再生医療研究開発課 令和2年度 ヒト細胞原料の安定供給実現に向けた委員会

概要

本委員会は、再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(国内医療機関からのヒト(同種)体性幹細胞原料の安定供給モデル事業)(以下、モデル事業)に併走し、ヒト細胞原料供給に係る法的・倫理的・社会的な課題を中心に議論する委員会として設置しました。臨床医、法律家、倫理専門家、企業担当者等の再生医療に広い見識のある有識者と、モデル事業者およびプログラムディレクター(PD)、プログラムスーパーバイザー(PS)、プログラムオフィサー(PO)により構成され、商用利用可能なヒト細胞原料の供給に存在する課題について議論し、その討議内容をモデル事業に役立てることを目的としています。さらには、委員会の討議内容を公開してモデル事業以外の方々にも参考としていただくことで、社会的・倫理的に透明性の高いヒト細胞原料の供給を促進することを目的としています。

令和2年度は、細胞供給に関する以下の議題について討議し、その議論内容を踏まえて、成果報告書を取りまとめました。また、昨年度、経済産業省より公開された「ヒト(同種)細胞原料供給に係るガイダンス(初版)」の改訂内容を議論しました。加えて、ヒト細胞原料の産業利用に関する情報共有、社会的受容性向上のため、モデル事業および本委員会の取り組みを紹介するコンテンツ動画を作成し、AMED公式YouTubeチャンネルにて公開しました。

ヒト(同種)細胞原料供給のガイダンス改訂(必要に応じて、同意取得のための説明文書・同意文書の参考例の改訂を含む。)

  • 国際規格・法令等との整合性の検討(細胞原料の品質規格、管理体制、情報管理等について、国際規格や海外機関等の事例調査を含む。)、採取機関及び仲介機関の機能要件
  • ドナー候補の検討(追加的侵襲、健常者ドナー等)

ヒト細胞産業利用の透明性確保、社会的受容性向上

  • 社会的受容性に関する意識調査
  • ドナーの権利や倫理的課題、組織・細胞提供の意義や社会貢献について
  • 社会的受容性向上に資する取り組み

令和2年度 成果報告書公開情報

※本委員会の議論を踏まえて経済産業省により作成された「ヒト(同種)細胞原料供給に係るガイダンス(第2版)」の情報

動画公開情報

<誰かの細胞で病気を治す⁉ ~ヒト細胞原料供給に向けた取り組み~>
研究開発が進む再生医療。再生医療を実施するためには、「ヒトの細胞」が必要です。
2つの動画で、他家細胞を用いた再生医療等製品についてと、その原料となるヒト細胞供給を行うための取り組みについてご紹介します。

各動画タイトル(リンク) 内容
① 他家細胞による再生医療とは!(対談)
  • 『他家細胞=他人の細胞を利用した再生医療等製品とは~どんなことが実現できる?~』
  • 『他家細胞による再生医療を実施するために必要なこととは~原料の細胞はどうやって入手?~』
これらについて、 東京医科歯科大学大学院 発生発達病態学分野 教授 森尾 友宏 先生、株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC) 代表取締役 社長執行役員/一般社団法人 再生医療イノベーションフォーラム(FIRM)代表理事会長 畠 賢一郎先生に対談形式でお話しいただきます。
② 再生医療の産業化に向けた経済産業省の取り組みについて 再生医療をより身近なものにするための経済産業省の取り組みを、経済産業省 生物化学産業課 課長 田中 哲也 様からご紹介いただきます。

調査及び運営支援委託先

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
 

お問い合わせ先

宛先 日本医療研究開発機構 再生・細胞医療・遺伝子治療事業部 再生医療研究開発課 産業化グループ
E-Mail saisei2”AT”amed.go.jp
※Emailは上記アドレス"AT"の部分を@に変えてください

掲載日 令和3年4月7日

最終更新日 令和3年4月7日