再生医療研究開発課 再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速支援)における事後評価結果(令和3年度終了課題)について

令和3年度に終了した「再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速支援)」の事後評価結果を公表します。

事後評価

1.事後評価の趣旨

事後評価は、研究開発の実施状況、研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果等の展開及び事業の運営の改善に資することを目的として実施します。
再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速支援)において、本事業における事後評価の評価項目に沿って、評価対象課題別に課題評価委員会において書面審査およびヒアリング審査による事後評価を実施しました。

2.事後評価対象課題

事後評価対象は5課題(課題1:2課題、課題2:3課題)で、令和元年度に採択され、令和3年度末に3年間の研究開発期間が終了したものです。

課題1:再生医療等製品シーズ開発促進
研究開発課題名 代表研究開発機関 役職 研究開発代表者
piggyBacトランスポゾンベクターを用いた自家CD19 CAR-T療法の企業治験開始に向けた研究開発 株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング 執行役員
研究開発部長
井家 益和
iPS細胞由来膵島細胞(iPIC)を用いた1型糖尿病に対する細胞治療の製造法開発及び非臨床試験の実施 オリヅルセラピューティクス株式会社 膵島細胞治療事業部・
部長
伊藤 亮
課題2:再生医療等製品の産業化を支える個別要素技術の開発
研究開発課題名 代表研究開発機関 役職 研究開発代表者
ヒトiPS細胞の大量生産培養における下流工程を支援するシステムの開発 エイブル株式会社 開発部・専任課長 和田 昌憲
安全で高効率な細胞製造を実現する自動培養技術の開発 株式会社日立製作所 専門理事 研究開発グループ 技師長 武田 志津
超高性能・汎用細胞リプログラミング技術の実用化 ときわバイオ株式会社 つくば研究所長(取締役) 中西 真人

3.課題評価委員会

書面評価:令和4年7月13日~8月2日
評価委員会:令和4年9月26日

4.評価項目

  1.  研究開発達成状況
  2.  研究開発成果
  3.  実施体制
  4.  今後の見通し
  5.  事業で定める項目及び総合的に勘案すべき項目
  6.  総合評価

5.総評

本事業は、経済産業省の財源で行われる再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業のうち再生医療の実現化を目指す補助事業(最長3年間、全体の3分の2をAMEDが負担、3分の1を企業が負担)です。ベンチャー企業を含む民間企業を対象とし、課題1では再生医療等製品シーズを迅速に臨床開発に進めるために必要な薬事規制に沿った非臨床試験や製造方法の確立、評価指標の開発等の研究開発の支援、課題2では将来的に再生医療等製品シーズの開発に寄与する個別要素技術の研究開発の支援を行いました。
令和元年度に採択され、令和3年度に終了した5課題について評価され、一部の課題で開発を進めるにあたり生じた問題を解決するのに時間を要し目標が達成できなかった部分がありましたが、概ね計画通りまたは計画をやや上回る進捗と成果であると認められました。
本事業で得られた成果は、課題1では企業治験の完遂とその後の実用化、課題2では各技術の早期実用化の実現につながり、再生医療分野の進展、および、その産業化の加速に貢献することが期待されると評価されました。

最終更新日 令和4年12月9日