疾患基礎研究課 新興・再興感染症研究基盤創生事業 I. 海外拠点研究領域 II. 海外拠点活用研究領域
I. 海外拠点研究領域
概要
感染症流行地において、流行している、あるいは流行が想定される感染症を対象に、アジア・アフリカ・南米の11カ国に海外研究拠点を整備して、新興・再興感染症の基礎的な研究を実施します。現地に日本の大学等に所属する研究者が常駐し、長年にわたり信頼関係の築かれた現地の大学や研究機関等と連携して共同研究をするという他に例を見ない独創的な研究スキームを活かして、国内では得ることのできない感染症流行地の患者検体や臨床情報・データ等を活用する研究を推進します。
新興・再興感染症研究基盤創生事業において支援中の海外研究拠点

- これまでのプログラムについて
- 海外拠点の感染症情報収集及びネットワーク体制強化に関する有識者会議報告(令和5年3月)
(「ワクチン開発・生産体制強化戦略」に基づくモニタリング体制拡充に当たっての海外研究拠点の体制強化について)
実施課題一覧
研究期間:2020年4月~2025年3月 予定
研究開発課題 | 研究開発 代表者名 |
所属機関 | 役職 |
---|---|---|---|
ザンビア拠点を活用した人獣共通感染症対策に資する研究と人材育成 | 澤 洋文 | 北海道大学 | 教授 |
フィリピン研究拠点における感染症国際共同研究 | 押谷 仁 | 東北大学 | 教授 |
ミャンマーにおけるインフルエンザ様疾患と小児の髄膜脳炎の研究 | 齋藤 玲子 | 新潟大学 | 教授 |
中国拠点を基軸とした新興・再興および輸入感染症制御に向けた基盤研究 | 川口 寧 | 東京大学 | 教授 |
流行地西アフリカ・ガーナ研究拠点における新興・再興感染症基盤研究の推進 | 鈴木 敏彦 | 東京医科歯科大学 | 教授 |
日本・タイ感染症共同研究拠点における新興・再興感染症の基礎研究の推進 | 飯田 哲也 | 大阪大学 | 教授 |
コンゴ民主共和国における社会実装へのトランスレーショナルリサーチ拠点形成 | 城戸 康年 | 大阪公立大学 | 教授 |
インドネシアにおける新興・再興感染症の国際共同研究拠点形成に関する研究 | 森 康子 | 神戸大学 | 教授 |
インド国コルカタ市を拠点とする感染性下痢症のリザーバー及び伝播と拡散に関する研究 | 三好 伸一 | 岡山大学 | 教授 |
ベトナムにおける新興・再興感染症研究推進プロジェクト | 金子 修 | 長崎大学 | 教授 |
研究期間:2023年11月~2027年3月 予定
研究開発課題 | 研究開発 代表者名 |
所属機関 | 役職 |
---|---|---|---|
ブラジルにおける新興・再興感染症制御研究の推進 | 安田 二朗 | 長崎大学 | 教授 |
- 海外研究拠点の活動状況について(2023年8月更新)
参考情報
各大学による海外研究拠点の紹介ウェブページ
アジア
インド:岡山大学
インドネシア:神戸大学
タイ:大阪大学
中国:東京大学
フィリピン:東北大学
ベトナム:長崎大学
ミャンマー:新潟大学(準備中)
アフリカ
ガーナ:東京医科歯科大学
コンゴDRC:大阪公立大学
ザンビア:北海道大学
(国名は50音順)
II. 海外拠点活用研究領域
概要
海外研究拠点と連携して、現地の患者検体や臨床情報、データ等を活用した新興・再興感染症の基礎的な研究を実施します。海外研究拠点を運営する国内の大学・研究機関に所属する研究者だけでなく、拠点を有さない他の大学・研究機関等に所属する研究者にも広く研究の機会を提供します。
実施課題一覧
No. | 研究開発課題 | 研究代表者 所属/役職 |
活用する海外研究拠点 |
---|---|---|---|
1 | 免疫学的アプローチによるベトナムでのヒト感染新型コロナ類似ウイルスの同定 | 上野 英樹 京都大学 教授 |
ベトナム |
2 | 新興Escherichia属病原細菌とhybrid型病原性大腸菌のサーベイランスと出現様式の解明 | 小椋 義俊 久留米大学 教授 |
インド |
3 | vDNAを標的とした黄熱ウイルス媒介蚊のゼノモニタリング技術の開発 | 嘉糠 洋陸 東京慈恵会医科大学 教授 |
ガーナ |
4 | アジアにおける侵襲性サルモネラゲノム疫学とそれに基づく病原性解析 | 児玉 年央 長崎大学 教授 |
タイ インド |
5 | ザンビアにおける人獣共通リーシュマニア症に関する研究 | 後藤 康之 東京大学 教授 |
