医療技術研究開発課 令和3年度「成育疾患克服等総合研究事業」事後評価結果について

令和3年度成育疾患克服等総合研究事業における事後評価結果を公表します。

1.事後評価の趣旨

事後評価は、研究開発課題等について、研究開発の実施状況、研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果等の展開及び事業の運営の改善に資することを目的として実施します。

2.事後評価委員

氏名 所属・役職
◎緒方 勤 浜松市医療公社浜松医療センター 常務理事・浜松医療センター院長補佐
掛江 直子 国立成育医療研究センター 生命倫理研究室 室長
佐藤 督 神戸大学大学院医学研究科 客員教授
第一三共株式会社  研究開発シニアエグゼクティブアドバイザー
デンカ生研株式会社 常務・G47Δユニット長
新谷 歩 大阪公立大学大学院医学研究科医療統計学 教授
〇武谷 雄二 医療法人社団レニア会アルテミスウィメンズホスピタル 理事長
仁科 博史 東京医科歯科大学難治疾患研究所 所長・教授
堀内 成子 聖路加国際大学 学長
森川 和彦 東京都立小児総合医療センター臨床研究支援センター 医長(臨床研究支援センター長)
◎委員長
○副委員長
(敬称略 五十音順)

3.事後評価対象課題

研究開発代表者 所属機関 職名 研究開発課題名
難波 文彦 埼玉医科大学総合医療センター 准教授 未熟児動脈管開存症に対するアセトアミノフェン静注療法に係る臨床研究のプロトコル作成に関する研究開発
木村 芳孝 東北大学 客員教授 胎児心電図を用いた次世代胎児モニタリング診断技術の研究
伊藤 雅之 国立精神・神経医療研究センター 室長 新生児低酸素性虚血性脳症の生物学的マーカーの実用化に向けた臨床研究
今井 耕輔 東京医科歯科大学 教授 核酸検出等の方法を用いた原発性免疫不全症等治療可能な新生児・小児期疾患に対する新生児マススクリーニング法の開発
藤井 知行 東京大学 届出研究員 母子感染によるリスク評価や予防法を含む母子保健体制構築と技術開発研究
東 範行 国立成育医療研究センター 眼科診療顧問 乳幼児期に発症する疾患・障害の早期発見と予防的支援手法に関する研究開発-視覚障害について
石井 礼花 国立精神・神経医療研究センター 室長 ADHDまたは慢性疾患を持つ児への成育環境の影響を測定するマルチモーダルMRI神経ネットワーク指標の開発―Child Attachment Interviewによる愛着分類を用いて
南野 哲男 香川大学 教授 小児生活習慣病予防健診を活用した家族性高コレステロール血症の早期診断と継続的支援のための保健と医療の連携モデル構築と動脈硬化進展予測バイオマーカーの開発
中村 和彦 弘前大学 教授 学童・思春期のこころの客観的指標と連携システムの開発
阿久津 英憲 国立成育医療研究センター 部長 ヒト受精胚の包括的視点を通した基礎的研究基盤を構築する研究
山田 秀人 神戸大学 非常勤講師 不育症、産科異常に関わるネオ・セルフ抗体の研究開発
苛原 稔 徳島大学 教授 生殖補助医療の出生児の長期予後と技術の安全性に関する研究
倉澤 健太郎 横浜市立大学 准教授 日本の先天異常発生動向とその影響要因およびその解析方法に関する研究
(敬称略 順不同)

4.評価項目

  1. 研究開発達成状況
  2. 研究開発成果
  3. 実施体制
  4. 今後の見通し
  5. 事業で定める項目及び総合的に勘案すべき項目
  6. 総合評価

5.総評

 本研究事業では、受精・妊娠から胎児期、新生児期、乳幼児期、学童期、思春期、性成熟期、生殖期それぞれのライフステージと、次の世代を創出し育成する一連のサイクルである「成育サイクル」の観点での健康課題克服に向け、生涯にわたる健康の礎をなす妊娠期、小児期の心身の健康課題や、近年の社会及び家庭環境の変化等により急激に増加し多様化している課題の解決を目標とし、病態の解明と予防および治療のための研究開発とその実用化を推進します。
 今回の事後評価の結果は5.7~8.1点に分布し、13課題のうち6課題が計画を超えて進捗し、計画した成果を多少又はやや上回る成果が得られたと評価されました。6課題は総合的に計画どおりに進捗し、計画した成果が得られたと評価されました。一方で、1課題は、計画どおりの部分もあるが、やや下回る部分もあったと評価されました。

最終更新日 令和4年9月13日