疾患基礎研究課 免疫アレルギー疾患実用化研究事業における令和元年度 課題評価結果について

令和元年度「免疫アレルギー疾患実用化研究事業」の事後評価結果を公表します。

事後評価

1.事後評価の趣旨

事後評価は、課題等について、研究開発の実施状況、研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果等の展開及び事業等の運営の改善に資することを目的として実施します。

免疫アレルギー疾患実用化研究事業(以下、本研究事業)では、評価委員会を以下の日程で開催し、本研究事業における事後評価の評価項目に沿って、評価対象課題別に書面審査・面接審査にて事後評価を実施しました。

2.事後評価委員会

開催日:令和元年10月15 日

3.事後評価対象課題

4.事後評価委員

5.評価項目

  • 研究開発達成状況
  • 研究開発成果
  • 実施体制
  • 今後の見通し
  • 事業で定める項目及び総合的に勘案すべき項目
  • 総合評価

6.総評

本研究事業は、免疫アレルギー疾患の病因・病態の解明等に関する研究や、予防、診断及び(根治的)治療法に関する質の高い基礎的研究に立脚した「成果やシーズ」を着実に実用化プロセスに乗せて、新規創薬、医療技術、医療機器等の研究開発等を促進し、免疫アレルギー疾患罹患患者のQOLの維持・向上を目指します。

評価委員会では、今年度で終了する12課題を対象としました。
9つの課題について進捗が良好であったことを評価され、残る3課題についてもおおむね計画通りに進捗したと評価されました。

リウマチ等の自己免疫性疾患を対象とした研究の中で、独自に開発した遺伝統計解析手法を用いて新たなバイオマーカーを同定した課題と、従来の治療薬と異なるメカニズムを持つ新規創薬シーズの開発を行なった課題の成果が特に高く評価され、実用化に向けた今後の更なる発展が期待されました。慢性好酸球性副鼻腔炎と気管支喘息を研究した課題では、組織が線維化する新しいメカニズムが解明されたことが高く評価され、新たな治療法の開発につながることが期待されました。アレルギーマーチの予防法を探索する課題では臨床研究の着実な進捗が評価され、今後の更なる研究の進展による予防法の確立が期待されました。また、アトピー性皮膚炎もしくは自己免疫疾患を対象としてトランスクリプトームと臨床情報等の統合的な解析体制を構築した2つの課題については、検体の収集体制と解析体制が確立されたことが高く評価されました。

最終更新日 令和元年12月20日