ザンビア |
6 | マラリア流行クラスターを検出するナショナルサーベイランス技術の確立 | 高島 英造 愛媛大学 准教授 |
ガーナ |
7 | 一細胞ドロップレット技術による難培養性抗酸菌/薬剤耐性菌のpathogenomics解析 | 吉田 光範 国立感染症研究所 主任研究官 |
ガーナ |
(研究代表者氏名の50音順)
No. | 研究開発課題名 | 研究代表者名 所属/役職 |
活用する海外研究拠点名 |
---|---|---|---|
1 | グローバルに拡散するカルバペネム耐性菌の分布と伝播様式解析および耐性菌ゲノムデータベース拡充 | 明田 幸宏 大阪大学 講師 |
タイ・ ミャンマー・ インド・ ガーナ |
2 | フラビウイルス感染症における抗原特異的免疫応答の網羅的評価法の開発および重症化リスク選定とワクチン開発に向けた応用に関する研究 | 大場 靖子 北海道大学 准教授 |
ベトナム |
3 | 東京大学中国拠点を活用したフラビウイルス感染症制御のための基礎研究 | 岡本 徹 大阪大学 教授 |
中国 |
4 | 蚊媒介性感染症国内流行阻止のためのベクター昆虫のバイオインフォマティクス解析 | 葛西 真治 国立感染症研究所 部長 |
ベトナム |
5 | 中部アフリカにおける熱帯熱マラリアのアルテミシニン耐性分子機序の解明 | 金子 修 長崎大学 教授 |
コンゴDRC |
6 | 回帰熱を主とした節足動物媒介性感染症に関する総合的対策のための研究 | 川端 寛樹 国立感染症研究所 室長 |
ザンビア |
7 | 下痢症原因細菌の完全ゲノム配列を用いた可動性遺伝因子との関連解析 ~ヒト腸内における薬剤耐性伝播ポテンシャル~ | 黒田 照夫 広島大学 教授 |
インド |
8 | 結核コホート研究より得られた結核菌ゲノム構造変異、可動遺伝因子とリピート配列の役割と病原性 | 慶長 直人 公益財団法人結核予防会結核研究所 副所長 |
ベトナム |
9 | タイ王国における下痢症ウイルスに関する研究 | 小林 剛 大阪大学 教授 |
タイ |
10 | 重症マラリア対策開発に向けた流行地患者由来サンプルを活用した重症マラリア関連因子の探索 | 新澤 直明 東京医科歯科大学 助教 |
コンゴDRC |
11 | 自然環境中における細菌―プラスミド相互作用の網羅的解析 | 鈴木 仁人 国立感染症研究所 主任研究官 |
ベトナム |
12 | 治療・予防を目指したHIV-1サブタイプA/E感染症の研究開発 | 滝口 雅文 熊本大学 シニア教授 |
ベトナム |
13 | シングルセルメタゲノミクスを活用した臨床・環境試料のマイクロバイオーム解析 | 星野 仁彦 国立感染症研究所 室長 |
ガーナ |
14 | 動物・食品・環境・節足動物媒介ウイルス感染症の越境感染に関する研究 | 前田 健 国立感染症研究所 部長 |
中国 |
15 | 蚊媒介性ウイルス感染症のリスク予測系とワクチン開発のための基礎研究 | 横山 勝 国立感染症研究所 主任研究官 |
タイ |
(研究代表者氏名の50音順)
No. | 研究開発課題名 | 研究代表者名 所属/役職 |
活用する海外研究拠点名 |
---|---|---|---|
1 | アフリカにおける新型コロナウイルス感染症対策の確立に向けた研究 | 澤 洋文 北海道大学 教授 |
ザンビア |
2 | ハイリスク患者選別のためのCOVID-19ウイルス抗原特異的免疫応答の網羅的評価法の開発 | 椎名 隆 東海大学 教授 |
ベトナム |
3 | インドシナ半島における新型コロナウイルス感染症対策の確立に向けた研究 | 松浦 善治 大阪大学 教授 |
タイ |
(研究代表者氏名の50音順)
No. | 研究開発課題名 | 研究代表者名 所属/役職 |
活用する海外研究拠点名 |
---|---|---|---|
1 | ベトナムSARS-CoV-2非感染健常者および回復患者でのSARS-CoV-2交差反応性T細胞、B細胞の解析に基づくCOVID-19予後関連免疫因子の同定 | 上野 英樹 京都大学 教授 |
ベトナム |
評価・運営体制
- PS
- 小柳 義夫 (京都大学 特定教授)
- PO
- 坂口 剛正 (広島大学 教授)
- 佐藤 裕徳 (国立感染症研究所 元 病原体ゲノム解析研究センター 室長)
- 藤永 由佳子 (金沢大学 教授)
- 山﨑 伸二 (大阪公立大学 教授)
終了した事業
最終更新日 令和6年4月1日