腎疾患実用化研究事業 腎疾患実用化研究事業における令和6年度 課題評価結果について
令和6年度「腎疾患実用化研究事業」の事後評価結果を公表します。
事後評価
1.事後評価の趣旨
事後評価は、課題等について、研究開発の実施状況、研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果等の展開及び事業等の運営の改善に資することを目的として実施します。
腎疾患実用化研究事業(以下、本研究事業)では、評価委員会を以下の日程で開催し、本研究事業における事後評価の評価項目に沿って、評価対象課題別に書面審査にて事後評価を実施しました。
2.事後評価委員会
開催日:令和7年8月25日
3.事後評価対象課題
4.事後評価委員
5.評価項目
- 研究開発達成状況
- 研究開発成果
- 実施体制
- 今後の見通し
- 事業で定める項目及び総合的に勘案すべき項目
- 総合評価
6.総評
本事業では、「腎疾患対策のさらなる推進を目指して」(平成30年7月)に基づき、腎疾患の病態解明や診断法の開発、治療法の開発、ガイドライン作成および更新に資するエビデンス創出など、新規透析導入患者減少の早期実現を目的とした研究を推進しています。
評価委員会では、2022年度に採択し、2024年度に終了した3課題の事後評価を実施しました。
「急性腎障害に対するメガリン拮抗剤の開発」については、メガリンの立体構造とリガンドとの結合様式を明らかにし、ヒット化合物が同定された点が評価されました。
「ポドサイトDNA損傷に起因する病原性メモリーT細胞を標的にした治療法開発」については、動物モデルでCD8陽性T細胞活性化シグナルを標的とした抗体の薬効が示され、ヒトサンプルでの同シグナルの関与検討で成果が得られた点が評価されました。
「ヒト腎臓病における3次リンパ組織の役割の解明と治療介入対象としての蓋然性の検討」では、動物モデルで3次リンパ組織の形成に必須のシグナルを標的とした抗体の有効性が示され、ヒトにおいても3次リンパ組織が慢性腎疾患のバイオマーカーとして有望であるデータが得られ、高く評価されました。
最終更新日 令和7年9月24日