ゲノム・データ研究開発課 AMEDデータ利活用プラットフォームを通じて利活用を推進する ヒトゲノムデータの品質を同等に担保する方針

AMEDでは、AMEDが支援する研究開発から得られたデータの利活用を推進するために、AMEDデータ利活用プラットフォーム(以下、「プラットフォーム」という。)の整備を進めています。
研究開発データ利活用基盤の整備におけるAMEDの取組

プラットフォームが窓口となり共有されるヒトの全ゲノムシークエンスデータについては、既にプラットフォームで共有予定となっているデータと品質を同等に担保すること、さらにはゲノム解析の先進諸国との国際共同研究でも円滑に活用可能であることを目的として、既にプラットフォームで共有予定となっているデータと同等のゲノム解析プロトコールを用いて生成したシークエンスデータであることを求めます。

そのため、研究開発計画においてヒトの全ゲノムシークエンス解析(注1)を実施するにあたっては、その解析に用いるプロトコール情報の提出を必須とします(注2)。

ヒト全ゲノムシークエンス解析のプロトコールについては、特に下記の項目について明記することが求められます。​

  • ライブラリー作成(キット名、断片長等)
  • シークエンス反応(キット名、リード長等)
  • 解析装置の機種名(機種名・型番等。外注の場合は外注先も記入)
  • クオリティーコントロール(QC)の方法
  • リファレンスゲノムとのマッピング及びアセンブルの方法

さらに、AMED研究開発で行うヒトの全ゲノムシークエンス解析は、外部機関等に解析を業務委託するか否かにかかわらず、当該ゲノムシークエンス解析に用いる検体、当該ゲノムシークエンス解析結果(FASTQ生配列データ及びVCFデータを取得するまでの過程で生成されるデータを含む)のいずれについても、以下の場合を除き、国外に持ち出すことはできません(注2)。

  • ヒトの全ゲノムシークエンス解析結果やその考察から得られた知見の学術誌への論文発表、学会発表等
  • 国際共同研究や企業の利活用等、正当な理由があるものとして個別に研究者がAMEDに協議し、AMEDが関係省庁と協議の上で例外として認める場合

なお、「AMED研究データ利活用に係るガイドライン」及び「委託研究契約書」に基づき、データマネジメントプランを見直し又は改訂する場合には、AMEDの承認を受けることが必要です。

(注1)全ゲノムシークエンス解析​
  • ここでは、次世代シークエンサーを利用した全ゲノムシークエンス解析及び全エクソーム解析を指します。なお、次世代シークエンサーを用いる解析のうち、全ゲノムまたは全エクソーム以外を対象とするゲノム解析や、アレイ解析、サンガー法によるシークエンス解析は含みません。
  • 生体試料からVCFデータを得るまでのプロセスを指します。

(注2)
厚生労働省の新興・再興感染症データバンク事業ナショナル・リポジトリ(REBIND)におけるヒトの全ゲノムシークエンス解析の取扱いについては、事業方針に従います。

最終更新日 令和4年3月30日