現のための多施設国際共同研究 |
| H31 | R3 | 川真田 伸 | 神戸医療産業都市推進機構 | 細胞加工物の腫瘍形成能を評価する非臨床パッケージの在り方の研究 |
| H31 | R3 | 河合 純 | 理化学研究所 | 再生医療に資する細胞品質特性指標の探索法の開発 |
| R2 | R3 | 関矢 一郎 | 東京医科歯科大学 | 変形性膝関節症の構造改善のための滑膜幹細胞関節内注射：二重盲検比較試験に向けて |
| R2 | R3 | 木村 正 | 大阪大学 | 革新的ハイブリッド細胞療法による癌の個別化先進医療の研究開発 |
| R2 | R3 | 黒田 良祐 | 神戸大学 | 自家末梢血CD34陽性細胞移植による骨・血管再生療法に関する医師主導治験 |
| R2 | R3 | 長村 登紀子 | 東京大学 | 同種臍帯由来間葉系細胞を用いた重症急性移植片対宿主病に対する医師主導治験 |
3．課題評価委員会
4．評価項目
- 研究開発達成状況について
- 研究開発成果について
- 実施体制
- 今後の見通し
- 総合評価
5．総評
総合評価の結果は4.7～7.5 点に分布し、「優れている」が6課題、「良い」が18課題、「やや良い」が8課題、「良いとも悪いともいえない」が2課題との結果になった。
なお、評点が低い課題（5.5点以下：いずれも臨床研究4課題）については、COVID-19の影響に伴う症例登録の遅延や課題固有の事由（製造上のトラブル等）が重なり、目標症例数への投与が達成できなかったことを受けて評点を下げた。
最終更新日 令和5年5月9日