再生医療研究開発課 再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速支援)における令和2年度課題評価結果について

令和2年度「再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速支援)」の事後評価結果を公表します。

事後評価

1.事後評価の趣旨

 事後評価は、研究開発の実施状況、研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果等の展開及び事業の運営の改善に資することを目的として実施します。
 再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速支援)において、本事業における事後評価の評価項目に沿って、評価対象課題別に課題評価委員会において書面審査およびヒアリング審査による事後評価を実施しました。

2.事後評価対象課題

 
研究開発課題名 代表研究開発機関 役職 研究開発代表者
ヒトiPS細胞由来心血管系細胞多層体の治験開始を目指す最終段階の研究開発 iHeartJapan株式会社 代表取締役社長 角田 健治
同種軟骨細胞シート(CLS2901C)の製品化に向けた製造方法の確立 株式会社セルシード 代表取締役社長 橋本 せつ子
MNC-QQ細胞を用いた重症下肢虚血に対するグローバルな再生医療等製品の研究開発 株式会社リィエイル 代表取締役CEO 吉田 裕明
高機能細胞E-MNC(CA-702)の治験開始に向けた研究開発 セルアクシア株式会社 代表取締役社長 関 誠
iPS細胞由来再生心筋細胞移植療法の産業化を見据えた臨床試験(治験)移行のための品質・安全性の検討ならびに当局対応 Heartseed株式会社 代表取締役社長 福田 恵一
 

3.課題評価委員会

書面評価:令和3年1月27日~2月15日
評価委員会:令和3年3月8日および9日

4.評価項目

1. 研究開発進捗状況
2. 研究開発成果
3. 実施体制
4. 今後の見通し
5. 事業で定める項目及び総合的に勘案すべき項目
6. 総合評価

5.総評

本事業は、経済産業省の財源で行われる再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業のうち再生医療の実現化を目指す補助事業(全体の3分の2をAMEDが負担、3分の1を企業が負担)です。本補助事業 再生医療シーズ開発加速支援では、ベンチャー企業を含む民間企業を対象とし、企業が有する臨床開発前段階のシーズの産業化に向け、迅速に臨床開発に進めるための研究開発を支援しています。
平成30年度に採択され令和2年度に終了した5課題について、計画どおりの進捗と成果が得られた課題、開発を進めるにあたり生じた問題を解決するのに時間を要し目標が達成できなかった課題がありました。
しかし、全課題は医療分野の進展に資するもので意義は大きく、目標達成ができなかった課題においても次年度以降の達成に一定の見通しが立っていることがうかがえ、今後の展開も期待できると評価されました。また、各課題において生じた問題点やその解決方法は、再生医療分野におけるシーズ開発やスムーズな産業化をするために必要な考え方となり、成果の積極的な発信により、再生医療分野全体の加速が期待できると評価されました。
 

最終更新日 令和3年4月5日