医療技術研究開発課 移植医療技術開発研究事業における令和2年度 課題評価結果について

令和2年度「移植医療技術開発研究事業(以下、本研究事業)」の事後評価結果を公表します。

事後評価

1.事後評価の趣旨

事後評価は、課題等について、研究開発の実施状況、研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果等の展開及び事業等の運営の改善に資することを目的として実施します。

本研究事業では、評価委員会を以下の日程で開催し、本研究事業における事後評価の評価項目に沿って、評価対象課題別に書面審査にて評価を実施しました。

2.事後評価委員会

開催日:令和3年2月15日

3.事後評価対象課題

4.事後評価委員

5.評価項目

  • 研究開発達成状況
  • 研究開発成果
  • 実施体制
  • 今後の見通し
  • 事業で定める項目及び総合的に勘案すべき項目
  • 総合評価

6.総評

臓器移植では「臓器の移植に関する法律」、造血幹細胞移植では「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」により、安全かつ公平な移植医療の実施が求められています。

本研究事業は、造血幹細胞移植、臓器移植および組織移植について、これまでの研究により得られた知見を生かし、ドナー・患者双方の安全性確保や治療成績向上、長期生存率の上昇のための治療法開発並びに合併症対策につながる研究の推進を目標としています。

評価委員会では、今年度で終了する2課題(造血幹細胞移植分野と臓器移植分野についてそれぞれ1課題ずつ)を対象としました。

造血細胞移植分野の課題では、GVHD治療・予防に関する多岐に渡る研究開発項目において着実な成果を挙げ、非血縁者間造血幹細胞移植領域の飛躍的発展に寄与する知見が得られ、「計画した成果を上回る成果が得られた」として高く評価されました。

臓器移植分野の課題では、本邦初の体外肺灌流保存を用いたマージナルドナー肺移植が2例に実施されました。適応症例が計画の後半に偏ったことから、オールジャパン体制の構築には至らず、「計画した成果と同程度の成果が得られた部分もあるが、下回る成果の部分もあった」と評価されました。

最終更新日 令和3年5月26日