再生医療研究開発課 再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療の産業化に向けた細胞製造・加工システムの開発)における平成28年度及び平成30年度課題評価結果について

平成31年3月
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
戦略推進部再生医療研究課

平成28年度及び平成30年度に実施した「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療の産業化に向けた細胞製造・加工システムの開発)」の中間・事後評価結果を公表します。

中間・事後評価

1.中間・事後評価の趣旨

中間評価は、研究開発の進捗状況等を把握し、これを基に適切な予算配分や研究開発計画の見直し、課題の中断・中止を含めた研究計画変更の要否の確認等を行うことにより、研究開発運営の改善及び機構の支援体制の改善に資することを目的として実施します。

事後評価は、研究開発の実施状況、研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果等の展開及び事業の運営の改善に資することを目的として実施します。

再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療の産業化に向けた細胞製造・加工システムの開発)では、本事業における中間・事後評価の評価項目に沿って、評価対象課題別に課題評価委員会による中間・事後評価を実施しました。

2.評価対象課題

中間評価
開始年度 終了年度 研究開発代表者 研究開発機関名 研究開発課題名
26 30 紀ノ岡 正博 大阪大学 ヒト多能性幹細胞由来の再生医療製品製造システムの開発(網膜色素上皮・肝細胞)
26 30 中辻 憲夫 京都大学 ヒト多能性幹細胞由来の再生医療製品製造システムの開発(心筋・神経)
事後評価
開始年度 終了年度 研究開発代表者 研究開発機関名 研究開発課題名
26 28 阿久津 英憲 国立成育医療研究センター ヒト間葉系幹細胞由来の再生医療製品製造システムの開発
26 28 出澤 真理 東北大学 Muse細胞を用いた再生医療の実現に向けた製剤製造システムの研究開発
事後評価
開始年度 終了年度 研究開発代表者 研究開発機関名 研究開発課題名
26 30 紀ノ岡 正博 大阪大学 ヒト多能性幹細胞由来の再生医療製品製造システムの開発(網膜色素上皮・肝細胞)
26 30 中辻 憲夫 京都大学 ヒト多能性幹細胞由来の再生医療製品製造システムの開発(心筋・神経)

3. 課題評価委員会

中間・事後評価
書面評価:平成28年11月28日~12月19日
課題評価委員会:平成29年1月11日
事後評価
書面評価:平成31年1月17日~2月4日
課題評価委員会:平成31年2月13日

4. 課題評価委員

5. 評価項目

<中間評価>
  1. 研究開発進捗状況について
  2. 研究開発成果について
  3. マネジメント・連携体制
  4. 今後の見通し
  5. 成果の実用化・事業化に向けた取り組みについて
<事後評価>
  1. 研究開発進捗状況について
  2. 研究開発成果について
  3. マネジメント・連携体制
  4. 成果の実用化・事業化に向けた取り組みについて

6.総評

本事業では、再生医療製品を安全かつ安価に製造・加工するため、各製造プロセスが連携した製造システムの開発を行っています。

平成26年度に開始し、平成30年度に終了する課題の中間評価については、再生医療製品に対応した細胞製造プロセスの構築や大量培養法や培地等周辺技術の開発について着実に実施しており、研究開発成果は概ね優れているとの評価でした。今後、成果の実用化・事業化に向けたコスト削減等の取り組みが期待されました。

平成26年度に開始し、平成28年度に終了した課題の事後評価については、細胞製造における培養・加工、保存・管理、移送の各プロセスについて、一定の研究開発成果が得られており概ね優れているとの評価でした。また、企業との連携等を通し製品化している成果もあり、成果の実用化・事業化に向けた取り組みも妥当であると評価されました。さらに、今後は、積極的に成果を臨床現場で普及させることが求められました。

平成26年度に開始し、平成30年度に終了した課題の事後評価については、再生医療製品に対応した細胞製造プロセスにおいて、培養法、分化手法、輸送法、品質管理、システム構築等、多くの個別要素技術を創出し、製品化、知財確保を含めて十分な成果を上げたとの評価でした。今後、本成果が産業化へ繋がる事が期待されました。

本事業で得られた成果により、再生医療製品開発の促進及び再生医療周辺技術の国際競争力の強化が期待されます。

最終更新日 平成31年3月27日