疾患基礎研究課 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策実用化研究事業における令和2年度 課題評価結果について

令和2年度「循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策実用化研究事業」の事後評価結果を公表します。

事後評価

1.事後評価の趣旨

事後評価は、課題等について、研究開発の実施状況、研究開発成果等を明らかにし、今後の研究開発成果等の展開及び事業等の運営の改善に資することを目的として実施します。

循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策実用化研究事業(以下、本研究事業)では、評価委員会を以下の日程で開催し、本研究事業における事後評価の評価項目に沿って、評価対象課題別に書面審査・面接審査にて事後評価を実施しました。

2.事後評価委員会

開催日:令和3年7月27日

3.事後評価対象課題

4.事後評価委員

5.評価項目

  • 研究開発達成状況
  • 研究開発成果
  • 実施体制
  • 今後の見通し
  • 事業で定める項目及び総合的に勘案すべき項目
  • 総合評価

6.総評

我が国において、がん、循環器疾患、糖尿病、COPDなどの生活習慣病は医療費の約3割、死亡者数の約6割を占めており、急速に進む高齢化を背景に、生活習慣病の発症・重症化予防について、早急な対応が求められています。本研究事業では、健康日本21(第二次)で掲げられている健康寿命の延伸を目指し、がんを除く生活習慣病の病態解明や予防法・治療法の確立、生活習慣病患者の生活の質の維持・向上などの幅広いテーマを対象に、基礎から実用化までの一貫した研究開発を推進しています。

後期高齢者のADL維持に効果的な栄養療法の開発、持続血糖モニタリングから得られる血糖変動性の臨床的意義に関する研究の一部の課題、循環器疾患患者における多剤併用(polypharmacy)の実態とその問題把握に関する研究、サルコペニアの発症予防、新規治療法の開発を目指す研究の一部の課題、糖尿病合併症の発症予防、新規治療法の開発を目指す研究、脳卒中・心血管疾患等発症のハイリスク症例に対する新技術を用いた画像診断に関する研究が一定の成果が得られていると評価されています。

一方で、持続血糖モニタリングから得られる血糖変動性の臨床的意義に関する研究の一部の課題、サルコペニアの発症予防、新規治療法の開発を目指す研究の一部の課題、高齢者の虚弱化の予防又は先送りに資するエネルギー消費量の評価に関する研究、循環器病に対する適切な治療的介入を行うためのQOL 評価に関する研究が十分な成果が得られていない部分があると評価されています。

最終更新日 令和3年9月8日