医療機器研究開発課 平成30年度「医療分野研究成果展開事業(先端計測分析技術・機器開発プログラム)」中間評価について
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
産学連携部 医療機器研究課
平成30年度「医療分野研究成果展開事業 先端計測分析技術・機器開発プログラム」の中間評価結果を公表します。
1.中間評価の趣旨
医療分野研究成果展開事業 先端計測分析技術・機器開発プログラムでは、開発が多年度にわたって実施されるため、特に優れた課題への絞り込み、開発のその後の資金配分、事業運営に反映させること等をねらいとして、中間評価を実施します。各開発課題において、研究開発の進捗状況や研究開発成果を把握し、引き続き開発を実施するか否かを決定します。
2.評価者
医療分野研究成果展開事業 先端計測分析技術・機器開発プログラム 課題評価委員会とします。ただし、プログラムスーパーバイザー(PS)が適当と認めた者について、「利害関係者」に 該当しないことを確認し、守秘義務を課した上で評価会議への同席を可能とします。
3. 中間評価対象課題
開始年度 | 終了年度 | 研究開発代表者 | 研究開発機関名 | 職名 | 研究開発課題名 |
---|---|---|---|---|---|
2017 | 2019 | 藤原 幸一 | 京都大学 | 助教 | てんかん発作オンデマンド介入のための発作予測システムの開発 |
2017 | 2019 | 黒澤 俊介 | 東北大学 | 准教授 | 粒子線治療のリアルタイム線量モニタの開発 |
2017 | 2019 | 秋田 利明 | 名古屋大学 | 特任教授 | 両心室ペーシング付きテイラーメイド心臓サポートネットシステム開発 |
2017 | 2019 | 富澤 一仁 | 熊本大学 | 教授 | tRNA修飾異常を起因とする疾患の診断システム開発 |
2017 | 2019 | 矢代 航 | 東北大学 | 准教授 | 時間分解X線位相エラストグラフィ法の開発 |
2017 | 2019 | 村田 幸久 | 東京大学 | 准教授 | 食物アレルギー診断キットと検出器の開発 |
2017 | 2019 | 佐藤 智典 | 慶應義塾大学 | 教授 | 中分子を活用する次世代ウイルス検出システム |
開始年度 | 終了年度 | 研究開発代表者 | 研究開発機関名 | 職名 | 研究開発課題名 |
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2017 | 2019 | 鈴木 倫保 | 山口大学 | 教授 | 局所脳冷却による脳神経保護装置の開発 |
2017 | 2020 | 安樂 真樹 | 東京大学 | 特任准教授 | 肺移植待機患者に装着可能な長期耐久型人工肺システムの開発 |
2017 | 2020 | 山西 陽子 | 九州大学 | 教授 | 針なし気泡注射器を用いた低侵襲網膜血栓除去新技術の開発 |
4.課題評価委員会
平成30年11月1日(木)
5. 評価項目
1)研究開発進捗状況
2)研究開発成果
3)実施体制
4)今後の見通し
5)事業で定める項目及び総合的に勘案すべき項目:実用化・事業化戦略
6)総合評価
6.総評
先端計測分析技術・機器開発プログラムは、医療現場におけるニーズに基づいた、「新しい」予防、計測、診断、治療を可能にする革新的医療機器の実用化への導出を目指しており、研究者が持つ「新しい」技術シーズを、大学と企業との連携を通じて「要素技術創出」や「機器開発」に発展させることで未来の医療へ貢献することが期待される研究チームを支援しています。
今回の中間評価は、課題評価委員会にて平成29年度公募の10課題の進捗が確認され、10課題全てについて、計画通り進捗が認められると評価されました。特に、要素技術開発タイプ及び機器開発タイプともに新規治療または診断を目指す意欲的な課題が、調整費等の支援により、研究開発計画が前倒しで確実に進捗していることが評価されました。
その一方で、最終目標の達成及び確実な実用化を目指す上で課題評価委員会より、「中間目標を達成していることは評価されたものの、それぞれの技術課題が並列して開発されており、その組み合わせがベストであるという進め方になっておらず、最終的にターゲットとしている製品・システムではなく、要素技術の 羅列で終わるのではないか」との指摘がありました。
研究開発の最終年度である平成31年度~平成32年度末までに目標が達成されるよう、注力点等を明らかにし、進め方についての評価委員会の助言を研究者にフィードバックすることで、今後、研究開発推進強化を予定しています。
掲載日 令和2年2月3日
最終更新日 令和3年1月20日