「統合医療」に係る医療の質向上・科学的根拠収集研究事業 令和6年度「「統合医療」に係る医療の質向上・科学的根拠収集研究事業」事後評価結果について

令和6年度「統合医療」に係る医療の質向上・科学的根拠収集研究事業における事後評価結果を公表します。

1.事後評価の趣旨

事後評価は、研究開発課題等について、研究開発の実施状況、研究開発成果などを明らかにし、今後の研究開発成果などの展開及び事業の運営の改善に資することを目的としております。

2.課題評価委員

氏名 所属・役職
○伊藤 澄信 順天堂大学医学部附属順天堂医院 臨床研究・治験センター センター長/
学校法人順天堂 順天堂大学 革新的医療技術開発研究センター 特任教授
◎髙橋 邦彦 国立大学法人東京科学大学 M&Dデータ科学センター生物統計学分野 教授
髙山 智子 公立大学法人静岡社会健康医学大学院大学社会健康医学研究科 教授
田辺 里美 株式会社トリエス 取締役/独立行政法人情報処理推進機構 主任研究員
東泉 裕子 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所食品保健機能研究部 食品安全・機能研究室 室長
宮岡 等 学校法人北里研究所北里大学 名誉教授
村島 温子 学校法人埼玉医科大学病院リウマチ膠原病科 客員教授
山田 雅子 学校法人聖路加国際大学大学院看護学研究科 教授
◎委員長 ○副委員長
(敬称略 五十音順)

3.事後評価対象課題

研究開発代表者 所属機関 職名 研究開発課題名
有田 龍太郎 東北大学 助教 2種の大規模データベース解析による、妊娠中の漢方薬使用実態の解明、およびその母子安全性の検討
石木 寛人 国立がん研究センター 医長 乳がん根治治療後の慢性痛に対する鍼灸治療の開発
岡安 唯 奈良県立医科大学 講師 腎虚の耳鳴に対する牛車腎気丸の有効性に関する臨床研究のプロトコール作成のための研究
徳丸 季聡 金沢大学 栄養管理室長 慢性腎臓病患者に対する酒粕を用いた食事療法による血中の尿毒症物質の減少効果を明らかとする臨床研究: パイロットランダム化比較試験
野上 達也 東海大学 教授 ICD-11伝統医学の病態-モジュールIの活用と、安全で有効な漢方治療実践のための基盤整備研究
氷室 秀知 神奈川県立がんセンター 医長 漢方方剤「通導散」の抗腫瘍免疫活性化による新規がん治療戦略の創出
廣田 泰 東京大学 教授 着床障害患者の子宮内細菌叢に対する乳酸菌サプリの有効性・安全性を検証するランダム化比較試験
牧野 利明 名古屋市立大学 教授 伝統医学領域でのISO国際標準のデータベースの開発
(敬称略 研究開発代表者名の五十音順)

4.評価項目

  1. 研究開発達成状況
  2. 研究開発成果
  3. 実施体制
  4. 今後の見通し
  5. 研究費の執行
  6. その他事業で定める事項
  7. 総合評価

5.総評

本研究事業では、国民及び医療従事者の健康保持や疾病治療・予防の選択肢を増やし、医療の質の向上を図ることを目的として、統合医療における漢方や鍼灸等の各種療法に関する研究開発を推進することによって、安全性・有効性等の観点から科学的根拠に基づく新たな質の高い臨床研究への展開に資する知見を創出し、将来的に患者・国民及び医師などに還元することを目標としています。
今回の事後評価の対象となった8課題のうち、1課題は計画した成果をやや上回る成果が得られました。4課題は総合的に計画どおりに進捗し、計画した成果が得られたと評価されました。3課題は計画通りに進捗している部分もあったが、進捗していない部分も見受けられ、計画した成果と同程度の成果が得られた部分もあるが、下回る成果の部分もあったと評価されました。

最終更新日 令和7年9月26日